孫正義氏がYahoo!社長を選んだ理由がこれ!即レスするための7ヶ条

即レスしてますか?

2011年までGoogleのCEOを務めたエリック・シュミット氏は「私たちが知っている中でもとびきり優秀で、しかもとびきり忙しい人は、たいていメール返信が速い」と言っています。

またソフトバンクの孫正義氏は1996年から2012年にヤフーの代表取締役社長に井上雅博氏を選んだ理由を「あいつが一番メールの返事が速いからだ」と答えたそうです。

これらのことからもわかるように、「即レス」は仕事ができる人の1つの必要条件です。ここでは即レスができるようになるための7つのポイントを紹介します。

1. 優先順位をつけるべからず

アメリカの能力開発の権威であり、『なぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣』を書いたケリー・グリーソン氏はこんな風に言っています。

電子メールを扱うときのルールは「すぐやる」そして「すぐに削除する」ことだ。メッセージを初めて読んだときに、片付けて返事を出す。
出典:[http://systemincome.com/8143

つまりはメールに優先順位をつけるな、というのです。優先順位を決めると、それを処理しているうちに「あまり重要でない返信」は「もっと急ぎの返信」が入ることでどんどん後回しになってしまいます。

すると気づけば「あまり重要でない返信」が「最も重要な返信」に変わっているでしょう。このような事態を避けるためにも片っ端から返信していくほうが効率も良く、しかもレスポンスが早くなります。これからわかるのは「仕事ができる人は後回しにしない」ということです。

2. すぐに返答できないメールでも「読んでますよ」と伝えるべし

Businessman On A Break With His Touchpad

そうは言っても内容によってはすぐに返信できないメールもありますよね。「即レス」にこだわるあまり内容がテキトーになってしまっては本末転倒です。しかしだからと言って後回しにしてしまえば「仕事ができない人」になってしまいます。

そこでひとまず「メールは読んでいますよ」という意思表示のメールを送っておきましょう。例えば「かしこまりました」の一文だけでも返信しておくのがいいと日本ヒューレット・パッカードのStorage Sales担当吉田憲吾氏は言います。

「仕事ができる人」というのは常に物事を俯瞰で見られる人でもあります。だからこそメールの返信がこない時間が延びるほど先方が「本当に読んでいるのか?」「このまま返信を待っていて大丈夫か?」という不安を募らせていることを理解し、ひとまずでも即レスで「読んでいますよ」と意思表示することができるのです。

3. 途中経過や現状を連絡するべし

「読んでいますよ」の意思表示に加えて行うと、一気に先方の安心感が高まる方法があります。それが途中経過や現状の連絡です。

例えば「現在資料3つのうち2つまで作成が終わっています」「その件に関しましては○○時までに対応させていただきます」といった内容です。これを行うことで先方は「じゃあ○○時まで待とう」「それなら○○時までに別の仕事ができるな」といった判断ができ、無駄に不安になる必要もありません。

 「不安がない人」=「信頼できる人」です。信頼感が仕事ができる人の必須条件であることは言うまでもないでしょう。

4. 込み入ったことは電話で話すべし

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日頃意識して文章を書いてでもいない限り、複雑な状況を文章でわかりやすく、かつ誤解なく伝えるのはかなり難しい技術です。そんなときに「ああでもないこうでもない」とウンウン唸って文章を絞り出すのははっきり言って時間の無駄。

状況がうまく伝えられたとしても、文面が冷たくなっていたり、とげとげしくなっていたりと、慣れないことをしてもなかなかやりたいようにはできません。

マッキンゼーで14年間活躍した『ゼロ秒思考』の著者赤羽雄二氏はそんなときは直接会って話すのが一番だと言います。会って話すのが難しければ電話をするほうが圧倒的に効率的でしょう。せっかく即レスをしようと思ってメール返信に臨んだのに、作成に30分もかかっていては台無しですよね。

それなら5分の電話でやりとりを済ませたほうが双方にとってメリットは大きくなります。仕事ができる人はその都度最も適切な手段を選ぶことができるのです。

5. デスク周りの整理整頓を心掛けるべし

時間管理コンサルタントでありビズアーク取締役社長を務める水口和彦氏は、仕事のできる人の特徴として「デスクやPC内を常に整理整頓している」という点を挙げています。

これがなぜ即レスにつながるのでしょうか。例えばクライアントや上司に「例の案件どうなってる?」と聞かれたシーンを想定してみてください。この際、ぐちゃぐちゃの見るも無惨なデスクやPC画面から目的の書類や資料を探すのと、どこになにがあるのかが一目瞭然のデスクやPCから取り出すのとではどちらがレスポンスが早くなるでしょうか。

結論は言うまでもありませんが、「探す時間を込みで考えると、今は後回しだな」という判断をしてしまう可能性も考えれば、身の周りを整理整頓しておくことと「即レス」の因果関係がどれだけ強いかが理解できるのではないでしょうか。

6. メールボックスも整理整頓を心掛けるべし

読み終えたメッセージで受信箱を散らかすのはやめよう。デリートキーを多用すること。あえて保存したいというメッセージは適切なフォルダに収める。
出典:[http://systemincome.com/8143

冒頭で紹介したケリー・グリーソン氏はこのようなアドバイスも残してくれています。あるいは前述した吉田憲吾氏はメール管理についてこんな方法を実践しているそうです。

私の場合は自分がしなければならない仕事をメールで管理している。終わった仕事はすぐにローカルフォルダに移動しておくことで、サーバ側にはやらなければならない仕事が残ることになる。こうすることで残りの仕事がどれぐらいあるのかひと目でわかる。
出典:[http://blogs.bizmakoto.jp/kengoyoshida/entry/16037.html

デスク回りやPCのデスクトップ同様、メールボックスも整理整頓することで無駄な迷いや混乱を避け、処理が必要な仕事に最速でアクセスできる環境を作りましょう。そうすれば「即レス」の速度はさらに上昇します。

7. 定型文をたくさん持つべし

即レスを心がけてはいるけれど、毎回「お世話になっております。」や「かしこまりました」といった同じ文章では、いくらレスポンスが早くても「こいつ手を抜いているな」と思われないだろうか。そんな不安を覚える人もいるかと思います。

資生堂の本社受付チーフ・教育担当として活躍する鈴木美貴子氏は、そういう時は少し表現を変えるだけでも随分印象が変わると言います。例えば「お世話になっております」を「お忙しい中、ご返信ありがとうございます」「早速に、ご返信恐れ入ります」などに書き換えるというわけです。

これを辞書登録で「おせ」という読みに対して3つの定型文が表示されるようにしておけば、特に意識しなくてもランダムで使い分けるだけで文章にバリエーションをつけられます。

「質のいい即レス」を目指そう

いかがでしょうか。割合に簡単に取り入れられるポイントばかりだったのではないでしょうか。しかし忘れてはいけないのが「即レスはあくまで必要条件」ということ。即レスにこだわるあまり、レスポンスの内容が粗雑では意味がありません。ここでも触れた仕事ができる人の特徴(以下4点)をよく理解して、「質のいい即レス」ができる環境や工夫をするよう心がけましょう。

<即レスと仕事の質を両立している人の特徴>
・仕事を後回しにしない。
・物事を俯瞰で見ている。
・信頼感を高める努力をしている。
・臨機応変に手段を変えられる。
・整理整頓ができている。
[文・編集] サムライト編集部