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1万円程度で海外に行ける時代
今年はもう海外旅行に行きましたか?筆者は学生時代にバックパッカーで旅をしていたようなタイプではなく、どちらかというと海外旅行は面倒くさいと思ってしまう方です。しかし常に世界各国を旅している高城剛さんのメルマガを読みだしてから意識が変わりはじめ、今年に入ってLCC(格安航空会社)を使い、台湾とスペインに行ってきました。
最近すっかり世の中に定着してきた「アイデアと移動距離は比例する」という名言は、もともと高城剛さんが言い出した言葉です。なんでもネットで検索出来てしまう時代には、情報自体の価値は低くなり、相対的に体験、経験したことから感じること、理解したことの価値が上がっています。
BRUTUSの西田編集長は、常に自分の半径5メートルにあるものから企画を考えているとおっしゃっていましたが、旅をして自分の半径5メートルに入ってくるものが変われば、当然そこから生まれる企画も変わってきますよね。そんなワケで今回は最近海外行ってないなというあなたのために、気軽に行けるLCCの旅のポイントをご紹介します。
LCCは何で安いの?
LCCだと日本からタイまで1万円代で行くことができるのですが、そもそも何でそんなに安いの?と疑問に思いませんか。安かろう悪かろうでちょっと不安に感じる人もいるかもしれませんが、心配いりません。LCCの値段が安い理由としては下記のような点が上げられます。
・使用機材の統一
使用する飛行機を統一することで、整備にかかる時間やコストをおさえることができ、パイロットのシフトも組みやすくなります。
・空港の効果的な利用
到着から次のフライトの時間までの待機時間を短くして、飛行機の利用効率をあげたり、空港利用料の安い空港を利用するなどしています。また通常の飛行機だとボーディングブリッジと呼ばれる搭乗橋がかけられて、搭乗口からそのまま機内に乗り込みますが、LCCの場合はこれを使わず、バスで飛行機の近くまで行き、そこから階段で上がりなどして設備費用をカットしています。
・各種サービスの有料化
飲み物など新幹線の社内販売のような形ですべて社内サービスにかかるコストをカットしています。
・機内設備の簡素化
ブランケットなどの設備を削減してコストカットしています。
・座席数の増設
座席数を増やして、1回あたりのフライトの利益率を高めています。
・オンラインで販売
オンラインで販売することで人件費を削減しています。
上記のような企業努力によって、余分なコストを徹底的に削減して安くなっているのであり、安いからといって安全性が下がるということはありません。調査会社などの調査でもレガシー・キャリアとLCCとの事故率に大きな差は出ていません。
LCCをうまく活用するコツ
ではLCCをうまく活用するためポイントはどこにあるのでしょうか。
LCCでは通常の金額のレギュラー運賃とタイムセールなどのキャンペーン運賃があります。今年の7月に筆者がエアバニラで台湾の高雄に行った際、1ヶ月半ほど前にチケットを購入して1万7,500円ほどで購入できて、安いなと喜んでいたら、その3日後ぐらいからキャンペーンが始まり、半額ぐらいに下がっていました。ショックでした 笑。知識がなかったり、旅に慣れていないと、こういうところで損をしてしまいますね。
通常のレギュラー料金でも安いのですが、キャンペン中は半額以下になる場合があるので、これを狙って予約するのが最も賢い使い方です。各航空会社のメルマガに登録したり、Facebookページなどをフォローしておくとキャンペーンを見逃さずにチェックできます。Help Pointという個人の方がやられているブログはセール情報などがマメに紹介されているのでフォローしておくといいでしょう。
中には数十分で売り切れてしまうような1円バーゲンチケットもありますので、本気で予約したい場合は事前に自分の名前やパスポート番号などを登録しておくとスムーズに決済できると思います。
オススメは超お得なセールを見つけたらとりあえず予約してしまうこと。そしてそこにあわせてスケジュールを調整するという強引なやり方をしちゃいましょう。それぐらいの勢いで、先に飛行機を予約しないと、旅慣れていない人はなかなか決断することができないと思います。ただし予約するチケットによっては、キャンセルや変更が一切できないものもありますので、その点は注意し、規約を読んでから購入てください。
デイパック1つで出かけよう
旅慣れない人にありがちなのが、やたらと荷物が多くなってしまうこと。3泊4日程度の旅で大きなキャリーバックを持っていく人がいますが、そんなに大きな荷物は必要ありません。本当に必要なものだけ最小限に持っていけば大丈夫。もし本当に必要なものがあれば現地で大抵のものは揃います。
デイパックに入れられる荷物だけをもって出かけましょう。荷物が少なくなるだけで旅の楽しさがグッとアップします。旅行用の圧縮袋で洋服を小さくすると、相当コンパクトにまとまりますのでオススメです。LCCの場合機内に持ち込めるのは荷物は7〜10キロぐらいまでで、それを少しでもオーバーすると追加予算がかかったりするので、必ず重要制限を確認してください。
高城剛さんが、旅行に持っていく荷物を極限まで少なくして快適な旅をするコツをまとめた『LIFE PACKING2.1』という著書がありますので、こちらをぜひ読んでください。旅=キャリーバックみたいな固定概念がなくなる、目からウロコの衝撃を受けると思います。なんせ1ヶ月ぐらいの旅でも10リットルのデイパックだけで日常的に旅をしていますから。
テンパる経験をしよう
今年、久しぶりに1人旅に出かけて感じたのは、海外に行くとテンパる体験ができる(せざるをえない)ということです。30歳を超えると普段の生活で驚くようなテンパる経験はめったにありませんが、海外に行くと料理の注文や、交通機関をつかうだけでも思わぬ失敗や予想外のことが起こって焦ります。こういった経験は本当に貴重で、このような場面に出くわすと、人間としての底力というか、対応力のようなものがつくような気がします。
旅をしても劇的に人生は変わりませんが、経験値が増えて、モノの感じ方が豊かになります。面倒くさいと感じるかもしれませんが、行くとやっぱり行ってよかったなと感じるでしょう。
糸井重里さんが「人と会うのは、前の気分はお風呂に入るのに似ている。お風呂に入る前は面倒くさいと思っていても、お風呂に入って後悔したことはない」というようなことを言っていましたが、旅もそれに近いものがあります。ぜひ旅の予定を立ててみてください。
