Airbnbで小さくはじめるプチ起業、商売のすべてが学べる!

宿泊施設不足

2400万人。これは2016年の訪日外国人の数です。2012年以前は1000万人以下でしたが、ここ数年で急速に増えました。2020年に東京オリンピック開催を控えていることもあり、多くの外国人が訪日することが予測されます。このような状況で東京では宿泊施設不足が問題となっています。

そこで、部屋の貸し借りサイトAirbnbに注目が集まっています。Airbnbではアパートや家の部屋を貸したい人(ホスト)、部屋を借りたい人(ゲスト)が部屋の貸し借りできるサイトです。

このAirbnbでホストをするのは、リスク少なく手軽に始めることができる副業でもあります。本業でサラリーマンをしながら副業でAirbnbを運営している人も数多くいます。Airbnbでは金銭的な収入を得られるだけでなく商売のすべてがつまっています。きっと本業にも活きる学びを得られることでしょう。Airbnbで得られる商売のエッセンス7つをご紹介します。

期待値コントロール

期待値をコントロールするのはすべてのビジネスにおいて重要です。顧客の期待を上回っていれば良い評価を得られます。しかし期待を下回っていれば、悪い評価を得る可能性もあります。

Airbnbも同様です。たとえば、Airbnbサイトの写真には部屋から一望できる綺麗な夜景やスイートルームのような部屋の写真が掲載されていました。しかし、実際にゲストが部屋に宿泊してみたところ清掃は行き届いていないし、夜景を眺める窓には汚れがびっしり。これでは、ゲストはがっかりです。期待値を上げすぎて、それに応えることができない場合には悪い評価を得る可能性が高いです。

そのため、ゲストの期待を裏切らないようにする必要があります。最初から期待をもたせすぎないように期待値をコントロールしなければいけません。

適正な価格設定


ゲストはいろいろな部屋を見て、どの部屋に宿泊するのか決定します。自分が掲載する部屋のエリアの部屋の相場価格を調査し、競争力のある価格を設定する必要があります。

Airbnbにはゲストがホストへの評価を記入するレビュー制度がありますが、このレビューは非常に重要です。ゲストはそのホストが安全な人物なのか、宿泊環境が整っているのかどうかレビューを通じて調べます。そのためAirbnbを開始した直後は、顧客を獲得するために相場価格よりも低めの価格に設定にします。顧客からのレビューを獲得したら、相場価格に近づけると良いでしょう。

もちろん、相場価格以上の価格に設定するのも良いです。ただし、その場合はなぜ相場価格よりも高いのかゲストに納得してもらえるバリューを提供する必要があります。そして、そのバリューはAirbnbのサイトから写真や説明を通じて納得してもらえるようにする必要があります。
たとえば、朝食付きなど他のホストが提供していないバリューがあれば、ゲストも相場価格以上の価格に納得します。

ブランディング

Airbnb運営においてブランディングは非常に重要です。部屋を綺麗に写した写真(ただし期待を過度に高めないよう)をAirbnbのサイトに掲載したり、貸し出す部屋の名前を工夫する、部屋の内装を工夫するブランディングで単なる宿泊場所以上の付加価値をつけます。

たとえば、日本に観光に来ている外国人旅行者のゲストをターゲットにする場合「Traditional Japanese House」と名前をつけて、畳、日本風の家具を揃えてみると良いです。宿泊以上に日本の生活を体験してもらう付加価値を提供できます。

顧客視点


もし自分が部屋に顧客側で宿泊する場合、どのような説明、接客対応、宿泊環境、設備があれば、うれしいのか顧客視点を持ちましょう。部屋を清潔にするのは当然です。

それ以外に、たとえばゲストが雨の日に利用できるように傘を備えておく、散策のための自転車を貸し出す、周辺の見どころを紹介するオリジナルマップ(外国人向けに英語版マップも)を作成して渡すなど。顧客視点を持つことがAirbnbで成功するためには重要になります。

顧客対応

ビジネスにおいて顧客対応は重要です。それはAirbnbも同様で、ホストの対応含む人間性が事業に直結するのがAirbnbの面白さであり難しさです。顧客がうれしく思うような対応を心がけることで高い評価を得ることができます。この顧客対応が優れていると、単なる価格競争に陥らない独自の強みになります。

評判に対する対応


Airbnbを運営しているとゲストから悪い評価のレビューをもらってしまうこともあるでしょう。ゲストにもさまざな人がいます。理不尽な評価だととしても、応酬するのではなく冷静に対処しましょう。

Airbnbではレビューに対して返信コメントを書き込むことができますが、理不尽な評価に対して怒りのコメントを書き込んでしまった場合、別のゲストから悪い印象を持たれる可能性があります。理不尽な評価だとしてもその評価を理解しようとする、改善する姿勢を示すコメントを書き込みましょう。

外注を使う

Airbnb運営に関わるさまざまな業務をサポートをしてくれるサービスが存在します。たとえば、Airbnbの部屋の内装工事、清掃、鍵の受け渡し、英語対応まで幅広いです。

サラリーマンをしながらAirbnbを運営する場合、自分1人では対応しきれないこともあると思います。Airbnb運営において自分が担当した方が良い領域、担当しなくても良い領域を明確にして、自分が担当しなくても良い領域の作業は外注しましょう。

まとめ

今回ご紹介したように、Airbnbにはブランディング、顧客対応、価格設定など商売のベースとなるエッセンスが詰まっています。Airbnbのように「個人」でそれらをすべてマネージする経験を通して、商売に重要な学びを得られることでしょう。

まずは、ゲストの側でAirbnbを利用してみてはいかがでしょうか。記事で紹介した項目に則って、そのホストの提供している部屋や設備、顧客対応の分析をしてみると、さまざまな発見があるかもしれません。早速、Airbnbで商売を学んでみましょう!

Career Supli
ぜひ実際にAirbnbを利用してみてください。
[文・編集] サムライト編集部