社会人の資格勉強法! モチベーションを保つコツや時間の使い方

資格の取得を考えているものの、社会人ゆえに忙しく、勉強時間をどのように捻出すればよいのかと悩んでいる方は意外と多いのではないでしょうか。社会人であっても、工夫次第で勉強時間の確保は可能です。本記事では、社会人におすすめの勉強方法やモチベーションを保つ方法などについて解説します。

社会人が資格勉強でモチベーションを保つコツ

資格を取得するための勉強をはじめようと思い立ったものの、すぐにモチベーションが低下してしまうケースは珍しくありません。モチベーションを保ったまま資格試験まで突き進めるよう、コツを覚えておきましょう。

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目標を設定して、目にとまるようにしておく

目標設定はモチベーションの維持に有効です。具体的なゴールを明確にすれば、自分がどこへ向かっているのかを常に意識できます。

設定した目標を紙に書いて目につくところに配置しておけば、勉強に挫けそうになったときも初心を思い出せます。

目標を設定するときは、資格取得でどのようなメリットが得られるのかを意識することが大切です。たとえば、収入がアップする、いずれ独立を目指せる、プライベートも充実するなどがメリットとして考えられます。

これらのケースでは、収入を増やして今よりワンランク上の生活を送りたい、といった目標設定が考えられます。勉強が苦しいときも、ワンランク上の生活を送っている自分の姿をイメージすれば、心が折れることなく資格勉強の継続が可能です。

目標の明確化につながる、IT資格の取得メリットについてはこちら。

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毎日1問でも勉強すると決める

社会人は学生などに比べて自由に使える時間が限られています。そのような状況のなかで、一度に長い勉強時間を確保しようとするのは困難です。

仮に長い勉強時間を確保できたとしても、無理をしているため集中力が続かず、勉強に身が入りません。

社会人の勉強は一度にまとまった時間を確保するのではなく、隙間時間の有効活用をおすすめします。たとえば、通勤している電車やバスのなか、仕事の休憩時間、自宅のトイレで用を足しているときなどが考えられます。

隙間時間を活用した勉強方法は、無理なく自然にできる点が魅力です。わざわざ机に向かう必要がないため気負うことがなく、日々における生活のなかで自然と資格試験の勉強ができます。

隙間時間を使って問題を毎日1問でも解ければ、気持ちが勉強から離れることなくモチベーションを維持しやすいはずです。

スマホアプリを活用する

スマホアプリの活用も、社会人の資格勉強に有効です。資格の種類によっては、膨大な数の過去問を掲載したアプリもあるため、このようなアプリを利用すればどこにいても勉強ができます。

隙間時間を活用した勉強にスマホアプリはおすすめです。アプリをインストールした端末さえあれば、どこでも起動して勉強できます。

通勤電車や布団のなか、信号の待ち時間なども活用して効果的な勉強が可能です。テキストを使った勉強方法よりも気軽に取り組みやすいため、モチベーションが下がりやすい方にも適しています。

ただし、無料のスマホアプリであっても、希望するコンテンツによっては有料プランへの切り替えが必要となるケースがあるため注意しましょう。

課金が必要なアプリの場合、初回だけの課金で済むのか、それとも月々の支払いが必要なのかチェックしておかねばなりません。

勉強の記録をつける

ノートやスマホのメモ帳などに学習の記録をつけるのもおすすめです。自分の勉強がどこまで進んでいるのか進捗を確認できるため、より効果的に学習を続けられます。

これまでの頑張りを可視化することで「こんなに頑張っているのだ」と自らを奮い立たせることができ、モチベーションアップにもつながります。

また、学習の記録をつければ自分が苦手な分野が見えてくるため、効率的な学習が可能です。毎回つまずいている部分、間違いが多いセクションなどが明確になり、苦手な分野に集中して学習できます。

スマホアプリのなかには、学習の記録を残せる製品もあります。間違った問題や解答に要した時間などが自動的に記録されるものもあるので、このようなアプリを利用すればより効率的な勉強が可能です。

資格試験に合格できる! おすすめ勉強法

忙しい社会人が資格試験に合格するためには、効率よく勉強することが大切です。おすすめの勉強方法として、最初に過去問を一周して試験のイメージをつかみ、正答するまで何度も問題集を回転させる方法があります。解けない問題はすぐ答えを確認するのも大切なポイントです。

早めに過去問を1回分解いて試験のイメージをつかむ

最初はテキストで学習し、試験が近づいてきてから過去問を解く方は少なくありません。しかし、初めてチャレンジする資格試験であれば、まずは試験のイメージをつかむことが大切です。

そのため、過去問はできるだけ早いタイミングから使うことをおすすめします。過去問へ早めに取り組むことで、出題される問題の傾向や出題の形式、難易度などを把握できます。

どの分野の問題が多く出題されているのかもわかるため、重点的に学習すべき分野を把握できるのもメリットです。

資格試験は解答時間が限られています。限られた時間内に合格ラインを超える必要があるため、時間配分を考えつつ解答しなくてはなりません。試験の全体像や出題の傾向を把握することで、本番の解答時間を意識した学習ができます。

実際に過去問を解くときは、時間を計りながら進めるのもおすすめです。

すぐに答えを見る

過去問に解けない問題が出てくるのは珍しいことではありません。出題される問題のなかには、解答できるのが珍しいほど難易度が高いものが紛れこんでいるケースもあります。

このような問題を1からきちんと理解しようとすると貴重な学習時間を浪費してしまうため、わからないときはすぐ答えを見るようにしましょう。

あくまでも資格試験の合格を目指すなら、試験に合格できる勉強方法を採用することが大切です。難易度が高い問題を1から理解しようとする必要はありません。

試験の本番で解答できればそれで問題ないため、わからないときはすぐに解答をチェックし覚えましょう。根本から理解できていなくても、覚えてさえいれば解答できる可能性があります。

限られた時間のなかで勉強しなければならない社会人だからこそ、効率よく学習を進めなくてはなりません。

正答できるまで同じ問題集を何周もする

勉強に使うテキストや問題集が1冊だけだと不安に感じ、次々と新たに購入してしまう方は少なくありません。しかし、基本的には1冊を極めるような勉強方法が資格取得への近道です。

同じテキストや過去問を繰り返し解くことで、学習した内容の定着を図れます。

過去問を何周もしていると、以前は解けなかった問題も次第に解けはじめます。どんどん正答率が高まっていくため、学習による成長を実感できる点もメリットです。

自分の勉強方法に間違いはなかったと確信でき自信にもつながり、モチベーションもアップします。

1冊の過去問を何周も回すと時間がかかるので、効率よく取り組みましょう。1週目で間違えた問題のみを2週目で解く、2週目で間違えた問題だけを3週目で解く、といった取り組み方が有効です。

資格の勉強は1日何時間やるべき?

1日に必要な勉強時間は、取得を目指している資格によって大きく異なります。基本的には、取得の難易度が高い資格ほど多くの勉強時間が必要です。

インターネット上には、特定の資格を取得するのに必要な勉強時間の目安を公開しているWebサイトもあるので、そのようなサイトをチェックしてみましょう。

目安となる勉強時間がわかれば、試験本番から逆算して1日にどれくらい勉強すればよいのか割り出します。

たとえば、試験本番まで90日しかなく、勉強時間の目安が200時間であるのなら、200÷90=2.22となるため、1日の勉強時間は約2時間です。

毎日2時間も勉強できないのなら、平日は1時間だけ学習し、土日など休日にまとまった勉強時間を確保するのもひとつの手です。このあたりは、仕事の忙しさやライフスタイルなどを考慮しつつ考えてみましょう。

なお、勉強時間の確保やタイムスケジュールなどについて知りたいのならこちらの記事がおすすめです。

【関連記事】社会人になってからの勉強は何がよい? おすすめジャンルや方法、勉強時間を解説

最短距離で資格試験に合格するための時間の使い方

社会人ともなれば、勉強のためにまとまった時間を確保するのは困難です。しかし、3~10分程度の時間を1日に何度も創出できれば、1日1時間以上の勉強は可能です。わずかな工夫で勉強時間は確保できるため、隙間時間を活用しつつ資格の取得を目指しましょう。

夜寝る前に勉強する

夜寝る前は資格試験の勉強に最適です。ベッドに入ったあとスマホを触るくらいなら、アプリで学習を進めましょう。とくに、暗記しなければいけない知識が多い試験であれば、寝る前に勉強するのは記憶の定着に有効です。

脳は寝る前にインプットした内容を、睡眠中に整理するとの説があります。

ただし、眠りにつく前にテキストや過去問に長々と目を通していると、眠れなくなってしまうおそれがあるため、どうしても記憶したい重要な部分のみに絞って勉強するのが有効です。

より効率的に記憶の定着を目指すのなら、起床したあとに昨晩覚えた内容を復習しましょう。

なお、暗記にもっとも効果的なのは繰り返しの学習なので、この方法で覚えられなかったとしても何度も繰り返し復習することが大切です。

朝起きてすぐ勉強する

朝起きてすぐの時間帯も勉強に適しています。家族と同居しているケースでは、帰宅後に家族とコミュニケーションをとる時間も必要であり、なかなか勉強に身が入らないかもしれません。

一方、家族が起きてくる前に起床すれば、1人の時間を確保できるため学習に時間を割けます。

朝起きてすぐのタイミングは脳や体の疲労が回復し、頭もすっきりしています。勉強に適したコンディションであり、効率的に学習を進められる点が魅力です。

寝る前に覚えた重要ポイントを復習するのもおすすめです。

寝起きが悪い、目を覚ましてもしばらくぼんやりしてしまう、といった方は、起きてすぐカーテンを開けてみましょう。太陽の光を浴びることでセロトニンと呼ばれる物質が分泌され、体を目覚めさせてくれます。

軽く体を動かす、熱いコーヒーを口にするなどもよいかもしれません。

通勤時間に勉強する

社会人が資格試験に合格するには、いかに隙間時間を上手に使えるかが鍵を握ります。

通勤しているとき、電車やバスのなかでぼんやりとすごすのは時間がもったいないため、通勤時間も有効に活用して学習を進めましょう。

誰かと一緒に通勤していない限り、電車やバスのなかでは集中して勉強できます。テキストを読み込む、過去問を解くなどのほか、スマホアプリで勉強する、動画を視聴するなどもおすすめです。

通勤の電車が混雑しているためテキストやスマホを開けない、といった場合には音声を使った学習が有効です。自分で問題と解答を録音したデータを作成し、スマホに取り込んでおけば混雑した電車やバスのなかでも問題なく学習できます。

もちろん、そのまま流すと周囲の迷惑になるため、イヤホンやヘッドホンは必須です。

なお、電車やバスのなかでスマホアプリやテキストなどを使って勉強するときは、集中しすぎないように注意しましょう。うっかり、降車する駅やバス停を乗りすごすおそれがあります。

目的の駅やバス停に到着する少し前の時間にアラームが起動するようセットしておくと安心です。

休憩時間に勉強する

仕事の休憩時間も勉強に使えます。たとえば、昼休みが1時間あるのなら、そのなかの10~20分程度勉強するだけでも学習が進みます。

通勤時間が往復30分だとすれば、それに加えて仕事の昼休憩、10時や15時の休憩にそれぞれ10分ずつ学習できれば1日1時間の勉強時間が確保できます。

朝勉強の時間がとれなかったのなら、ランチ休憩の時間をそのまま勉強に使用するのもひとつの手です。

反対に、職場では勉強しにくい、昼休憩はゆっくりしたい、と考えるのであれば、少しでも朝早く起床して勉強しましょう。

効率的な資格勉強のポイント

社会人が資格取得に取り組むときは、効率を重視した勉強が求められます。使える時間が限られているうえに、仕事の疲れもあるため、効率的に学習を進めなくてはなりません。大切なポイントは、完璧を目指さない、勉強するタイミングを決める、クヨクヨ悩まないの3点です。

完璧を目指さない

効率よく合格を狙うなら、完璧を目指さないようにしましょう。

資格試験はたとえ満点でも、合格ラインぎりぎりでも、同じ合格です。満点や高得点での合格を狙うなど完璧を目指しすぎてしまうと、試験本番では出題されないような問題の解答に多くの時間を費やしかねません。

その結果、合格できなければ本末転倒です。勉強では完璧を目指さず気軽な気持ちで臨みましょう。

勉強するタイミングを決める

勉強を習慣化することで、無理なく学習を続けられ合格に近づきます。勉強が面倒くさい、やる気が起きない、といった状況に陥りやすいのなら、勉強するタイミングを決めて習慣化してみましょう。

アンカリングと呼ばれるテクニックを活用すれば、勉強の習慣化が可能です。これは、時間や場所をトリガーにして特定のアクションを起こさせるテクニックです。

たとえば、電車に乗ったらスマホアプリを開く、昼休憩のチャイムが鳴ったら問題集を開く、などが考えられます。

大切なのは、習慣化するまで継続することです。毎日電車に乗ったらとにかくスマホアプリを開く、といった行動を続けていれば、いずれそれが自然な行動となり習慣化します。

クヨクヨ悩まない

勉強でクヨクヨと悩まないことも大切です。クヨクヨと悩む時間は何も生み出しません。時間をいたずらに浪費するだけであり、使える時間が限られている社会人には無意味な行為です。

資格取得に向けた勉強に取り組んでいる過程では、なかなか暗記できない、問題が解けないといったシーンに幾度も直面するかもしれません。

しかし、そのたびに立ち止まってしまうと、ただでさえ限りある時間を無駄にしてしまいます。

わからないことがあっても、とりあえずパスしてどんどん学習を進めていきましょう。

学習を進めていくと、解けなかった問題の答えに直結する知識を得られる可能性があり、結果的に以前理解できなかった問題が解けるようになるケースもあります。

このようなことは往々にしてあるため、つまずくたびにクヨクヨと悩み立ち止まるのはやめましょう。気軽かつポジティブな気持ちで勉強に取り組めば、モチベーションの低下も防ぎ効率的に学習を進めていけます。

まとめ

日々忙しい社会人だからこそ、資格の取得を目指すのなら効率的に学習を進めなくてはなりません。社会人でも工夫次第で時間は作れるため、隙間時間をうまく活用して勉強時間を確保しましょう。

寝る前や朝起きてすぐ、通勤中や休憩中などに勉強するのも社会人には効果的な時間の使い方です。完璧を目指しすぎず、問題が解けなくてもクヨクヨと悩まずにどんどん勉強を進めましょう。

[文]CareerSupli編集部 [編集]CareerSupli編集部