交渉力を学ぶならこれ!ビジネスに役立つ映画15選

ビジネスに役立つ映画15選

交渉力、ビジネスの世界において必須の能力ではありますが、ビジネスだけではなく、人間関係や司法の場、犯罪においてもその能力は光ります。そこで今回は、そんな交渉力、駆け引き、やり取りが光る秀逸な映画作品をご紹介いたします。

それぞれの作品では頭脳戦や、やり取りが繰り広げられ、観ているこちら側もグイグイと引き寄せられる魅力があります。交渉力を学ぶ一助に、ぜひ参考にしてみてください。

〇ビジネス・経営・金融

1.『ハゲタカ』

元々はNHK土曜ドラマで放送されたドラマ版『ハゲタカ』が好評を受け、劇場版が製作されました。かつて日本を買い叩き、企業買収でその名を馳せた「ハゲタカ」こと鷲津政彦。企業買収という大きな舞台は、交渉力は必須。

知恵をフルに活かしたその交渉力、仕事術は必見です。また、制作中にリーマン・ショックが発生し、当初予定されていた脚本が、時流と違うものになってしまい、脚本を書き換えた、という苦労話も聞くと作品の熱が伝わるかと思います。

2.『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

22歳の若きジョーダンは、大手証券会社に勤めていましたが、世に言うブラックマンデーにより失業をしてしまいます。ジョーダンが次に選んだ仕事は株式仲買人、自慢の話術を武器に頭角を現していきます。

その後わずか26歳の若さでストラットン・オークモント社を設立。投資詐欺にマネーロンダリングを駆使し年収4900万ドルを荒稼ぎし、ウォール街でつけられた名は「ウルフ」。ウォール街を牛耳った男の成功と凋落、そのカリスマ性は詐欺を繰り返していた、という事実は差し引いても魅力あるものとなっています。

3.『ウォール街』

出世願望の強い活気あふれる若手証券マンと、当時ウォール街を騒がせた冷酷かつ貪欲な投資家の企業買収を描いた作品は、社会現象を巻き起こし、主人公ゴードン・ゲッコーに憧れて投資銀行に入社を希望する者や、ゴードンのファッションを実際に真似る若者も現れました。ビジネスで魅せる人間的なカリスマ性、これは注目したいですよね。

4.『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』

あの『ボウリング・フォー・コロンバイン』、『華氏911』など、社会派として多くの話題を呼ぶマイケル・ムーア監督が資本主義経済を独特の観点から切り込んだ作品となります。

キャピタリズム、いわゆる資本主義社会において台頭する巨大企業、彼らが利益追求をすると、世界的な影響力を検証します。資本主義社会をマイケル・ムーア監督ならではの視線で俯瞰した世界観はミクロレベルのビジネスへの勉強にもなります。

5.『金融腐蝕列島 呪縛』

腐敗した大銀行を自らの力で再生すべく立ち上がった、行員たちの姿を描いた社会派の作品は当時日本経済を騒がせた総会屋問題、不正融資、日銀の汚職など、実際の日本経済へリンクしたドラマとして話題を呼びました。マネーゲームと呼ばれる巨額な金が動く金融業界、そこにはビジネスマンたちの熾烈な争いが垣間見ることができます。シリーズは人気を博し後に2作品製作されました。

6.『マネーボール』

最近ではプロ野球界でもGM(ゼネラル・マネージャー)という言葉をよく耳にするようになりました。この『マネーボール』が公開されるまでは「GMっていったい何やっているの?」といった疑問を持った人も多いはずです。

世界で一番有名なGM、ビリー・ビーンを主人公と他こちらの作品は野球をすべて「データ野球」として分析し、数々の交渉と大胆な行動を見せ、弱小だったオークランド・アスレチックスを強豪へと導きます。彼のとった交渉術とデータ戦略、ビジネスマンは注目です。

〇経営者

7.『スティーブ・ジョブズ』

ご存知Appleの最高経営者・スティーブ・ジョブズの栄光と苦悩、という経営者としての成功譚を期待できそうな作品ですが、実はこちらの作品は、Machintosh、iMac、などアップル社の転機となった製品発表会の前に暴君(ここではあえて暴君と呼びます)スティーブ・ジョブズが無理難題を部下に押し付けます。

単なるビジネス映画と思いきや、経営者としての独断と偏見にまみれた一人の人間としてのスティーブ・ジョブズを垣間見ることができるのです。彼の決断は是か非か、それは観てのお楽しみです。

8.『アイアンマン』

歴代シリーズ興行収入ナンバーワンを記録しているマーベル・シネマティック・ユニバースの記念すべき第一弾がこちらの作品です。「ヒーロー映画では?」と思われるかもしれませんが、主人公のアイアンマンこと、トニー・スタークは、軍事企業スターク・インダストリーに若干20歳の若さで就任。

研ぎ澄まされた天才的な頭脳を活かし、莫大なる財産を保有する経営者なのです。もちろんヒーロー映画なのでビジネス的アプローチはありませんが、彼の経営者としての佇まい、フィクションとはいえ侮れません。

〇司法・犯罪

9.『スティング』

名作中の名作『明日に向って撃て!』でダブル主演として共演したロバート・レッドフォードとポール・ニューマンが再共演を果たし大ヒットを記録しました。シカゴを舞台に詐欺で日銭を稼ぐ1人の若者が、ギャングへ復讐するために伝説的な賭博師とタッグを組み、イカサマで組織を追い詰めていく信用詐欺を扱った作品となります。犯罪者側の視点で書かれたイカサマのやりとり、目が離せなくなりますよ。

10.『十二人の怒れる男』

父親殺しの罪に問われた少年の裁判、12人の陪審員が一室で熾烈な議論を展開します。陪審員の大半は少年の有罪を確信していましたが、陪審員の8番のみ少年の無罪を主張します。

そして再検証が始まり……。個性あふれる12人の男たちによるやり取りは練りに練られた脚本の秀逸さが光ります。物語の大半は部屋のみで構成された作品は当時大きな話題を呼び、映画史にその名を残しました。

11.『交渉人』

さて、交渉力という視点を金融、政治からの視点ではなく犯罪という視点から見てみましょう。シカゴの人質交渉人のダニー・ローマンは、内部で警察年金基金の着服を知ります。

そんな矢先、ダニーは殺人の濡れ衣を着せられ、さらには横領の嫌疑までかけられてしまいます。真相究明のため、ダニーはなんと人質をとり内務捜査局に立てこもり、同じ人質交渉人であるクリスを呼び出します。果たしてダニーの運命や如何に。

12.『交渉人 真下正義』

同じ交渉人を邦画の視点から見てみましょう。こちらは日本映画界にも歴史的な興行を残した『踊る大捜査線』シリーズのスピンオフ作品として公開されました。主人公はユースケ・サンタマリア演じる真下正義。

日本初のネゴシエーター(犯罪交渉人)真下正義CICチームとテロ組織との闘いを描いています。頭脳明晰ではありますが、どこか人間味あふれる真下正義の魅力、そして交渉人としてのやりとりは交渉力のお手本になるのではないでしょうか。

13.『身代金』

元空軍である、航空会社を経営するトムは、ある日息子を誘拐されてしまいます。犯人グループの要求は身代金200万ドル。例え身代金を払ったとしても息子の命の保証はない、とトムは決断し、ある行動にでます。

トムの行動は誘拐犯人グループへ大きな影響を及ぼしそして……。息子の命のやりとりを巡って繰り広げられる駆け引き、マネーゲームを越すほどの人間ドラマが待っています。

〇政治・恋愛

14.『スーパー・チューズデー ~正義を売った日~』

監督はあのジョージ・クルーニー、貪欲な人間たちの駆け引き、頭脳戦は熾烈を極める作品となっています。主人公はアメリカ大統領選の選挙対策事務所、民主党の候補者モリスの元で働く青年、政治家の裏世界を知ってしまった青年が徐々に変わっていく姿を克明に描いています。

人間同士の野心に満ちたやりとりは、ビジネスの世界はもちろんのこと、政治の世界でも如実に表現されるというものです。

15. 『かけひきは、恋のはじまり』

さて、人間同士のやり取り、駆け引きといえば、「恋愛」など誰もが経験することなのではないでしょうか。ドッジ・コネリーはアメフト「ダルース・ブルドッグス」に所属するベテラン選手でしたが、チームは資金難から解散を余儀なくされてしまいます。

一方、敏腕女性記者レクシーは英雄カーターとドッジの存在に挟まれ悩みます。『かけひきは、恋のはじまり』と題されたタイトル通り、恋愛の「駆け引き」がよく表現された作品となっています。

Career Supli
最近の映画だと『女神の見えざる手』が面白くて交渉の勉強になりました。おすすめです!