臭いが第一印象を決める?ビジネスパーソンが知っておくべき「臭い」の科学

自分の「臭い」を気にしたことはありますか?

口臭、頭臭、体臭など、生きていれば人には少なからず臭いがあるものです。「男は臭いなんて気にしないくらいがちょうどいいんだ」と、まったく気を遣っていない人もいるかもしれません。

しかしそれは大間違い。実は他人から「あの人臭うよね」と言われる人は、同時に仕事ができない可能性もあるからです。

ここでは臭いと仕事力の関係を明らかにするとともに、自分の臭いに気づかないメカニズムと、他人から不快に思われるほどの臭いを改善する方法を解説します。

臭いを気にしない人は仕事もできない?

顔を背けたくなるような強烈な口臭、鼻の奥にツーンとくるような汗臭、ふとした時に漂う脂っぽい頭臭。職場でも、そんな臭いをさせている人がいるかもしれません。

2017年に株式会社マンダムが行なった「職場のニオイに関する意識調査2017」によれば、臭いは、仕事のパフォーマンスにも影響しそうなことがわかります(男性525名、女性503名の計1,028名)。

というのも「ビジネスシーンにおいて、相手のニオイ(体臭)が“臭い”と感じたとき、そのニオイはその人の評価にどう影響しますか?」という質問に対し、上位にランクインした回答が、「一緒に仕事をしたくないと思う」「周囲への気遣いや配慮が足りないと思う」だったからです。

回答結果は「上司」「同僚や後輩」「取引先の人」のどれでも同じ。

こんなふうに思われれば、社内会議も商談もうまくいくはずがありませんよね。つまり相手が誰であろうと「うわっ、クサっ!」と思われた時点で、ジ・エンドなのです。

またクサい人というのは、単にまわりから不快に思われるだけでなく、自身のパフォーマンスを下げている可能性もあります。なぜなら臭いは、その人の健康状態を反映しているとも言われているからです。

最大限のパフォーマンスを発揮するためには、心身ともに健康であることが必要不可欠です。不健康な状態でいい仕事なんてできません。

こう考えると、不健康のせいでクサくなっている人は、仕事のパフォーマンスが低下しているとも言えるのです。

「自分は大丈夫」?そう思っている人ほどヤバいかも……

「へえ〜、臭う人は大変だなあ。でも俺には関係ないな。全然臭わないもんな」なんて思っている人は要注意。

というのも、「自分は大丈夫」と思っている人ほど周囲に不快な臭いを漂わせている可能性が高いからです。

人間の嗅覚には「疲労性(順応)」という性質があります。みなさんにも最初はちょっと苦手に感じていた臭いが、ずっと嗅いでいるあいだに気にならなくなったという経験があるはずです。

もともと嗅覚は「目の前の食べものが危険か、安全か」を判断するために発達しました。だからクサいと感じれば体に緊張が走り、その場から離れたくなりますし、逆ならリラックスして身も心も落ち着くわけです。

しかしずっと同じ臭いを嗅いでいても特に何の問題もない場合、体はいったん緊張を解き、脳への危険信号もストップさせ、新たな臭いを感知する準備をします。これが「臭いに慣れる」仕組みです。

この仕組みを自分の臭いに当てはめてみましょう。普段から臭いがあまりしない人というのは、自分のクサさに順応していません。

だから体調が悪くなるなどして臭いが出ると、すぐに「あ、いまの自分臭ってるな……」と気づきます。

いっぽうで普段から口臭、頭臭、体臭がキツい人は、その臭いに嗅覚が慣れてしまっているので、「自分は別に臭わない」と思いがちです。

だから「自分は大丈夫」と思っている人ほど、臭い対策に打ち込んだほうがいいんです。

何よりもまず毎日のケア、根本原因には生活習慣改善が必要!

●すぐに効果の出る臭い対策


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※参考記事
食べてすぐの歯磨きは万病のもと!最先端医療が明かす歯磨き4つの事実
https://careersupli.jp/lifehack/hamigaki/

超人気育毛スパが明かす薄毛防止洗髪術!デキる男は見た目から
https://careersupli.jp/lifehack/spa/
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手っ取り早く結果を出したいのであれば、上の表にしたがって日常的にケアすることをおすすめします。

なお、体臭の対策として、臭いが出やすい部分以外をお湯で流す程度にするのは、皮膚にすみついている「常在菌」という細菌の活動を邪魔しないためです。

私たちの皮膚は、常在菌が分泌する脂肪分解酵素(リパーゼ)と汗で作られる保護膜で守られており、これが皮膚の雑菌が増えるのを抑えています。

しかし殺菌作用のある石鹸やボディソープをつけたタオルで体をゴシゴシ洗ってしまうと、常在菌の数が減ってしまい、雑菌が繁殖しやすくなるのです。

●根本原因を解決するには生活習慣を変える

前述したように、糖尿病や腎機能の低下、便秘など不健康になると、その影響は臭いにも現れます。

この場合の臭いはいくら毎日のケアに気を遣っても、根本原因が解消されない限りなくなりません。

では具体的に、生活習慣をどう変えればいいのでしょうか。

上表を見ればわかるように、目新しい方法は必要ありません。不健康が臭いを生むのであれば、シンプルに健康な生活をすればいいだけなのです。

ただ生活習慣を変えるのは簡単ではありません。誰だって仕事が終わればダラダラ横になりたいし、好きなものを食べたいし、夜更かししてでも遊びたいものです。

だから、まずは何か一つだけ変えるところから始めてみましょう。どんなに健康な生活を始めても、続かなければ意味がありません。

自分ができる範囲で、自分ができることを。これが健康を手に入れ、同時に周囲から嫌がられる臭いとオサラバするための鉄則です。

臭いが整えば、仕事も整う

口臭、頭臭、体臭といった臭いは本人の健康状態と深く関係しています。そのため臭いが改善されれば、体も健康になります。また仕事上のコミュニケーションが臭いによって邪魔されることもなくなります。

元気で明るく働けるようになるだけでなく、人間関係もスムーズになる。そうなれば自然と仕事のパフォーマンスもアップします。臭いが整えば、仕事もうまくいくのです。

現時点で何の問題がない人でも、いつ臭いのトラブルを抱えるかはわかりません。いま自覚症状がある人はもちろん、そうでない人も、いまのうちから日常的に臭いのケアを始めていきましょう。

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自分で気づきのは難しいので、気をつけましょう。
[文]鈴木 直人 [編集]サムライト編集部