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相手の心理を読む「マインドリーディング」
転職や転勤した先での新たな出会い。初対面の相手にはどうしても緊張してしまい、ぎこちないコミュニケーションになってしまいがちですよね。そんな状況で活用できるのが「マインドリーディング(読心術)」の手法です。
マインドリーディングとは、人間の深い心理を知ることによって相手の心を読み、心を操作することで、すべてを思い通りにする手段のことを言います。
一見すると難しいことのように思えますが、実は日常的な人間のしぐさのポイントさえ押さえてしまえば、誰でも使うことのできる技術です。今回は、その中からすぐに活用できるものを4つ紹介していきます。
1. 社交的な人間のモノマネをする「モデリング」

新しい職場にすぐ溶け込むためにすべきこと、それは「その職場の中で最も社交的な人物を探すこと」です。これにより、2つのメリットを得ることができます。
ひとつ目のメリットは、その人の持っているコミュニティーを紹介してもらえること。社交的な人物の周囲には、常にいくつかのコミュニティーが存在している場合が多く、その人の輪の中に入れてもらうことで知り合いをあっという間に増やすことができます。まずはそういった核となっている人物を見つけ出し、色々と教えてもらうことが先決です。
ふたつ目は、その場に合った最適なコミュニケーションを身につけやすくなること。これには、なりたい対象となる人物が普段どう動いているのか、どのように喋っているかを観察し、それをモノマネすることで自分の体に教えこむ「モデリング」という手法を用います。
このモノマネしている状態に慣れると、自分のなかにあるネガティブな思考が消え、いつの間にか自然と社交的な人間になっていくと言われています。身近にロールモデルにしたいような先輩がいるという方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
2. 「マイクロジェスチャー」を観察し、心の動きを察する

人の心理状態は無意識的に動きに現れることが知られています。その動きのことを「マイクロジェスチャー」と呼びます。普段生活している中でこれを見極めるのに最も簡単なのが、手を観察することです。
これにはいくつかの種類があり、例えば相手が「手で首をマッサージしている」とき。これは心拍数を下げて、緊張を和らげようとするしぐさです。
他にも、「手を喉に触れている」のはプレッシャーを感じているとき。「額に手を添えている」のは悩み事を抱えているとき。「手をテーブルの下に隠す」のは何か知られたくないことがあるとき。といった具合に、手の動きから相手の心の動きを察することができるのです。
このようなしぐさを観察しながらコミュニケーションを図ることによって、相手の負担を軽減したり、自分の望む方向に会話を進行させることができるようになります。
3. 初対面で好印象を得やすくなる「右側の鉄則」

初対面の相手に出会ったとき、人間は無意識的に自分の心臓がある方、つまり「左側」を守ろうとします。ですので、相手と今後親密な関係を築きたいというときには「右側」から近づくというのが鉄則です。(ただし、左利きの人には効果がないと言われています。)
これに加え、相手の話を聴くときには正面に立つのではなく、横か斜め45度の立ち位置が信頼を得るためのベストポジションだと言われています。このテクニックはプロのインタビュアーもよく用いているものです。
この簡単な2つのルールを心がけることによって、相手の心理的なハードルを下げ、初対面でも好印象を得やすくなります。
4. 相手の警戒心を解く「自己開示の法則」

「自己開示の法則」とは、自分の感情や経験、価値観などを相手に伝えることです。もっとわかりやすく言えば、心をオープンにして相手に接するということです。初対面の相手と早く打ち解けるためには感情や考えを伝えることが必要になってきます。
そしてこのとき意識したいのが、自分の過去の失敗談を話すということ。この自己開示には「返報性」という機能が働き、自分が心をオープンにしたら、相手もオープンな状態になりやすくなるという効果があります。初対面での雑談においても積極的に自己開示をすることによって、お互いの深い話に踏み込んでいくことができ、相手との親密度を上げやすくなると言われています。
最初のうちは自分の弱みを見せるようでうまくできないかもしれませんが、そのような自己開示を妨げる考えがでてきたときは「少しなら空気を読んでいない発言をしても大丈夫!」と考えてみましょう。自己開示をうまくするためには、相手に気を遣いすぎず、旧友と話すような気持ちを持つことも必要です。
「マインドリーディング」を活用して円滑なコミュニケーションを

今回は初対面の相手とも打ち解けやすくなる、マインドリーディングの手法を4つご紹介しました。このテクニックは、初対面の相手のみならず、普段なかなか話す機会がない人などにも応用が利くので、ぜひ一度実践してみてはいかがでしょうか。
[文・編集] サムライト編集部