生活習慣を変える方法 自分のタイプを知ることが第一歩

何度決意を新たにすればいいのか

今年のお正月は初詣に行って新年の誓いをたてましたか?筆者も過去にいろんな誓いをたてました。

毎朝5時に起きよう、英語の勉強をやろう、ブログを更新しよう、瞑想をしよう、食生活をあらためよう、でも新年に誓いをたてて、それを1年間継続してできたことは一度もありません。

一方で、違うタイミングになんとなくチャレンジして、習慣化させることに成功した目標もあります。

なぜ習慣化できる時とできない時、できる目標とできない目標があるのでしょうか。その違いはどこからくるのでしょうか?

目標の難易度のせいでしょうか?うまくいかなかった時は気合が足りなかったのでしょうか?それだけが要因でないことは、なんとなく想像がつきますよね。

では今回は、習慣についての研究をまとめたベストセラー『人生を変える習慣のつくり方』を参考に、結果のでる習慣のポイントをご紹介していきます。

習慣についてまず知っておくべきこと

あなたがいまの習慣を本気で変えたいと望むなら、まず知っておかなければいけないことがあります。それは、

「人は期待に対してどのような反応を示すのか」ということです。

新しい習慣を獲得する際には、自分に対して何らかの期待をします。だからそれに対しての反応の仕方を理解する必要があるのです。

すべての人は、「自分で課す期待」と「外から課される期待」への反応によって4つのタイプに分類することができるのです。

その傾向をまず知っておくことが、習慣づくりでは重要になり、同時に他人の傾向を理解することで、人間関係やビジネスが円滑になります。4タイプは以下のように分類されます。

アップホルダー(約束を守る人)
外から課される期待と自分で課す期待の両方に進んで答えようとする

クエスチョナー(疑問をもつ人)
あらゆる期待を疑問視し、自分で正当だと判断した期待にだけ答えようとする。

オプライジャー(義務を果たす人)
外からの期待には進んで答えるが、自分で課す期待にはうまく答えられない

レブルー(抵抗する人)
外からの期待、自分で課す期待に関係なく、あらゆる期待に反発する。

『人生を変える習慣のつくり方』より引用

この4タイプに分類されます。

アップホルダーは一度決めたスケジュールはしっかりと守り、周りの期待と自分の期待を裏切らないようにするタイプです。決められた締め切りを守ることに対する苦労はほとんどない人です。羨ましいですね。

逆に一度決めたことに固執し過ぎてしまう傾向があるため、旅先で体調が悪くても、事前に決めた観光地を回ろうとするなど、柔軟性にかける部分があります。あと何を期待されているかわからない、ルールがないような環境が、あまり得意でないようです。

クエスチョナーはすべてのことを疑問視して、自分が納得しないと動かないタイプです。外から課される期待に関しても、すべて自分が自分に対して課す期待として考えます。だから自分が納得していないことをやるのは嫌がります。

ルールのためのルールなんて最も嫌がります。多くの情報を欲しがり徹底的に調べたいタイプです。このタイプは自分が心底納得しないと動かないので、自分がこれをやろうと決めても、自分の中での腹落ちしていないと続きません。

オプライジャーは、他人の期待を裏切ることを最も恐れるタイプです。それなのに自分で自分に課す期待に関してはあまり答えたがりません。自分自身の期待に答えるためにも周囲の期待が必要になります。

このタイプは、毎週レポートを提出させられるとか、強制して何かをやらされる環境に身を置くのが向いています。周囲にこのタイプの人がいたらラッキーです。献身的にいろんなことをサポートしてくれます。

レブルーはあらゆる期待に反発して、自分で選び、自由に行動することを望みます。この人達は独自のやり方で自らの目標を達成しようとします。

自分の心に正直であること、自分で判断することに高い価値をおきます。習慣は受け入れないが、毎日自分が選んだこととして、それを毎日継続する可能性はあるそうです。

この4タイプでほとんどが、クエスチョナーか、オプライジャーに該当するそうです。レブルーは非常にすくなく、アップホルダーはさらに少ないそうです。

自分を知るのは本当に難しい

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まずはこの4タイプの傾向を知った上で、自分がどんな性質を持っているのかを具体的に把握しておく必要があります。でも自分を知るのって、思っているよりも相当難しいことなんです。

だれでもこういう人間でありたいといった理想の自分像があるので、その時点でかなりの認知バイアスがかかります。

認知バイアスとは、ある対象を評価する際に、自分の利害や希望に沿った方向に考えが歪められたり、対象の目立ちやすい特徴に引きずられて、ほかの特徴についての評価が歪められる現象です。

自分はHIPHOPが好きだと思いこんで普段から聞いているけど、実はちょっと自分の中でどこか無理していて、本当は王道のJ-POPが一番好き。

オシャレに普段ワインを飲んでいるけど、実は焼酎が一番好きだったといったように、自分自身でも、自分の好みがよくわからなかったりすることはありませんか。

だからこそ、自分の性質を客観的に理解するが重要なんです。

例えば、朝方か、それとも夜型か、短距離型、長距離型、先延ばし屋か、減らしたい派か、増やしたい派か、保守派か、新しい物好きか、などが挙げられます。

作家や科学者、哲学者などの161人の天才の習慣をまとめた『天才たちの日課』を読んで著者が調べたところ、優秀な人たちの習慣はその人によって全く違うが、自らに適した習慣を熟知し、それを維持するために多大な努力を払っていることは全員に共通していたそうです。

村上春樹のように、朝早くから働いてその後にジョギングをする人もいれば、夜遅くから仕事をする人、何度も仮眠を取る人、お酒を飲みながら仕事をする人など、習慣はみごとにバラバラです。

だれかの真似をしても、それが自分にフィットするとは限りません。自分の性質を知り、自分にとって一番効果的なやり方を見つけるしかありません。

では、自分の性質を見つけるのに最適な方法はなんなのでしょうか。

自分を知るのに最適な方法

Human Hand Using Application on Smartwatch, Smart Homes
自分の性質を正しく知るのに最適なことの1つの答えは「測定」することです。自分の行動を測定すると、自分に対する理解度が深まり、自分への理解度が深まれば、自分をコントロールする力が高まります。

時間の使い方、お金の使い方、口にしたもの、自分の行動を計測すれば、ほぼすべてがいい方向に向かいます。

実際に測定すると、そこに自分の貴重な時間やお金、エネルギーを投資することが適切なのか、判断しやすくなるからです。

十種競技元日本チャンピオンの武井壮さんは、ベストコンディションを保つために、脇と肘と膝と足の指の間など体温計を挟めるところすべての体温、さらにその日着ている服の素材、温度、湿度などあらゆるものを測定。

どの状態であればベストコンディションを保てるのかを5年間計測し続けて、完璧に把握して毎日ベスト記録を出せる状態をつくったそうです。

その後、芸能人をめざすようになってからは、知りあった芸人さんのトークをすべて録音して、一言一句同じように喋れるようになるまで真似をして、それを録音してチェックして、それを6年繰り返して、同じように喋れるようになったところでブレイクしたといいます。

武井壮さんのやり方がまさに徹底して「測定」して、自分を理解して改善するというやり方です。「武井壮 名言」で動画検索するとYou Tubeで詳しく後輩に解説している様子を見ることができます。

習慣を変えるのは簡単ではなりませんが、変えやすいやり方は確実に存在します。『人生を変える習慣のつくり方』には、変えやすいタイミングなどについても紹介されていますのでぜひ読んでみてください。

参考書籍:『人生を変える習慣のつくり方』
Career Supli
武井壮さんの動画は、とても勉強になるものが多いのでオススメです。
[文]頼母木俊輔 [編集] サムライト編集部