Contents
最近ラジオ聞いてますか?
震災時の有効な情報収集手段として再注目を浴びたラジオ。しかし、ラジオが活躍するのは、非常時のときだけではありません。ラジオには、ビジネスパーソンの仕事力を向上させてくれるメリットがたくさんあるのです。
「ラジオを聴くための機器を持っていない……」という方でも、安心してください。現在は、ラジオを聴けるスマホアプリがリリースされていますよ。
本稿では、ビジネスパーソンにラジオをおすすめする理由と併せて、おすすめのラジオが聴けるスマホアプリと番組をご紹介します。
ビジネスパーソンにラジオをおすすめする理由

1. 想像力が鍛えられる
ラジオが伝えるのは、音声情報のみ。視聴者は写真や映像の力を借りることなく、伝え手の話の内容を理解して意図を汲み取ることになります。そのとき、視聴者の脳内では、聞こえてくる言葉から情景を想像する工程が生じることでしょう。
ラジオは、情報を受け取ったあとに自分の頭のなかでそれらをイメージに変換することが必要になるからこそ、想像力を鍛える絶好のツールなのです。販売戦略をシミュレートするときや、顧客の消費動向を分析するときなど、豊かな想像力はビジネスの場における強い味方。ラジオで身に付けたイマジネーションは仕事のパフォーマンスを飛躍させてくれるはずです。
2. コミュニケーション能力が向上する
喋りひとつで視聴者を引き込み、楽しませなければいけないラジオ。そこでは、トーク力・会話力自慢の猛者たちがしのぎを削っています。話の組み立て方や、相槌を打つタイミング、1センテンスの文量など、相手に伝わりやすい話し方のヒントがたくさん。パーソナリティの軽快なトークから、相手を引き付ける魅力的な会話術を学んでみませんか?
会話力に磨きがかかれば、より円滑で活発なコミュニケーションを図れるようになります。つまらない会議が盛り上がったり、取引相手に気に入られて商談が決まったりと、仕事にもプラスの効果を付与してくれるでしょう。
3. 営業成績がアップする
営業マンにはときに、相手の課題に寄り添い、真摯に対応することが求められますよね。この点でも、ラジオは良質な教材になるでしょう。というのも、ラジオ番組の多くには、視聴者が番組に悩みを打ち明ける「お悩み相談」のコーナーが用意されています。
とくに、長寿番組のパーソナリティともなれば、悩み相談のプロといっても過言ではありません。どのように悩みを受け止め、どんな声のトーンで、どんな言葉をかけているか、観察してみましょう。客から「この人ならば課題を解決してくれそうだ」と思ってもらえる営業マンになれることでしょう。
4. アウトプットの質が高まる
会議や提案型営業の場など、ビジネスパーソンには「考えをアウトプットすること」を求められることが多くあります。頭のなかにあるアイデアがどんなに素晴らしかったとしても、それを出力できなければ、形になりませんし、相手にも伝わりません。考えを正確に言語化するために欠かせないのが、語彙力です。
ラジオは、言葉に触れる絶好の機会。聴けば聴くほど、自分のなかに言葉のレパートリーが増え、表現に幅が出ることでしょう。聴きながら、思わず唸ってしまった上手い表現、当意即妙な切り返しはメモをしておいて、実生活の場で試せるように自分のなかにストックしておくといいですね。
5. インプットの機会になる
ビジネスパーソンとして、あらゆる情報をキャッチすることは教養を身に付けるためにも、必須です。とはいえ、慌ただしい日常のなかでインプットの時間を設ける時間的な余裕がないという方もいることでしょう。
そこで、おすすめしたいのがラジオです。ジャンルに関わらず、たくさんの情報が降り注いでくるラジオは、まさに情報のシャワー。ラジオは耳を傾けるだけですので、新聞やテレビなどと比べて、気軽に挑戦できます。ながら聴きでも構いません。
日常のなかにラジオを取り入れることで、接触する情報量は格段に増えることでしょう。
ラジオが聴けるおすすめのスマホアプリ4選

ラジカセやオーディオ機器がなくとも、スマホアプリでラジオは楽しめます。ここでは、おすすめのアプリを4つご紹介。それぞれに特徴がありますので、自分の利用シーンに適したものを選びましょう。
1. 「radiko.jp」
【特徴】
・過去1週間以内の番組であればタイムフリー視聴ができるため、見逃した番組をあとから視聴できる。
・番組で流れた楽曲も含めて、実際の放送内容とほぼ同一の内容が配信される。
・有料会員になれば日本全国のラジオ局の放送が聴き放題。無料会員の場合は地域制限がある。
・NHKは視聴できない。
・オフライン下では視聴不可。
・タイムフリー機能には3時間の制限があり、一度再生して3時間経過すると視聴不可になる。
【こんな方におすすめ】
・リアルタイムの視聴が難しく、自分の都合のいい時間に聴きたい方
・いろんな放送局の番組を楽しみたい方
2. 「ラジオクラウド」
【特徴】
・過去の番組がアーカイブ配信されているため、過去のものを遡って聴ける。
・番組によっては、ラジオクラウド用として編集されたものが配信されることもある。
・放送局が少ない。2017年7月13日時点では、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、MBSラジオ、ラジオ大阪、ラジオ関西、KBS京都、ラジオ沖縄、ラジオNIKKEI、TOKYO FM、J-WAVEが参加している。
・配信されているコンテンツに限りがある。
・ダウンロードができるため、オフライン下でも視聴可能。
・全てのサービスが無料。
・地域制限がない。
【こんな方におすすめ】
・スマホのデータ通信容量を気にせずに楽しみたい方。
・過去の番組を楽しみたい方
・他地域の番組を聴きたい方
3. 「らじる★らじる」
【特徴】
・NHKのラジオ番組が視聴できる。
・一部の番組は公開期間が設定されたうえで、見逃し配信されている。
・全てのサービスが無料で利用できる。
・オフライン下では視聴不可。
【こんな方におすすめ】
・語学番組を聴きたい方(NHKのラジオの語学番組に特化した「NHKゴガク」というスマホアプリがあります。)
4. 「Tuneln Radio」
【特徴】
・海外のラジオ局の放送を聴ける。
・有料会員登録を契約すれば、広告がなくなる。
・有料会員になれば録音機能が利用できるのでオフライン下でも視聴可能になる。
【こんな方におすすめ】
・語学の勉強をしたい方
・「TED Talks」や「BBC News」を聴きたい方
おすすめのラジオ番組(ジャンル別)

ラジオの良さは理解したけれど、「どの番組を聴けばいいだろうか?」と迷う方もいるかもしれません。そこで、「まず聞いてほしいおすすめのラジオ番組」をジャンル別に紹介します。
1. エンタメ系番組
【JUNK伊集院光深夜の馬鹿力】
放送時間:月曜日 25:00-27:00
放送局:TBSラジオ
1995年以来、20年以上も続いている長寿番組です。パーソナリティである伊集院光が赤裸々に語る自身の過去の話が笑えると評判。伊集院といえば、テレビではクイズ番組で活躍する、インテリのイメージが強いですが、ラジオでのトークは毒舌や自虐ネタが中心。
【ナインティナイン岡村隆史のオールナイトニッポン】
放送時間:木曜日25:00-27:00
放送局:ニッポン放送
芸能界の旬の話題に関して鋭く切り込むことで有名なこの番組。芸能関係者しか知らないような裏話が語られることも多く、その過激な発言内容が度々ネットニュースに掲載されるほどです。「裏話」や「マル秘トーク」が多いので、まるで芸能人の飲み会に参加したような気分を味わえますよ。
2. 音楽系番組
【JET STREAM】
放送時間:月曜日~金曜日 24:00-24:55
放送局:TOKYO FM
パーソナリティを務めるのは俳優・大沢たかお。彼の渋く穏やかな声は眠る前のリラックスタイムに最適です。日本航空がスポンサーを務めており、海外旅行へ向かう途中の夜間飛行をテーマに番組が作られています。流れる曲は、異国情緒溢れるイージーリスニング系のBGM。
【ラジオNIKKEI第二】
月曜日から金曜日の8:00-23:00まで、ほぼノンストップで洋楽、邦楽、新旧問わず幅広いジャンルの音楽が配信されています。オフィスでの作業BGMにおすすめ。
3. ニュースや時事に関する番組
【Jam the WORLD】
放送時間:月曜日~金曜日 20:00-22:00
放送局:J-WAVE
番組のコンセプトは、「ニュースを読み取る・感性を伝える」。5人のパーソナリティが日替わりで司会を担当しています。なかでも、おすすめは水曜日の担当を務める安田菜津紀。女性らしい高めの声ながら、落ち着いた口調で聴きやすく、難しいテーマの話もすっと頭に入ってきます。彼女は、世界を飛び回る写真家。世界各地の情勢を自身の目で見つめてきた彼女ならではの社会事情や世界情勢に関する考察を、ぜひ聴いてほしいところ。
【荻上チキ Session-22】
放送時間:月曜日〜金曜日 22:00-23:55
放送局:TBSラジオ
扱われるのは時事問題ですが、一方的な解説ではなく、番組名に「セッション」とあるように、リスナーと意見交換をしながら、ニュースを読み解いていくスタイルの番組です。単に、ニュースを知れるだけではなく、それに対する考えを深められるところが魅力。 パーソナリティである荻上がニュートラルな立場から、ゲストで招く専門家に対して、視聴者の疑問を代弁するかのように的確に質問を投げかけていきます。
ラジオは情報収集に役立つ
ラジオの魅力はそれだけではありませんビジネスの最前線で活躍する、優秀なビジネスパーソンたるもの、アンテナはいつも高く張っていたいところ。
ただし、仕事に追われる毎日のなかで、情報収集のための時間を確保するのはなかなか大変です。そこで役立つのが、ラジオ。時間や場所を選ばないので、忙しい方にもおすすめです。
たとえば、通勤電車のなかではスマホや音楽プレーヤーで音楽を聴くのが習慣になっているという方は多いのではないでしょうか。音楽の代わりにラジオを聴くようにすれば、その時間をより生産的なものにできることでしょう。
さらに、本稿で紹介したように「情報収集に役立つ」という強みはラジオのほんの1側面にしか過ぎません。想像力やコミュニケーション力、営業力など、ビジネスの場において重要なスキルや能力を高めてくれる効果もあります。
全方位いいことづくしのラジオ。ラジオを聴いて、仕事力をアップさせましょう!
