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円滑な人間関係と業務の見える化で、最大限に仕事を効率化
仕事の時間がほかのチームメンバーより少なく、定時に帰るという制約がある子育て中。そんななかで成果を出すには、従来の仕事の進め方では業務遂行が難しいかもしれません。
しかし、時短勤務であっても、工夫次第でチームに貢献して目標を達成することはできます。そのためには、職場内でのコミュニケーションと業務の効率化が不可欠です。
周囲の協力を仰ぎながらも、しっかり成果を出していくための意識や心がけについてご紹介します。
立ち位置のバリエーションを増やし、自分にしかできない役割を見つける
時短勤務とはいえ、任されている立場があり、それに応じた仕事があります。そのなかには「自分が片付ける仕事」と「人のフォローする仕事」があり、バランスを見極めて使い分けていくことが重要です。
「自分がやった方が早い」「これは人に任せられない」と一人で仕事を抱え込むのは、ゆくゆく自分を苦しめることにつながります。
業務のメインはチームメンバーに任せて、自分はフォローに回ることも必要です。彼らサポートをする役割で、自分の価値を高めていく仕事をするといいでしょう。
もちろん、経験が問われる場面はあなたの出番。今まで培ってきたノウハウやスキルを生かして、バリバリ仕事を進めましょう。
時短勤務中は、わかりやすい成果を目指し、フルタイムの人と張り合わない選択をすることで、あなたにしかできない仕事を築き上げていくことがおすすめです。
時間を無駄にしない

子育て中の限られた時間は、できるだけ有効に活用したいもの。まずは通勤時間を活用して、気持ちの切り替えと、会社に着いてからの行動のイメージをしておきましょう。
出勤中には、メールチェックやスケジュールの確認ができます。今日行う業務の対応イメージをしておくことで、会社についたらすぐに取りかかる準備ができます。
逆に退勤時は、献立や部屋の片付けなどのイメージをしておくことで、家庭モードへ気持ちを切り替えましょう。
いつもの業務をルーチン化をしておくことも大切です。短時間で片付くことはすぐに終わらせ、時間を要するものはいつ処理をするか振り分けておき、人に任せられることは依頼すればいいのです。
稼働時間は少なくても、クイックレスポンスは可能なはず。いつ誰に何を対応するのか明確にして、可能な限り早めに回答するクセをつけましょう。
タスク管理ツールの活用もひとつの方法です。進行状況が気になるものは担当者に連絡したり、ポイントを書き込んだりして、ステータスの確認をしましょう。
参加しなくてもいい会議は、思い切って辞退することも必要です。その代わり、参加する会議には、メモをとりながら集中して参加しましょう。業務の状況を確認をしたり、タスク配分をしたりする際に、必ず役に立ちますし、メンバーのフォローにも入りやすくなります。
信頼関係を強化する
時短勤務中は1秒たりとも惜しいもの。そんな時こそ、人のためになる雑務は、進んで行いましょう。
困っている人がいたら、助けたり相談に乗ったりしましょう。頼ってくれる人を絶対に無碍にしてはいけません。
心地の良い組織であるために、日頃の観察やちょっとした声かけを忘れずに。社員以外のメンバーがいる場合は、特に信頼関係が重要です。
コミュニケーションは、時間より質が大切です。子育て中だからこそできる育成や見守りの視点を生かし、仕事にも取り入れていきましょう。
オープンなコミュニケーションを心がける

子育て中の突発の休みや早退は、日常的に発生してしまうもの。そんな時にチーム内で共有できるように、自分の抱えている仕事について、具体的にメモを残しておきましょう。
状況把握は、自分だけでなく、メンバーのぶんも忘れずに対応しましょう。「何か手伝うことない?」「困ったことはない?」と声かけする文化を作れるとベストです。
自分に余裕がなく、時間の制限があるなかだと、どうしてもメンバーに対して負い目を感じてしまうもの。できるだけその気持ちを取り除くためにも、積極的にコミュニケーションをはかり、お互いに支え合える環境づくりをしておきましょう。
仕事以外の雑談も多少は必要です。相手が、仕事以外で何を大事にしているのかを知り、オープンにできる関係性を築いていきましょう。
学んで共有する
時間がなくても、本を読んだり、セミナーに参加したりして、学び続けることはできるはず。自分一人で習得できるものは、進んで行いましょう。
最近は、オンラインで学習するサービスが増えてきており、スキマ時間にスマートフォンで動画視聴することが可能です。5〜10分の学びの積み重ねが、確実にあなたの身になります。
学んだ内容は、ぜひ職場のメンバーに共有しましょう。チームや会社にとってメリットがあるだけでなく、人に伝えることで、自身の学びをさらに深くできます。
息抜きの時間をつくり、リフレッシュする
息つく暇もないくらい忙しくなりがちな子育て中に、しっかり休むことはもっとも大切なこと。時短中は、どうやってもフルタイムのメンバーに引け目を感じてしまうため、ストレスや精神面の健康には、特に気をつけましょう。体が資本であることを忘れずに。
おすすめは、ランチタイムの活用。少し疲れた時は、気の合う仲間と話をしたり、一人でゆったりランチを楽しんだり、外の空気を吸いながら散歩をしたりして過ごしましょう。気持ちに余裕がある時は、本を読んで学びに充てると、時間の有効活用ができます。
信頼できる仲間と働きやすい環境を築く
子育てをしながら仕事をしている人は、社内であなただけではないはず。仲間をつくり、情報共有することで、お互いの心の支えとなり、一段と働きやすくなるでしょう。
時短勤務中は、家と会社の往復になりがちです。孤独感を抱えないためにも、困った時は人を頼ったり誰かに相談することも大切です。
時間がないなかでも、少しの意識で周囲の環境を変えていくことができます。まずは、業務とコミュニケーションを見直してみることから始めましょう。
[文]鍋田 桂子 [編集]サムライト編集部