職種とは|業種との違いや代表的な職種を紹介

転職を検討しているものの、そもそも世のなかにどのような業種、職種があるのかよくわからない、といった方は少なくありません。自分に合った仕事を見つけるためにも、業種や職種に関する知識は必要です。本記事では、職種の概要や業種との違い、自分に合った仕事を見つけるコツなどを解説します。

目次

職種とは仕事の種類

職種とは、個人が担う仕事の種類です。企業に勤めているケースでは所属している部署が担う業務を指します。

代表的な職種としては、営業職や企画職、事務職などが挙げられます。

職種と似た言葉に職業がありますが、こちらは生活するための仕事です。たとえば、公務員や会社員、自営業などが該当します。

また、求人サイトや情報誌などでは一般職や総合職というワードを目にしますが、これは職種ではありません。一般職とは、事務や書類の作成など、コア業務のサポートを主に行う仕事を指します。

一方、総合職は幅広い業務を担うポジションであり、企業の利益に直結するコアな業務を担当することがほとんどです。

業種と職種の違い

職種は個人が担う仕事の種類であり、業種は企業が営む事業の内容を指します。

たとえば、漁業や建設業、製造業、運輸業、金融業、飲食サービス業などの業種があります。

業種はあくまで企業が営む事業の内容であるため、業種名だけを聞いてもその方がどのような仕事をしているのかわかりません。

たとえば、建設業を営む企業でも、事務や営業、企画などさまざまな仕事が存在します。

業種に関しては、総務省が日本標準産業分類のなかで20種類に分類しています。

農業・林業、漁業、鉱業、建設業、製造業などに大分類され、さらにそこから総合工事業、食料品製造業といったかたちで中分類されます。

職種の代表的な種類一覧と適性

転職を考えるのであれば、どのような職種があるのかある程度把握しておくと今後に役立ちます。また、職種によって求められるスキルや適性が異なるため、併せて把握しておきましょう。

営業

営業職の仕事は、自社の商品やサービスを顧客に販売することです。

営業とひと口にいっても、メーカーにアプローチするメーカー営業や新規顧客獲得を目的とした新規開拓営業、既存の取引き先を対象とするルート営業、直接顧客や見込み客のもとへ足を運ぶ訪問営業などがあります。

営業職に求められるのはコミュニケーションスキルです。人との会話が求められる仕事であり、うまく会話のキャッチボールをしつつ商品の販売や契約につなげる必要があるため、コミュニケーションスキルは必須です。

また、人前で何かを発表することが得意である、好きであるといった方にも営業職は適しています。電話や対面で顧客にプレゼンテーションをするのも営業の仕事なので、人前での発表が得意な方に向いています。

なお、営業職の種類によって求められるスキルがやや異なるため、そこは注意が必要です。

たとえば、アポイントなしでアプローチをかける飛び込み営業であれば、上述したスキル以外にも強靭なメンタルが求められます。

エンジニア

エンジニアは技術職です。専門分野に関する豊富な知識と技術が求められる職種であり、さまざまな種類があります。

一般的にはITエンジニアを指すケースが多く、プログラマーやシステムエンジニア、ネットワークエンジニア、Webエンジニアなどが代表的です。

ITの世界は技術の移り変わりが激しいため、常に新たな技術を吸収しなくてはなりません。そうしないと仕事についていけなくなるおそれがあるためです。

そのため、新たな技術や知識の習得に貪欲な方、日々努力を続けられる方などにエンジニアの仕事は向いています。

また、コミュニケーションスキルも必要です。エンジニアといえば、一人で黙々と仕事をこなすイメージが強いものの、実際にはチームでプロジェクトを進行するケースがほとんどです。

チームメンバーとの連携が求められるのはもちろん、クライアントとのやり取りも発生するため、上手にコミュニケーションがとれる力が求められます。

Webデザイナー

Webデザイナーは、クライアントの要望にそってWebデザインを手掛ける仕事です。

コンセプト設計から企画、デザイン、コーディングとWebデザイナーが担当する業務領域は広く、さまざまなスキルが求められます。

クライアントの要望を満たせるだけのデザイン力をはじめ、グラフィック関連のツールを扱える力、コーディングスキル、SEOの知識などが必要です。

また、Webデザインの仕事は単調かつ地道な内容が多くを占めているため、作業を黙々と続けることに抵抗がない方にも適しています。

また、Webデザインのトレンドは頻繁に変わるため、トレンドに敏感な方もこの仕事に向いています。好奇心が旺盛であり、日ごろからトレンドをキャッチしようとしている方なら適職です。

コンサルタント

コンサルタントとは、クライアントから相談された内容をもとに、課題の解決につながるアドバイスをしたり、具体的な対策を提案したりする仕事です。

経営コンサルタントやITコンサルタント、人事コンサルタント、M&Aコンサルタントなどさまざまな種類があります。

コンサルタントに求められるのは論理的な思考力です。クライアントから寄せられた相談に対し、論理的な思考のもと最適解を導き出す必要があるためです。

何が原因なのかを突き止め、適切な解決策を導き出すには論理的に考えられる頭脳が求められます。

クライアントと直接やり取りすることが多い仕事なので、コミュニケーション力も必要です。その分野における専門的な知識を身につける必要があるほか、ハードな業務を乗り越えられるだけの体力、タフさも求められます。

人事・経理・総務

人事や経理、総務などは、企業活動を陰から支える職種です。

コア業務を支えるバックオフィス業務がメインであり、それぞれの職種によって求められる知識やスキルなどが変わります。

これらバックオフィス業務は、地道で目立たない仕事がほとんどです。ルーチンワークを黙々とこなすことも多いため、パターン化された仕事を黙々とこなせる方に適しています。

また、人事や総務などは人と関わることが多いため、人とコミュニケーションをとることが好きな方に向いています。

人との会話が楽しい、やり取りに喜びを感じる、といった方なら楽しく仕事をこなせると考えられます。

業種の代表的な種類一覧

業種の代表的な種類として以下が挙げられます。

  • IT・通信
  • 広告・メディア
  • メーカー
  • 商社
  • 金融・保険
  • 不動産・建設
  • コンサルティング・会計・法律
  • サービス
  • 流通・小売
  • 運輸・物流

業種はあくまで企業が営む事業の内容です。

そのため、求人をチェックする際には業種だけでなく、どのような職種の人材を募集しているのかをチェックすべきです。転職したあと実際にどのような業務に就くかは職種で決まるためです。

もちろん、どうしても特定の業界に身を置きたい、働きたいといったケースでは業種を重視して決めるのもよいと考えられます。

たとえば、車や飛行機などの乗り物が好きだから運輸・物流業界に身を置きたい、といったケースです。

業種と職種の例

同じ業種でも職種が異なる場合や、違う業種でも同じ職種という場合があります。以下では食品に関わる職業とソフトウェアに関わる職業を取り上げ、業種と職種の例を紹介します。

食品に関わる職業

食品に関わる職業とひと口にいっても、さまざまな業種と職種が存在します。

たとえば食品メーカーで新たな製品を企画する場合は、業種が「製造業」、職種が「商品企画職」にあたります。

同じ食品メーカーでも、製品の品質や安全衛生性の向上のために技術開発をする場合は「研究開発職」、自社の製品を小売店や飲食店などで扱ってもらうよう売り込むのは「営業職」です。

一方、メーカーが開発した製品を小売店で販売する店員は「小売業」の「販売職」、飲食店のホールスタッフとして製品を使った料理を運ぶなら「飲食業」の「接客職」になります。

ソフトウェアに関わる職業

ソフトウェアに関わる職業としては、プログラマーが挙げられます。プログラミング言語を用いてソフトウェアやアプリケーションの開発に携わります。

この場合、業種が「情報通信業」、職種が「プログラマー」です。「システムエンジニア」もソフトウェアに関わる代表的な職種です。

また、同じソフトウェアを扱う会社でも「ITコンサルタント」や「営業職」などとして働く方もいます。コンサルタントや営業職はほかの業種にもありますが、ソフトウェアに関わる場合はIT関連の知識やスキルが求められます。

ほかには、ゲーム業界で活躍できる職業として「ゲームプログラマー」が挙げられます。ゲームの開発からプログラミング、バグの修正などに携わります。近年では、ゲームプログラマーがさまざまなソフトウェアを使ってゲーム開発を行っています。

自分に合う職種を見つける方法

自分に合う職種を見つけるため、キャリアプランの設計からはじめてみましょう。

また、自己分析で自分がどのような人間なのか深く理解できれば、自分にどのような仕事がマッチするのか見えてきます。

併せて、さまざまな業界や業種を研究することで、本当に自分がやりたかったことが見つかるかもしれません。

キャリアプランの設計

キャリアプランの設計によって、自分に合う仕事や就くべき職種が見つかる可能性があります。

まずは、5~10年後にどのような姿になっていたいのかを考えてみましょう。自分の将来像が明確になれば、そこから逆算して今どのような仕事に就くべきかが見えてきます。

たとえば、10年後に創作料理を提供するレストランのオーナーになりたいと考えているとしましょう。

このケースでは、調理のスキルやメニューを考える企画力、経営する力などが求められます。そのため、10年後の自分に近づくには、レストランの運営会社で企画に携わる仕事に就く、飲食店のキッチンで働くなどが夢への近道です。

まずは、将来の目標や目指す姿などを書き出してみましょう。具体的なプランを作成するには、3年後や5年後といった具合に、ステップを分けて考えるのが有効です。そのうえで、設定した目標へ近づくために何をすべきかを考えます。

今やるべきこと、やったほうがよいことがいくつも出てくる可能性がありますが、そのときは優先順位をつけます。さらに、目標を数値で具体的に設定することで効果検証がしやすくなるためおすすめです。

自己分析で人となりを把握

自分に合った仕事を見つけるには、自分の得意なことや苦手なことなどを把握しなくてはなりません。

自分のことをより深く知ることができれば、自分の性格や適性にどのような業種がマッチしているのか、どういった職種が向いているのかが見えてきます。

自己分析の方法は多々あるものの、おすすめなのはフレームワークの活用です。

たとえば、マインドマップは思考の具現化に適しており、自分の行動原理や普段の考え、譲れないことなどを可視化できます。紙の中心にテーマとなるキーワードを書き、そこから放射線状に関連するワードをつなげていきましょう。

自分史の作成も自己分析に有効な手法です。過去から現在にいたるまでの自分の歴史を可視化したもので、自分の強みや苦手なことなどを客観的に把握できます。

縦軸に小学校や中学校、高校、大学などを、横軸に出来事や行動、感じたこと、得たものなどを設定した表を作成し、記憶をたどりつつ自分の歴史を書き出していきましょう。

オンラインで自己分析を行えるサービスもあるので、活用してみるのもひとつの手です。無料で利用できるものもあり、質問に答えていくだけで簡単に自己分析を行えます。手軽に時間をかけずに自己分析をしたいと考えるのであれば、このようなサービスの利用も検討してみましょう。

多種業界の研究

さまざまな業界の研究に取り組むのも、自分に合った仕事を見つけるのに有効です。

世のなかには数多くの業界があり、なかにはあまり知られていないニッチな業界も存在します。自分が知らないだけで、実は自分にマッチする業界があるかもしれないので、多種業界の研究に取り組むのはおすすめです。

まずは大まかな業界から興味がある分野を選んでみましょう。メーカーやソフトウェア、小売、金融、マスコミなど、大まかな業界からさらに細分化して研究を行います。

気になる業界が見つかったら、どういった職種があるのかを調べてみましょう。興味がある業界に身を置けても、適性や性格にマッチする職種でなければ、転職しても長続きしない可能性があります。

まとめ

世のなかにはさまざまな業種や職種があるため、そのなかから自分にマッチした仕事を見つけるのは簡単なことではありません。

しかし、どのような業界や職種があるのかを知識として習得し、自己分析もきちんと行うことで、自分に合った仕事を見つけられる確率がアップします。

転職エージェントへの相談もおすすめです。転職のプロであるエージェントであれば、個々の適性にマッチした業種や職種をアドバイスしてくれるため、自分に合った仕事が見つかります。

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