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「やりたいこと」はなくたっていい
「転職はしたい。けど、やりたいことがあるわけじゃないし、こんな状態で転職したら後悔するかなあ……」
そんな悩みを抱えている人はたくさんいます。しかしやりたいことがないからといって、転職してはいけないということはまったくありません。
むしろ〇〇によれば、「どうしてもやりたいこと」がある人は、世の中の1割未満。残りの9割以上は「ある程度やりたいことはあるけど、仕事にするほどでは……」と考えている人たちです。だから無理にやりたいことを探す必要はないのです。
とはいえ闇雲に転職活動をするのは得策ではありません。ではどうすればいいのでしょうか。
転職を考えている人は、何かしら現状に不満があり、「別の場所なら自分は輝けるはずなのに」という思いを抱えているはずです。であれば、まずやるべきは「自分が一番輝ける環境」の具体化です。
以下では、この「自分が一番輝ける環境」の具体化を行うための方法を紹介します。
■働くうえでの「環境」を作る5つの要素を知るく

まずは働くうえでの「環境」を構成する5つの要素を知っておきましょう。

上表の5項目がその要素です。これを知っているか知っていないかで、転職希望先選びの精度は大きく変わってきます。
なぜなら1〜2つの要素だけ、たとえば「業界」「年収」だけにこだわって転職活動をすれば、そのほかの要素を無視したまま転職することになるので、ミスマッチのリスクも高くなってしまいます。
やりたいことばかりに注目して仕事を選ぶのも同じ。これは5つの要素のうち「何をするのか?」だけにフォーカスした選び方をしているということです
もちろん、どうしてもやりたいことがあるならそれでも問題ありません。しかしやりたいことがないのであれば、そのほかの4つの要素も含めた環境全体を見て選ぶべきでしょう。
「自分が一番輝ける環境はどこか」を分析するための質問に答える
次に進めるべきは、自分にとって理想的な環境を知ることです。以下の3つの表に用意した質問は、この「自分が一番輝ける環境はどこか」を分析するための質問です。
ノートやスマホ、パソコンのメモ帳アプリなどを使って、一つずつ回答してみてください。

すべての質問に答え終わった頃には、「自分がどんな環境で高いパフォーマンスを発揮できる人間なのか」がかなり具体化されているはずです。
今の職場はその環境に近いですか?それとも遠いでしょうか?
もし今の職場でも努力次第で理想の環境を実現できるなら、もう少し頑張るのもありでしょう。
しかし会社の方針転換や、自分自身のスキルによって、実現が難しくなっているのなら、より積極的に転職を検討することをおすすめします。
「自分が一番輝ける環境はどこか」を分析するための質問に答える

転職の道を選ぶなら、次にやるべきことは「自分が一番輝ける環境」の条件を満たす転職先を探すことです。
しかし、自分が求める環境が具体的であるほど、闇雲にリサーチしても希望するような企業は見つかりません。表面的な情報はネットを探せばいくらでも手に入りますが、深いところの情報は多少リサーチした程度では手に入らないからです。
したがって、より精度の高い転職活動をしたいのであれば、できるだけ企業の実態が把握できる方法での転職をおすすめします。
具体的にはリファラル(紹介・推薦)での転職、もしくは転職エージェントを使った転職です。
ただし、一口に転職エージェントと言っても、こちらの要望などおかまいなしで向こうが勧める企業に応募させようとするところもあるので注意が必要です。
・面談やヒアリングにしっかり時間をかけ、そのうえでキャリアアドバイスをしてくれる。
・企業のなかにしっかりと入り込み、人間関係や企業風土などを具体的に把握している。
転職エージェントを利用する場合は、この2点を満たすかどうかをじっくり見極めたうえで、サポートを頼むかどうかを判断しましょう。
転職エージェントによってサポート方針や内容は違いますし、紹介してくれる企業の種類や数も大きく変わります。
そのため1つや2つと言わず、3〜4つの転職エージェントに登録し、実際にアドバイザーにも会ってみて、自分の希望に合ったサポートをしてくれるエージェントを選ぶという方法も効果的です。
「やりたいこと」がなくても、あなたは輝ける
SNSなどを見ていると、「やりたいこと」をしている人たちがたくさんいるように思えるかもしれません。しかしそんな人は実際のところ極少数。大半の人には「どうしてもやりたいこと」なんてないものです。
したがって「やりたいことがないから今の自分は輝けない」は間違い。もし必要な努力をしているのに結果が出ていないのなら、原因は「自分が一番輝ける環境にいないこと」にあるのです。
自分が高いパフォーマンスを発揮できる環境を知り、それに出会えたなら、今より格段に充実した毎日が手に入るはずです。
まずは自分が一番輝ける環境はどんなものなのかを考えること。そこから始めてみてください。
[文]鈴木 直人 [編集]サムライト編集部