これはチャンスなの?チャンスを掴む人の特徴とは

チャンスの神様はどこ?

「幸運の女神は前髪しかない」というのはレオナルド・ダ・ヴィンチの言葉だと言われています。

チャンスの女神には前髪しかないため、通り過ぎた後に、あわてて捕まえようとしても後ろ髪がなく、掴むことができないという意味だそうです。

皆さんは、チャンスがあれば掴みたいと思っていますよね?もちろん、ワタシもその一人です。

ワタシはこれまで、大手のジュエリーブランドからスタートアップの化粧品ブランドの立ち上げまで、様々なブランドビジネスに携わってきて、いまはニューヨークで新しいチャレンジをしています。

まだ大きな成功をおさめたわけではありませんが、これまでの経験の中で、自分なりに希望を叶えてきたことを踏まえて、チャンスについて考えました。なにか現状を変えたいと思っている人のお役にたてると嬉しいです。

チャンスの定義とは

そもそもチャンスの定義とはなんでしょう。何かを行うのによい機会のことで「好機」とも言われ、英語では「偶然性」の意味で使われることが多いようです。

かの有名ブランドCHANELに“CHANCE”という名のフレグランスがあることをご存じでしょうか。

多くの女性の憧れとして君臨するブランドCHANELでも、チャンスという代名詞が香水名になっているほど“チャンス”という言葉には、何か私たちが掻き立てられるエネルギーがあります。

ではチャンスをものにできる人は、どんな人なのでしょうか。そもそもチャンスとは偶然、目の前に降ってくるものなのか、それとも自ら取りにいく必要があるものなのでしょうか。

それを“チャンス”として捉える感覚

私たちはモノゴトをすべて自分なりに「解釈」をすることで、目の前の出来事に「反応」しています。

その解釈と反応は人それぞれに異なり、たとえ家族であっても同じではありません。

例えば上司に重要なプロジェクトを任されたとしましょう。

ある言葉1つとっても、うけとる側の解釈と反応はこう別れます。

「なぜ私なのか。失敗したらどうしよう。」と、後ろ向きに反応するパターンか

「私に任せてくれた、これはチャンスかもしれない」と前向きに解釈し、反応するパターンかです。

ではこの解釈の違いはどこから来るのか、それはその人が無意識に持つ「前提」が大きく関係していると考えられます。

前提とは過去の経験等から無意識に構築されるものだからです。

「どうせ私は何をやってもダメだ」というやや後ろ向きな前提を無意識に持っていたとしたら、常日頃起こる出来事に対しても「私はダメなんだ」という解釈と結果に紐づけしやすくなります。

逆に「なんとかなるだろう、きっと大丈夫だ」というやや前向きな前提を持っていたとしたら、「やっぱり私は周りに応援されている」という解釈と結果に紐づけしやすくなります。

つまり、その人が持つ解釈によって、目の前にある出来事がチャンスになるか否かが変わるのです。

他業界からのオファー

あるブランドの中間管理職をしている時、他業界の立ち上げ直後のブランドから声を掛けられた事がありました。

金銭面では少し下がる条件掲示でしたが、これはチャンスかもしれないと反応したワタシは、その感覚に従い転職を決めました。

お給料は下がりましたが、すぐに定期的にテレビに出演することになったり、大勢の前でセミナーを依頼されるようになりました。

結果的に、これまでの経験の幅をはるかに超える人脈や経験に触れることになりました。世界が広がり、何より自分が得意とする分野がどこなのかを掴むことができました。

チャンスを掴む人とは、そこにあるモノが“好機”、つまりチャンスだと捉える感覚が優れています。チャンスだと解釈・反応する感覚に優れているから、結果チャンスを掴むのです。

声に出して、チャンスの種をまく

日本人は、自分の意見や思想を声に出して表現することが苦手な傾向にあり、私自身も現在ニューヨークに住む中で、最も強く劣等感を感じたのはこの部分でもあります。

ただ、チャンスを掴む人の特徴の一つとして、自分の意志や希望を声に出して発している人が多いというのが、ワタシの感じるところです。

ここで言う“声に出す”とは、何も難しく考えることではなく、とてもシンプルで
こういうことがしたい。
こんなことがやってみたい。
それが得意である。
それに興味がある。
それができる。

と声に出すことを指します。

でも実際は、こんな風に周りの目や評価を気にしていませんか。

こんな私ではまだ早い。
こんなことを言ったら馬鹿にされるのではないか。
こんなことを言ったらあの人はどう思うだろう。

しかしここは、言う努力をしてみるのです。

徒競走で、胸をおもいっきり突き出してゴールテープを切る時のように、少しの勇気を出して、一歩前に出るつもりで言ってみるのです。

すると意外にも、あぁそうなのか、あなたはそんなことがしたいと思ってたのね、得意なのねと、相手があなたの意志を知り、時にチャンスを繋いでくれるものなのです。

ジュエリーブランドで本店に配属されていた時、どうしても本社の営業本部に行きたいと思い、チャンスをうかがっていたことがあります。

当時の勤続年数での本社希望はあまりにも早すぎて、会社の長い歴史の中でも前例がないことは分かっていました。ましてや上司に言おうものなら、販売職へのやる気ががないとも見なされかねません。

しかしその時アメリカ帰りの先輩に言われたのです。「言わないと誰も分からない、まずは言ってみればいい」私は先輩や同僚からの批判を覚悟で、勇気を出して声に出しました。

まず年に一度の書類調査の際に自分の希望を明記し、そこに自分の思いの強さと覚悟を書いたレポートを別で提出しました。結果的に、異例の速さで本社営業本部に異動することができました。

声に出して言うというのは、チャンスの種をまいているということなのです。

つまり、チャンスを掴む人というのは、自分でチャンスのタネをまき、それを自分で収穫している人なのです。

チャンスはどんな人、誰であっても目の前に

今、あなたの前に何かしらの出来事が起きていたり、降ってきているとするならば、見る角度によってそれをチャンスと捉えることもできます。

そして、そのチャンスを受け入れて取り組むあなたからは、とても活性化されたエネルギーが出ているはずです。

もしあなたが何かくすぶっているとするならば、グッと腹に力を入れて伝えてみましょう。チャンスの種をまくのです。

一歩前に出て伝えられるように、きょうもワタシはジムにいます!

Career Supli
あなたもチャンスの種をまきましょう!
[文]細井 郁代 [編集] サムライト編集部