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つい買いだめしてしまう人必見!
仕事が忙しいビジネスパーソンにとって、仕事のある平日にスーパーなどに買い出しに行くのは大変ですよね。でも節約や健康を考えると外食にするわけにもいきません。
となると休日や早く退社できた日にまとめて買いだめするしかありませんが、買いだめをすると傷む食材が出てきたり、最悪の場合腐らせてしまうことも。そんな人のためにここでは食材別に8種類の食品保存テクをご紹介します。ちょっとしたひと手間で今までもよりも美味しく、長く食品を保存しましょう。
マル秘テクニック8選

1.肉の保存は「ペーパータオル」と「氷水」
買ってきたお肉を未開封だからといってパックのままチルド室へ入れると、数日経っただけでドリップ(肉から出た水分)が出て変色したり、味が落ちてしまいます。すぐに食べるのならともかく、しばらく冷蔵室で保存をするなら、ひと手間かけましょう。
買ってきたお肉をパックから取り出し、ペーパータオルで包み、さらにラップで包みます。それを保存袋に入れてチルド室へ入れるだけ。お肉から出るドリップをペーパータオルが吸収し、臭みや痛みを防ぐことができます。この方法なら4日間は保存可能です。さらに上に保冷剤を置けばもっと長持ちします。
また冷凍する場合は、冷凍前に氷水にくぐらせてラップに包み、冷凍室へ入れるようにしましょう。こうすることで表面に「グレーズ」と呼ばれる氷膜ができるため、食材の水分の蒸発を防いでくれます。この方法なら3週間は保存可能。なお、解凍は自然解凍がマストです。
2.ハンバーグの冷凍は「肉だねのまま」が鉄則
冷凍したハンバーグを食べた時に「なにこれパサパサ」となった経験はありませんか?ハンバーグの肉だねをフライパンで焼くと、大量の肉汁が出てきます。これは肉に含まれていた水分が流れ出ている証拠です。つまりこの時ハンバーグは「乾燥」しているのです。
そんな状態で冷凍すれば冷凍庫の中でさらに水分が蒸発し、最後には電子レンジで加熱した時にも水分が蒸発します。食べる頃には肉に含まれていた水分はすっかり枯れ、パサパサの肉の塊になってしまうというわけ。
確かに手間はかかりませんが、これではせっかくのお肉が台無しです。美味しく食べるためには肉だねを成形してラップに包み、それを保存袋に入れて冷凍保存が正解。
食べるときは自然解凍をしたあと、通常通りフライパンで焼きましょう。この方法なら2週間〜3週間は保存可能です。ちなみにこれは鮭の切り身などでも全く同じですが、下味をつけない魚の場合、保存期間は1週間〜2週間程度になります。
3.卵の保存は「パックのまま冷蔵室」が一番長い

あると便利な卵ですが、一人暮らしの場合は10個パックはやや多いですよね。だからといって6個パックでは割高になるし……。しかし実は卵は「パックのまま」「尖った方を下に」という2つのルールを守れば2週間は冷蔵室で保管できるんです。
卵に記載されている賞味期限はあくまで「生で食べられる」期限。それを過ぎても火をしっかり通せばしばらくは食べられます。
逆に良かれと思ってゆで卵や卵焼きにしてしまうと、2日程度と一気に保管期間が短くなってしまいます。また卵は保存容器に割り入れて冷凍したり、殻つきのまま丸ごと冷凍することもできます。
この時の保存期間は1ヶ月ほど。食べるときは冷蔵室で自然解凍させれば通常通り食べられます。ただ、使い勝手を考えると、「パックのまま冷蔵室」が一番現実的かもしれません。
4.「たまねぎ」と「新玉ねぎ」の保存方法は違う
9月〜3月に食べられる「玉ねぎ」と、4月〜5月の春限定で食べられる「新玉ねぎ」。実は保存方法が違うことをご存知でしょうか。玉ねぎを最も長期間保存するベストな方法は「冷暗所で常温保存」です。
湿気がたまらないようにネットに入れたまま風通しの良い場所に吊るすか、新聞紙を敷いた段ボールに入れ、上に新聞紙をかけます。この方法なら2ヶ月は保存可能です。
これに対して新玉ねぎは水分を多く含むため、常温で保存するとあっという間に傷んでしまいます。そのため新玉ねぎは余分な水分を取り除くために新聞紙で1つずつ包み、保存袋に入れて軽く口を閉めた状態で冷蔵室へ入れるのが正解です。これなら1週間は保存できます。
また玉ねぎも新玉ねぎも、油で飴色になるまで炒めて冷凍すれば、すぐに料理に使えるうえに1ヶ月は保存できるようになります。
5.野菜は「ブランチング」で美味しく冷凍
ブランチングとは「固めに茹でたり、蒸したりすること」。ブランチングをすると野菜に含まれる酵素の働きを抑えて鮮度を維持できるだけでなく、余分な水分を排出させて解凍後にべちゃっとなるのを防ぐこともできます。
やり方は簡単です。まず90℃〜100℃の熱湯に野菜を入れてさっと茹でたら、冷水で一気に冷却します。あとは水気をよく拭き取り、冷凍用の保存袋に入れて冷凍するだけです。
ブロッコリーや大根、青菜やとうもろこし、枝豆など、ほとんどの野菜でブランチングは効果を発揮します。例えば枝豆は冷蔵保存の場合は2日程度しか保存できませんが、ブランチングをすると保存期間が2ヶ月にまで伸びます。野菜によって保存期間は変わりますが、どの野菜でも冷蔵保存の何倍も長くなります。
ただし水分の少ないニンジンやピーマン、生姜やニンニクなどの薬味類、アボカドのような果物類、茹でたら崩れてしまうトマトなどはブランチングには向いていないので注意しましょう。
6.白菜は「丸ごと冷蔵室」で2ヶ月保存!

気温もがくっと下がり、鍋の恋しい季節になってくると美味しくなるのが白菜です。この白菜を一番長く保存する方法は、実は「丸ごと1玉を新聞紙に包んで冷蔵室」なんです。
カットしたものの場合はラップでぴっちりと包んで冷蔵室に入れても1週間程度が限界。ブランチングをしたり、塩もみにして水気を絞って冷凍しても1ヶ月が限度です。
しかし「丸ごと1玉を新聞紙に包んで冷蔵室」なら2ヶ月も保存できます。これだけ長期間保存できるのであれば、安い時に大量に買っておいて鍋をしたい時にどっさり食べる、みたいなこともできそうです。
ちなみに白菜は天日干しにすると甘みが増してさらに美味しくなります。1枚ずつなら3時間〜4時間、半割りや四つ割のものなら3日ほど干すのがベスト。
7.大根の葉は「買ったらすぐに切り落とす」が正解
美味しそうな葉つきの大根ですが、これをつけたまま保存すると葉に水分が吸い取られてしまい、肝心の根の部分のみずみずしさが失われてしまいます。そのため葉つきの大根は「買ったらすぐに切り落とす」が正解です。
切り落とした後は新聞紙に包んで冷蔵庫に入れれば2週間は保存可能です。葉はそのままにしておくと2日〜3日程度で傷んでしまいますが、塩もみをして冷凍しておくと1ヶ月は保存できます。
また大根はブランチングにも向いていますが、軽く水気を切れば大根おろしにして冷凍保存することもできます。この場合は冷凍用の保存袋に平らになるように入れて急冷します。白菜同様これからシーズンになる大根をたっぷり楽しみましょう。
8.レタスの保存期間は「小麦粉」で伸びる!
サラダには必要不可欠、炒め物やスープにしても美味しいオールマイティな野菜「レタス」。しかし普通に保管しているとすぐに葉がしなしなになって見た目も食感も悪くなるのが玉にキズです。そんなレタスを長持ちさせる方法があります。
やり方は簡単。まずは丸ごと1玉のレタスを買ってきて、芯の切り口を2mm〜3mmを切り落とします。次にその断面に小麦粉か片栗粉を塗ります。最後に新聞紙とラップで包み、野菜室に入れるだけ。この方法なら2週間〜3週間は美味しく食べられます。
レタスがしなしなになるのは、芯の切り口から水分が逃げていってしまうため。それを小麦粉や片栗粉で食い止められるため、より長持ちするというわけです。
またレタスは浅漬けにしたり(保存期間1日〜2日)、縦四つ割にしてしなしなになるまで3日ほど干しても美味しく食べられます(保存期間1ヶ月)。
忙しい人もひと手間で「美味しく」「長く」
買ってきたものをそのまま冷蔵庫に入れたくなる気持ちもわかります。しかしひと手間かけるだけで、買いだめした食材が美味しく、長く保存できるのであれば、そちらの方が経済的です。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、慣れればルーティンワークとして処理できるはず。今ある食材で、あるいは次の買い物から、ぜひ実践してみてください。
参考文献『もっとおいしく、ながーく安心 食品の保存テク』
