Hulu社長もマクドナルド社長も異業種転職!どんな環境でも求められる人材になるためには?

アベノミクス景気の恩恵もあり、活発にそのフィールドを拡大している転職市場。現在、今まで不利だと言われてきた異業種転職が盛んになっています。

グローバル化、IT化社会に伴い、社会人としてある程度経験を積んでおり、キャリアを持った有能な人材を求めている企業は増えてきているのです。プロの経営者はいったいどのようにして異業種転職を成功させたのか。どんな環境でも求められる人材とは何なのかを紹介していきます。

多くの社長が異業種転職をしている!

「転職は20代、遅くても35歳までにしろ」という話はよく耳にしますが、実は、多くの有名企業の社長はプロの経営者として異業種転職を成功させているのです。

 ローソンの会長だった新浪剛史氏サントリーホールディングスの社長に、日本コカ・コーラ社長だった魚住雅彦氏資生堂の社長に、日本マクドナルド社長だった原田泳幸氏ベネッセホールディングスの会長兼社長に。

このように、35歳を超えてもなお、多くの企業に求められるプロの経営者もいます。

異業種転職、異職種転職は難しい

一般に、異業種転職は異職種転職と同じくらい難しいと言われています。転職の成功には個人の実績が大いに関わってくる中、経験や実績を一切持たずに転職するというのはかなり厳しい戦いになることでしょう。異職種転職と異業種転職の難しさの違いとは何なのでしょうか。

異職種転職は、業界の知識はある程度身に着けていても、仕事内容が一切違うので今までの経験はほとんど活かすことができません。過去の実績や経験のアピールが難しい分、成功率は低いと言われています。

異業種転職は、それに比べてさらにまっさらな状態で挑むということ。変に知識がある人材を採るよりも扱いやすい、ということで受け入れてくれる企業も少なくはないですが、全ての企業がそうではない、というのもまた事実です。

業種を変えてまで転職する理由

異業種転職をする人には、どのような理由で転職をする人が多いのでしょうか。35歳にもなると会社内での自分の将来が徐々に見えてくるもので、今の仕事に将来性を感じなくなったという理由で転職をする人が多いようです。その他にも、本当にやりたいことをやるため、年収は減ったとしても転職して満足しているという方もいます。

ハンバーガーを60秒で提供できなければ無料券をプレゼントするという60秒サービスなど、一風変わった経営戦略をしていた元マクドナルド社長原田泳幸氏はこう述べています。

「僕自身も、変われなくなったらこの席にはいられません。7年間、この会社で経営を担っていますが、僕は毎年、違うことをやっている自信がありますから」

良き転職をするための第一歩は、変わるための努力と、自分のやりたいことをはっきりさせること。原田氏の言葉は、そんな気概を感じさせてくれます。

異業種転職を成功させるコツ

異業種でも、同職種に転職する場合は、成功の確率が高いと言われています。前職の経験や実績を活かすことができ、あとはその会社のスタイルに合わせていけば順調に能力を発揮することができるでしょう。

高いコミュニケーション能力が求められますが、自分のキャリアビジョンと、その企業で働く意味が一致しているということを明確に伝えることができれば成功率は高いと考えられます。

未経験でヘッドハンティング! Hulu社長の場合

ロサンゼルスに本拠地を置く、動画配信サイトHulu。その代表者であるジェーソン・カイラーは、もともとはショッピングサイト・アマゾンで10年ほど勤務し、上級副社長の地位にいたところを、「テレビ業界での経験がない人材」という条件でヘッドハンティングされました。

「テレビがインターネットに移行したのではなく、元からインターネットだとして考えられる人物でなければ成功しない」という理由で、両社トップの判断により起用に至りました。このように、まったく違う業種でも「経験の無さ」というのがプラスに働き採用されるという例もあるのです。

異業種転職で大切なのは、変わる気持ちと白紙の心

困難と言われている異業種転職ですが、40歳や50歳を超えてもなお必要とされ続けている人ももちろん存在します。まったく知らない業界、まったく知らない業種の仕事に転職する時、大切なことは「変わる気持ち」。

それから、自分の経験を過信しすぎない「白紙の心」。後は自分のやりたいことをはっきりさせ企業選びをすることが、良き転職に繋がるのではないでしょうか。

[文・編集] サムライト編集部