SIer業界国内最大手のNTTデータは、デジタルやクラウドと言った新しい分野も極めたいと考えている求職者にとって有力な選択肢の一つです。
「第一弾」では、NTTデータ12年目社員である小林延彦さんから金融グローバルITサービス事業部でのこれまでのキャリアや現在の業務内容、やりがいについてお話いただきました。
後編となる今回、さらに同社の魅力を深堀するべく、小林さん個人が感じているNTTデータで働くメリットや、キャリア制度の魅力、同社で活躍している人の特徴などについてお聞きしました。
<Profile> 小林 延彦(こばやし・のぶひこ) 株式会社NTTデータ 営業職 大学院を卒業後、2008年に株式会社NTTデータに入社。流通系クレジットカード会社向けの部署でSE、PMの経験を積む。2017年にかねてより希望していた社内留学制度を利用し、北米に2年間MBA留学。2019年帰国後、顧客営業にキャリアチェンジし、ITと経営の知識を活かし、活躍中。 |
NTTデータで働くメリットは「業界トップクラスのキャリアサポート」

―なぜ新卒でNTTデータに入社しようと思われたのですか?
小林延彦さん(以下、小林):とても重要な仕事をしているのに、エンドユーザーにあまり知られていない「黒子的」なところに感銘を受けたからです。
当社は、私が学生時代に使っていたようなコンビニの支払い代行サービスやATM関連サービスなど人々の生活に密着するシステムから、日本全国を結ぶ基幹決済システムなどの国の根幹に関わる業務まで幅広く関わっています。
しかし、ほとんどの人がその事実を知りません。そこに魅力を感じました。自分もそうした縁の下の力持ちとして働きたいと思ったのが志望動機の一つです。
―他にも志望した理由はありましたか?
小林:学生時代に勉強したコンピューターサイエンスやデータベースの知識を活用できると思ったこと、あとはNTTデータのプロジェクトマネージャー(以下、PM)の方とOB・OG面談をした際に、同業他社に比べて一番「自分に合う」と感じたからですね。
―実際に働いてみて、入社前イメージとギャップはありましたか?
小林:特にありませんでした。
そのOB・OG面談でお会いした方以外にも複数の社員の方々と面談をする機会を設けていただいたので、入社前に会社の雰囲気や求める人材像はある程度把握できていました。
―NTTデータで働くメリットはどこにあると思われますか?
小林:人材として大きく成長できる点です。なぜなら会社が社員の成長に積極的に投資してくれるからです。
例えば、LearningDreikuという「株式会社NTTデータユニバーシティ」が提供する研修サポートシステムがあり、当社の社員はそのシステムから、IT教育やe-Learning、階層別研修等、学びたいと思う分野、領域について自分の好みに合わせて学ぶことができます。
国内外のIT企業に勤める友人たちと話す機会があるのですが、彼らと意見交換をしてみても、当社のキャリアサポートはNo. 1だと思いますね。
キャリアアップを支えたのは「仕組み化」されたキャリアの棚卸し

―小林さんの経歴を拝見すると、かなり計画的にキャリアを歩まれているように思います。何か意識されていることはありますか?
小林:大学院時代から海外志向が強く、NTTデータに入社してからも海外で活躍できる人材になるための努力をしてきたと思います。
あとは、NTTデータで「キャリアの棚卸し」が仕組みとして確立されているのも要因の一つかもしれません。
―どういうことでしょうか?
小林:会社の人事評価制度で、四半期ごとに自分の仕事を振り返るとともに、上司から1 on 1ミーティングを通じてフィードバックを貰える機会があります。
期初には、組織の目標が提示されて、それに関連する目標や直接は関連しない自己の成長のための目標も決めます。各目標に対して「チャレンジ度」を決定します。
例えば、「今の自分の力量であれば十分に達成できる」とか、逆に「今の自分にとってはチャレンジングな目標だ」といった具合です。
―例えばどんな目標でしょうか?
小林:私は課長代理という役職ですが、上司からは「必ず1つは管理職レベル・業界の第一人者レベルの仕事を目標に設定しよう」と言われています。
このように設定した目標が達成できたかどうか、できなかったのならなぜダメだったのかなどを、1 on 1ミーティングでフィードバックされるという流れです。
それが自分自身の評価に繋がってくるので、評価の根拠ははっきりわかります。
―実際に役立った場面はありましたか?
小林:定期的に自分のキャリアを振り返れるので、自分の最終的な目標と実績を照らし合わせながら、次のアクションを計画できたという側面はあると思います。
アメリカにMBA留学する際も、非常に役立ちました。欧米では自分のキャリアについてレジュメを書くのは当たり前ですが、日本では「新卒以来、キャリアを振り返ったことがない」という人も少なくないと思います。
しかし、私は入社してからずっとキャリアの棚卸しをしてきて、社内システムの中にデータとして全て残っていました。そのため、実績も定量的に振り返れましたし、苦労した仕事も記録を見返すうちに思い出せました。
評価の根拠ははっきりわかり、定量的、定性的にも自分のキャリアを客観的に見直せます。
NTTデータは、自らキャリア開発ができ、業務の価値についてのフィードバックがもらえる環境があると感じています。
自由度と幅広さを兼ね備えた、キャリアパス制度

―ただ、いくら計画的とはいえ、長年、開発で実績を積んでいた人が営業に転向するというのは、異色のキャリアチェンジのように思えます。
小林:そうかもしれませんね。ただ、当社のキャリアは私に限らず柔軟性が高く、2〜3年で部署を変わる人は少なくありません。
制度面でも社内公募制度があり、それを利用して転属希望を出せるので、自分自身でキャリアを選ぶことができるのです。
―仕事のスキルを客観的に評価する制度はありますか?
小林:「プロフェッショナルCDP制度」というものがあります。
―どういった制度でしょうか?
簡単に言えば社内認定制度です。
開発なら開発、営業なら営業で、「それができたら一人前」「あれができたら社内でもトップ層」「これができたら業界の第一人者」といった基準が設けられていて、その基準をクリアすると各分野の社内認定が受けられるというものです。
もちろん単なる内輪の制度ではなく、例えばプロジェクトマネージャーなら合格基準は国際標準のPMBOKに基づいて決められています。
それだけではなく、上位層のプロジェクトマネージャーに認められなければ合格にはならないので、かなり狭き門となっています。
―この制度にはどのようなメリットがありますか?
小林:個人がチャレンジのための一歩を踏み出しやすくなる点です。
自由にキャリアを選択できると言っても、全くの未経験の分野に飛び込んだあと、何をどう頑張ればいいかのロードマップがなければ不安で仕方がありません。挑戦する人も減るでしょう。
しかし、当社ではプロフェッショナルCDP制度によるロードマップが用意されていますし、配属先の先輩や上司もロードマップに基づいて教育してくれるため、安心して挑戦することができます。
―具体的にはどのようなキャリアの選択肢があるのですか?
小林:開発・営業が大きな柱ですが、コンサル、技術開発、スタッフなどの分野もあります。また、会社として組織が大きくは金融・法人・公共・グローバルなどの領域に分かれていますね。
例えば、同じ「開発」でもアプリケーション構築をメインとするアプリケーションのスペシャリストとアプリケーションを動かす基盤を作るインフラのスペシャリストに区分されます。
「営業」であれば特定のお客様に特化して担当する顧客営業もあれば、NTTデータが保有するソリューション等を専門的に扱い、多分野・多領域のお客様にご提供するソリューション営業など多種多様なキャリアもあります。
―小林さんの周囲にはどのようなキャリアの方がいらっしゃいますか?
小林:部署を異動せずに同じシステムを扱い続けて専門性を高めている人もいます。
同期の中には、ある程度の期間で別の部署に異動し実際に様々な業務を経験しながら、キャリアアップをしている人もいます。
あるいは技術を徹底的に極めたいと考え、マネジメントではなくスペシャリストとして現場の仕事にこだわっている人もいます。
自由度が高いうえに、選択の幅も広いので、各人のキャリアは本当に多種多様です。
―小林さんの目から見て、NTTデータで活躍できる人材はどのような人ですか?
小林:「自責の心を持っている人」だと思っています。
「自責の心」とは、自分の担当業務を責任もって果たすだけではなく、プロジェクトや業務全体が回るように、チームを助けたり周囲を巻き込んで課題解決をしたり俯瞰して仕事ができる心です。
就職活動中のOB・OG訪問にて、言われた言葉ですが、私自身凄く共感できました。NTTデータに12年間在籍している今も、当社で活躍できる人は「自責の心」を持つ人だと強く感じます。
―では最後に、NTTデータを転職先候補にしている人に対してメッセージをお願いします。
小林:会社選びは、会社側と働く人の両方が幸せになるマッチングが望ましいと思います。
私の記事を読んで考え方や働き方に共感できるという方は、ぜひ多くの当社社員と話すなどしてご自分に合った会社かご検討ください。
NTTデータは様々な領域にチャレンジできる、ビジネスパーソンとして成長できる会社です。人材を大事にしますし、優秀な人々がチームとしてより大きなシナジーを生んでいます。
ぜひみなさんともチームとなり、お客様や社会により貢献できるビジネスを作っていきたいですね。
―本日はありがとうございました。
コンサルタント

濱口 卓也
LHH転職エージェント(アデコ株式会社)
ITセールス&マーケティング課 コンサルタント
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VUCA時代といわれる現代では、テクノロジーの革新により急激にビジネス構造が変化しています。従来の会社から与えられる受動的なキャリア形成だけでは、社会変革に対応できなくなる可能性があります。一人ひとりが自分のキャリアを自発的に開発していくことを求められています。
NTTデータ社は、自らキャリアパスを選択できる制度が整っており、それをサポートする制度が充実している印象を受けました。
小林さんは自らキャリアビジョンを持ち、NTTデータでそれを実現しています。
キャリアについてしっかりと向き合っているからこそ、社会変革に合わせて成長し続けられると思います