面接は「声」も大事!面接で役立つ5つのテクニックを紹介

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「声」で損をしていませんか?

こっちは誠意を込めて謝っているつもりなのに、「ふざけているのか!」と逆に怒られたり、一生懸命準備をしたプレゼンなのに「説得力がない」とダメ出しをされたり、自分ではうまくいったと思った転職の面接を「なんとなく」で落とされてしまったり……もしかするとそれは自分の「声」のせいかもしれません。

話し方に自身がない、自分の声に自信がないという人の中には、心当たりがある人もいるのではないでしょうか。

ここではリブセンス代表の村上太一さんや博多一風堂創業者の河原成美さんなどのボイトレを担当してきたビジネス専門のボイストレーナー秋竹朋子さんの著書『「話し方」に自信がもてる1分間声トレ』から、ビジネスにおける声の重要性と、転職の面接に役立つ声のテクニックについて紹介します。

ビジネスで「声」が大事な理由

周りに「話の内容は大したことがないのに、なぜだか説得力があって、人が集まってくる人」はいないでしょうか。もちろんそれには容姿や態度、地位なども関係がありますが、「声」も非常に重要なファクターになっていることを理解しているでしょうか。

第一印象の大切さを説明する際に多用される「メラビアンの法則」によれば、聴覚情報が聞き手に与える影響は全体のおよそ40%となっています(視覚情報55%、話の内容7%)。これは対人コミュニケーションにおいて声がいかに重要かを物語っています。

また秋竹さんも協力する「声総研」が、20〜50代の働く男女のうち「声をほめられたことがある」「声の通りが良い方だと思う」という人を「モテ声(ちゃんとした声)」、「他人に声が暗いと言われたことがある」「声に張りがなくなったと感じる」という人を「老け声」と名付けて、それぞれの傾向を分析した調査があります。この調査によればモテ声の人ほど企業で重要なポジションについている割合が高いことがわかっているのです。

しかし「声は生まれつきのものだから、もうどうしようもない」と考えている人も少なくないでしょう。ところが秋竹さんによれば、それは大きな間違いです。

歯や耳鼻咽喉に問題がある場合は別なのですが、特に問題がなければ、意識してトレーニングすることでほぼ100%声を変えることができます。
引用:前掲書p30

大半の人が意識せずに身につけてしまう「声の出し方」ですが、実はれっきとした技術であり、だからこそ声優やボイストレーナーという職業がプロの仕事として成立しているのです。そう考えれば秋竹さんの言うように、訓練さえすれば今よりも「いい声」を扱えるようになるというのも、十分説得力のある話ではないでしょうか。

転職の面接に効く!5つの「声」テク

『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』では様々な声や言葉、話し方のテクニックが紹介されているほか、表題の「1分間声トレ」については版元であるダイヤモンド社のホームページから動画を見られるようにもなっています。

そうした詳細な内容については本書に譲るとして、以下では本書の中から転職の面接に効く5つのテクニックを抜粋して紹介していきます。これらを試してみて「いい声・話し方になったかも」と感じたら、ぜひ秋竹さんの著書を手に取ってみることをおすすめします。

単語の頭で息を吐く

「いい声」の基本は腹式呼吸です。しかし普段話している時になれない腹式呼吸を意識するのは至難の技。そこで効果的なテクニックが「単語の頭で息を吐く」というものです。これをするだけで安定して腹式呼吸で話せるようになるため、聞き手からは力強く、かつ聞き取りやすい声になります。

<例>
○【ほ】んじつは、【よ】ろしく【お】ねがいします。
○【ぜ】んしょくでは【5】ねんかん、【て】んちょうぎょうむに【じ】ゅうじして【ま】いりました。

もちろんニュースキャスターたちのように、一定の強さで声を出せればそれに越したことはありません。しかしトレーニング不足の人がこれを真似すると、長い文章の途中で息が切れてしまったり、変なところで力んでしまったりして、逆効果になってしまいます。したがって、まずは「単語の頭で息を吐く」から意識してみましょう。

大事なことは「ハメタメ法」で

面接で一生懸命自分の想いを伝えたつもりだったのに、あとから転職エージェントに聞いてみると全く印象に残っていなかった……。そんな事態を防ぐ効果があるのがハメタメ法です。

「ハメ」とは前述した「単語の頭で息を吐く」ことで、「タメ」とは大事な言葉を言う前に少し間を置くことを言います。といっても間はほんの少しでOKで、1秒程度で十分。それだけで相手の意識は間のあとに向けられるので、タメがない場合よりも強い印象を残すことができます。

<例>
○前職ではマネジメントに携わっていました。その際は従業員満足度に注力し、その結果として全社の3年以内の定着率が60%であるのに対し……【た】んとうぶしょでは【き】ゅうじゅうごパーセントという【せ】いかを【の】こしました。

リフレクティングは語尾を上げる

リフレクティング(おうむ返し)は相手の言葉を繰り返すことで、「あなたの話を聞いていますよ」という安心感や、相手への共感を示すために使われる話し方のテクニックです。例えば次のような会話です。

面接官:今弊社では業務の効率化をはかろうと頭を悩ませているんですが、なかなか難しいのが現状です。何かアイデアはありますか?
自分:業務の効率化に頭を悩ませているんですね。例えばどういう状況があるんでしょうか?

このような場合に注意したいのが「悩ませているんですね」の語尾です。ここを「悩ませているんですね↓」と下げてしまうと、相手に冷たい印象を与えてしまうからです。ここを「悩ませているんですね↑」と上げるだけで、より相手に寄り添うような印象を与えることができます。

ペーシングで相手との一体感を作る

こちらが圧倒されるほどのスピードや大きな声で話す人に対して「こちらの話を聞く気はないんだな」と思った経験はないでしょうか。あるいは異様にゆっくり話したり、小さな声で話す人に対して「話しにくいな」と感じた経験はないでしょうか。これはいずれも相手が相手のペースで話していることに対して、違和感を覚えているのが原因です。

これを解消するための方法がペーシングです。といっても何も難しくはありません。相手の声の調子や大きさ、スピードにしっかり耳を傾けて、それに合わせて自分も話せばいいだけです。もし余裕があるようなら、身振り手振りなども相手に合わせるようにすれば、より相手との一体感を生み出すことができます。

リフレクティングもそうですが、転職の面接はこれから仲間になって働く相手との大事な時間です。そこで相手に共感を示したり、相手との一体感を生み出す技術を持っているだけでも、自分より魅力的に見せることができるはずです。

「え〜」「あ〜」は鼻から息を吸えばなくなる

話しなれていない人ほど、話の途中に「え〜」や「あ〜」といった意味のないつなぎ言葉を使いがちです。多少であれば問題ないものの、これが頻繁になると聴き手には自信のなさや迷いとして伝わってしまいます。転職の面接の場合は、「何か言い繕おうとしているのではないか?」という疑いにもつながりかねません。

これを防ぐための方法は、「ワンフレーズごとに必ず鼻から軽く息を吸う」です。このクセを身につけるだけで以下の3つのメリットが得られます。

・息が続くので淀みなく話せるようになる。
・酸素が入る上、少し間が空くので話す内容を整理できる。
・聴き手にとっては雑音がなくなるので、内容に集中できる。

「ワンフレーズごとに必ず鼻から軽く息を吸う」だけでこれらのメリットが得られるのですから、身につけない手はないでしょう。

もっと「声」テクを磨き上げよう!

自信のあることは、得てして人前に出したくなるもの。同じように、声や話し方に自信が持てるようになれば、人前で話したくなります。そうなればアウトプットの回数も増え、色々な人と意見交換をしたり、ディスカッションを交わしたりする機会も増えるでしょう。

「アウトプット」で自分をブランド化する方法でも見たように、今はインプット量よりもアウトプット量が価値を持つ時代です。これを機に「声」テクを磨き上げて、より積極的にアウトプットができる自分を手に入れましょう。

参考文献
『「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ』

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