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注目が集まるシェアハウス
一軒家や広いアパートの一室を複数で借り、共有して暮らす「シェアハウス」。テレビ番組『テラスハウス』などの影響から、近年人気を博しています。
人脈を広げたい、家賃にかける費用をおさえたいなど、人によってシェアハウスを選ぶ理由はさまざま。しかし、一人暮らしの賃貸とは違う観点で入居前のチェックをする必要があります。
今回は、実際にシェアハウスに住んだことがある経験者から聞いた話をもとに、リストを作成。心地良いシェアハウス生活をめざして、注意点を確認していきましょう。
1. シェアハウスの管理会社
まずは、シェアハウスを管理する会社から入念にチェックしていきましょう。最近のシェアハウスブームに乗っかり、様々な会社が参入してきています。残念ながら中には住人の住み心地よりも、利益優先で考えている管理会社も。
そんな悪徳会社を見分けるために、いくつかチェックできる部分があります。例えば「元々の部屋を仕切りで無理やり分けている部屋が多数ある」「こちらの質問の答えをごまかしてくる」「内見での現場確認を嫌がる」といった管理会社は疑ったほうが吉。様々な内情を隠している可能性があります。
そんな中、キャリアサプリ編集部がおすすめするのは株式会社リビタ[ReBITA inc.]というリノベーションを手掛ける企業です。全部で首都圏に18物件ほどのシェアハウスの取り扱いをしています。
筆者は1年ほどリビタの物件に住んでいましたが、比較的管理がしっかりしていて、業者の方による清掃もマメに入っていました。備品の追加などに関しても一応要望を聞いてもらえて、良心的な対応でした。リノベーションを手がけている企業だけあり、共有部分のデザイン性が高く、お洒落な物件が多いので女性の方にもおすすめできます。
もちろん物件によって条件が異なってくると思いますが、一番重要なのはその物件がどれくらい清潔に保たれているかです。清掃スタッフが入る場合は、どれくらいの頻度で、何曜日の何時に、どのような清掃を行ってくれるのか、細かくヒアリングした方がいいでしょう。
2. 契約事項

シェアハウスは、プロの不動産業者を通さず運営されている場合が多くあります。つまり、運営する管理会社の好きなように契約事項をつくることができるということ。期間途中に退去しようとしたら、残っていた契約期間の家賃を請求されたケースも報告されています。
敷金礼金がかからず費用も抑えられるため、入居したい気持ちは早まりますが、契約事項は隅々まできちんと読んでおきましょう。過去にお客さんからクレームがあった契約事項があるか、確認しましょう。
3. 独自のハウスルールを確かめる

Sさん「ハウスルールは入念にチェックしておいた方がいいと思います。僕の場合は、冷暖房が自由に使えないということがありました。」
「共有スペースを綺麗にする」「ゴミ出しの当番制」といった基本的なこと以外にも、それぞれのシェアハウスで独自ルールが存在します。例えば、電気代の節約や騒音防止の観点から、お風呂の入浴時間や洗濯機を回す時間が決められているところも。
仕事でいつも帰りが遅い人は要注意。帰ってもシャワーが浴びられないとなると、嫌ですよね。契約事項と同じく、きちんとチェックし、自分が守れるものか確かめておきましょう。
4. 個人スペースの環境

Kさん「もともと学生寮だったところなので、換気のためにドアの下に2センチくらい隙間が開いていました。そうすると、部屋の声も廊下の声も通常のボリュームだと筒抜けになってしまうので、友達を呼んだときもひそひそ声で話して、だいぶ気をつかっていました。」
Kさん「シェアハウスなのでコミュニケーションを活性化させるためにも、共有スペースしかWi-Fiが通っておらず残念でした。」
いくらチェックをしても、実際に住んでみないと分からないことも。壁の薄さや、個室に鍵がついているかなどは、HPに掲載されている写真だけでは確認することができません。インターネットで簡単に入居申し込みができるシェアハウスも多くありますが、きちんと内見に行ってから決めましょう。
また、個人の部屋のインターネット環境が悪い場合は、もの凄くストレスが溜まりますのでちゃんと十分な回線速度が確保できるか確認しましょう。コミュニケーションの活性化のために、あえて共同スペースでのネット使用を前提としているシェアハウスもありますので、事前にチェックが必要です。
5. シェアハウス内でのいい部屋チェック

雰囲気の良いシェアハウスといえども、部屋ごとで日当たりや風当り、間取りなどが変わります。そんな時にチェックしておきたいのが「前住人の住んでいた期間」。長ければ長いほど、気に入って住んでいたことがうかがえます。
逆に、短い場合は何かしらの原因があったと考えられますので、管理会社や大家さんに理由を聞いてみましょう。同じ建物の中でもうるさい場所と、静かな場所が存在します。共有スペース近くの部屋は基本的にうるさいことが多いので注意が必要です。
6. シェアハウスの雰囲気

同じ屋根の下で、一緒に住んでいく人たちですから、どんな人が住んでいるのか気になりますよね。物件の場所や価格帯によっていろいろな傾向があるので確認しましょう。
学生や20代前半の人たちが多く、夜な夜なワイワイ飲んでいたりしてにぎやかなところもあれば、30代以降の人たちが多い、落ち着いた雰囲気のシェアハウスもあります。自分がイメージしているシェアハウスと、実際に住んでいる人のイメージがあっているか考えてみてください。
また、共有スペースなどをチェックしておくことも必要です。“他の人に迷惑をかけない”というのがどのシェアハウスでも共通する基本ルール。共有スペースがきちんと整理されているかをチェックすれば、どんな性格の人が住んでいるかを、なんとなく垣間見ることができます。見学に行った時の印象が悪かったらその物件は辞めておいた方が無難です。
また、そういった同居人の雰囲気は、シェアハウスで定期的にやっているパーティに顔を出すことでも掴むことができるので、気になっているシェアハウスがある場合は一度覗いてみると安心です。
7. 駅からの距離

Nさん「駅からの遠さです。内覧に行きましたが、シェアハウスに対するワクワク感やコスパの良さに気を取られて住居選びの基本中の基本である、駅からの距離をあんまり気にしていませんでした。しかし実際に暮らしてみると、毎日の通勤がけっこうしんどいです。」
シェアハウスの面白さや値段に気を取られて、早々に入居を決めてしまうと、後で後悔することも。溶けそうな真夏でも、凍える真冬の日でも、毎日歩けるのかをきちんと想像して考えていくのが大切です。
一度はシェアハウスにチャレンジしてみよう
「住めば都」といえども、我慢できる箇所とそうでないものは分かれるもの。ここだけは譲れないというポイントを明確にして、その条件にあった物件を探しましょう。
他人との共同生活なので多少うざったい部分があることも事実ですが、それ以上に楽しいことの方が多いです。新たな友人や、時には素敵な恋人ができることも。一生のうち、一度はシェアハウス生活を送ってみることをおすすめします。
