「同じ仕事でもう飽きてしまった」「人間関係に疲れた」などと思ったことはないでしょうか。仕事のやりがいはどうすれば見つかるのか、悩んでいる人は少なくありません。
この記事では、「やりがい」とは何かを解説します。また、やりがいを感じられるとき、逆に感じられない原因といった具体的なケースを知り、最終的に「やりがい」を見つける方法をご紹介します。
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仕事におけるやりがいの意味とは
男性でも女性でも、これまで会社の上司や先輩から、「仕事にやりがいはあるか」と問われた経験はないでしょうか。そもそも「やりがい」とは、何か努力をしたその先に感じられる満足感や達成感のことを指します。
つまり「仕事にやりがいを感じる」ということは、明確な定義はないものの、「仕事をすることで、人や社会の役に立っているという充足感や自分自身の成長を感じている状態」と言えるでしょう。
自分は何をもって満足するのか、何にやりがいを見出すのかという観点は十人十色です。そのため、同じ会社、同じ職場、同じ仕事をしていたとしても、やりがいは人によって異なるものだと考えなければなりません。
また、極端なことを言えば、仕事はあくまで生計を立てるためだと割り切っている場合など、仕事に特別なやりがいを感じなくても別段問題はないと言えます。
しかし、一度きりの人生の中で仕事は大半の時間を費やすものです。どうせならやりがいを見出していきいきと働くほうが楽しく感じられ、人生を豊かなものにできるはずです。
仕事にやりがいを感じるポイント
仕事のやりがいを見つける前に、一般的にやりがいを感じやすいと思われるタイミングをあらためて見ていきましょう。仕事のやりがいは、主に以下の4つのようなときポイントが考えられます。
- 感謝の言葉をもらったとき
- 仕事の成果を認めてもらえたとき
- 目標を達成したとき
- 好きな仕事をしているとき
それでは、このポイントについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
感謝の言葉をもらったとき
仕事は社内外の人との関わりを持ちながらこなしていくことが多いでしょう。たとえばお客様に最高の提案ができた、上司や同僚からの頼まれごとをしっかりこなした、といった場合、お客様からお礼の言葉をもらえたり、上司や同僚から感謝してもらえたりします。すると、自分の仕事が誰かの役に立ったのだと明確に認識でき、仕事にやりがいを感じられるのです。
仕事の成果を認めてもらえたとき
自分が一生懸命取り組んだ仕事について正当な評価をもらえたときも、やりがいを感じられるタイミングと言えます。会社などの組織に属しておらず、コツコツと一人で進めていくような仕事の場合でも、その仕事の結果を評価する人は必ずいるはずです。
その人から「よかったよ」と褒めてもらえると、この仕事をやっていてよかったと心底思えるのではないでしょうか。また、努力をしたことへの対価として報酬にも反映されると、評価が形となって表れ、さらにモチベーションアップにつながります。
目標を達成したとき
どのような仕事でも、必ず何かしらの達成すべき業務目標があります。目標まで、たとえ長い道のりであったとしても、思い描いていた理想像にたどり着いたときはとても大きな達成感を得られ、揺るぎない自信にもつながるはずです。
ただ、抽象的な目標では達成したのかどうかがわかりにくいため、目標を立てる際には、数値化するなど、できるだけ明確な指標を作ることをオススメします。誰の目から見てもクリアできたと評価されることで、非常に大きな達成感や充足感を得られるはずです。
好きな仕事をしているとき
仕事に取り組む中で、自分がすでに持っている知識や能力を活かせる機会があれば、やりがいにつながりやすくなります。しかし仕事は「苦痛なもの」と思い込んでイヤイヤ取り組んでいる間は、なかなかやりがいを感じられません。
自分が育んできたスキルを活かし、仕事の中でどんな些細なことでも楽しいと思えることを見つけることが、やりがいを感じられるようになる早道だと言えるでしょう。
仕事にやりがいを感じないときのよくある原因

ここまで、「やりがいを感じやすい」タイミングについて解説してきましたが、逆に「やりがいを感じにくい」のはどのような場合でしょうか。ここではよくある原因について、以下の4つをご紹介します。
- 仕事内容が好きではない
- 自分の成長を感じられない
- 仕事に合う給料がもらえない
- オーバーワークで休みがない
それぞれ1つずつ見ていきましょう。
仕事内容が好きではない
携わる仕事が自分にとって好きと思えるかどうかは、実際にやりがいを感じられるかどうかという指標と密接につながっています。つまり、好きと思える仕事はやりがいを感じやすく、逆に仕事内容自体が好きでなければ、やりがいを感じにくいということです。
しかし、実際に世の中で、本当に自分の好きな仕事ができている人は、あまり多くないかも知れません。たとえ好きな仕事ではない場合でも、まずは何でも構わないので小さな楽しみを見つけてみましょう。
すると、苦痛だった日々の生活に張り合いが出て、次第に何事にも前向きに取り組めるようになっていくはずです。
自分の成長を感じられない
冒頭で、仕事におけるやりがいは人それぞれ異なるものとご紹介しました。しかし、自分の成長を感じず、お金を得るために働いている、高収入だから働いていると感じてしまうと、仕事に対するやりがいを感じにくくなってしまいます。
やりがいの見つけ方は、自分が成長している部分を探したり、成長できるチャンスに挑戦することです。そうすることで達成感や自分への自信につながり、仕事のモチベーションも上がっていくはずです。
仕事に見合う給料がもらえない
人は仕事の対価として収入を得ます。しかしもし努力した仕事の成果に対して給料が見合っておらず低い場合、やりがいを感じにくくなるのは当然のことです。もし自分の働きが会社の利益にある程度貢献している状況であれば、希望する水準まで報酬を上げてほしい旨を思い切って会社側へ交渉をしてみるのも手と言えます。
昨今は「やりがい搾取」という言葉を耳にするようになりました。やりがい搾取とは、従業員のやりがいを意識させることで、不当な労働条件(長時間、低賃金)で働かせることですが、このような罠に引っかからないように気を付けることが必要です。
オーバーワークで休みがない
自分がこなせる仕事量には限界があります。人生の大半を仕事が占めているとはいえ、仕事が多すぎて業務時間が増えると、疲れ果て、もはややりがいを感じる余裕すらなくなってきてしまいます。
また、休みがないと楽しい仕事でもやりたい気持ちが萎えてしまいます。そのため、仕事の合間にリフレッシュすることは精神的にも体力的にもとても重要です。頭を切り替えることで、新しいアイデアの創出にもつながっていくため、たまには仕事のことを忘れるくらいしっかりと休みをとるようにしましょう。
仕事にやりがいを見つける方法
“仕事のやりがい”は必ずなくてはならないというわけではありませんが、やはり仕事にはやりがいがあった方が日々の生活に彩りをそえてくれます。では、どのようにやりがいを見つければよいのでしょうか。オススメの方法をご紹介します。
自分の成長に焦点を当てる
仕事をすることで育まれる成長は、意外に自分では実感しにくいかも知れません。あらためてこれまでの仕事を振り返ってみると、まだ成長できる余地が残されているのではないでしょうか。
目の前の仕事をこなすことだけに目を向けるのではなく、長い目で見て、自分の足りていないスキルを磨くことを目標に仕事に取り組むと、モチベーションにつながります。また、成長を意識することで、達成感も生まれやすくなるはずです。
仕事の良い点を洗い出す
仕事にやりがいが感じられない場合は、どうしてもネガティブなイメージを持ちがちです。しかし、世の中には数え切れないほどのさまざまな仕事があります。冷静になって考えてみれば、適正がない他の仕事と比べて今の仕事がよい点はきっとたくさんあるはずなのです。
そこで、今の仕事で楽しいと思うところ、よいと思うところを一度書き出してみましょう。心の中で思うだけではなく言語化することでより意識しやすくなり、今の仕事への気持ちを見直せるきっかけになります。
部署異動を希望する
せっかく努力して就職した会社を、やりがいが感じられないからとすぐに辞めてしまうのはとてももったいないことです。会社の業種にもよりますが、社内にはさまざまな部署があり、異動制度があれば、希望を出すことで異なる部署への異動が叶うかも知れません。
やりがいが感じられない原因が今の仕事内容にあるとすれば、異動して仕事内容が変わることで新しくやりがいが見つかる可能性もあります。このように、会社の制度をうまく利用してみることもオススメです。
誰の役に立っているかを考える
人間の本能として、程度の差こそあれ、誰かのために役に立ちたいという気持ちを持ちながら生きています。仕事のシーンでも同じです。どのような仕事であっても、必ず誰かの役に立っていて、きっと感謝されているはずです。しかし自分自身ではそのことをなかなか実感できず、自信をなくしてしまうこともあるかも知れません。
しかし今取り組んでいる仕事は、誰の問題を解決しているのかを考えてみましょう。仕事は自分のためでもあり、誰かのためでもある、と認識できればやりがいにつながるかも知れません。
仕事のやりがいが見つからないときは

これまで、仕事のやりがいを感じられるポイントやタイミング、やりがいを見つけるための方法などをご紹介してきました。しかし、それでもやりがいを見つけられないということもあります。そんなときは、以下のような対策が考えられるため、ぜひ参考にしてみてください。
自己分析を行う
冒頭で、仕事に対するやりがいは人それぞれだということを述べました。しかし、そもそも自分が持つ価値観をきちんと理解できていないケースは多いのではないでしょうか。
「自分は何に対してやりがいを感じるのか」を知ることは、仕事の適正を測るために非常に大切です。自分自身の強みや弱みを認識し、あらためて言語化する、いわゆる「自己分析」を行うことで、今の仕事が本当に自分に合っている仕事なのかが分かるでしょう。
このようにセルフチェックを通じて、一度冷静に自分自身を見つめ直す機会を持ってみることもオススメです。
転職する
社内での異動で仕事内容を変えても、やはりやりがいが感じられなくて辛いという場合もあるでしょう。そのような現状を打破する方法が見つけられない場合は、無理をせず、最後は思い切って転職するというキャリアチェンジの道もあります。
選んだ選択肢によっては、これまで築いてきた人脈やスキルをすべて捨てて新しい世界に飛び込むことになるかもしれません。そういったリスクを覚悟できるのなら、転職することで自分の価値観に合う、やりがいのある仕事に出会える可能性が高まります。
転職を考える際には、まず先述した自己分析で、「自分は何を求めていて何をしたいのか」をはっきり明確化しておくことが大切です。つまり、自分のニーズ(手に入れたいもの)を整理し、それを満たすために自分は社会に何ができるのだろうか一度想像してみましょう。
そうすることで自分のやりがいを発見でき、転職先の求人条件とマッチしているかどうかの判断に役立ちます。入社してみたもののやりがいがない、という負のループに陥らないためにも、自己分析をしっかり行ったうえで転職に臨むようにしましょう。
また、転職に際しては情報収集も重要なポイントです。求人サイトでは数多くの企業が掲載されていますが、業界や仕事内容、福利厚生などで目に留まった企業を、さらに詳しく調べていくことをおすすめします。たとえば経営者のブログやSNSなども参考になるでしょう。社風やトップの考え方などを感じ取ることができれば、本当に自分に合っている企業かどうかを見極める材料になります。
自分一人で検討するのは不安という場合は、転職を検討している人と採用活動をしている企業の間で支援をしてくれる「転職エージェント」をぜひ活用してみましょう。ノウハウを持った専門のキャリアアドバイザーが無料で相談にのってくれるため不安も払拭でき、転職への成功がぐんと近づきます。
まとめ
仕事のやりがいを感じるポイントは人それぞれです。そのため、自分は何にやりがいを見出すのか、何をしたいのかを自己分析することがとても重要です。とくにこの記事でご紹介した、やりがいを感じられるタイミングを参考に、やりがいを見つける方法を試してみてください。
そして、それでも納得できなければ、ぜひ転職も検討してみましょう。その際は、転職エージェントの活用がオススメです。おおまかな情報提供ではなく、自分の価値観にぴったり合った業界や企業の情報についてアドバイスしてもらえます。新しい世界へ踏み出す前には、ぜひ活用してみてください。
[文]CareerSupli編集部 [編集]CareerSupli編集部