仕事のモチベーションがなかなか上がらない、やる気を上げる方法を知りたい。そう悩んでいる人に、モチベーションを上げるコツをご紹介します。さらに、やる気が低下してしまう理由や、やる気を上げいときに読みたいおすすめ本もご紹介します。自分に合う方法を見つけて実践し、モチベーションの悩みを解消しましょう。
Contents
仕事におけるモチベーションとは
まずは、「モチベーション」という言葉の概要について確認しましょう。一般的にモチベーションとは、日本語では一般的に「原動力」という意味があります。勉強や、スポーツ、家事などにも適用され、何か行動を起こす際の動機づけという意味になります。
ビジネスにおいては、仕事に取り掛かる際の意欲を指し、非常に重要視される概念です。モチベーションを維持できなければ、プロジェクトの成功や質の高い成果物の提供は難しいことが、その理由として挙げられるでしょう。ですから、重要な仕事へのモチベーションを上げるためには、仕事を心から頑張ろうと思えるような、自発的で明確な動機づけが必要とされています。
仕事のモチベーションが上がらない理由
仕事のモチベーションが上がらない悩みは、誰しも、今までに一度は感じたことがあるのではないでしょうか。では、なぜモチベーションが上がらないのでしょうか。感情の発生には必ず原因があります。
まずは、原因となるような理由を把握することが迅速な解決につながります。今の自分が置かれた状況を思い浮かべながら、1つ1つ理由を当てはめて考えてみてください。
仕事にやりがいを感じない
今の仕事にやりがいや魅力をみいだせない状態が続くと、モチベーションは低下します。入社時はやる気に満ち溢れていても、30代、40代…と年齢を積み重ねるにつれて、仕事に対して一種の諦めの感情が芽生えることは少なくありません。
やりたい職種にチャレンジさせてもらえなかったり、日々の業務がルーティンワーク化した状態が長時間続いたりすると、次第に自分の大事な人生を使ってまで仕事をする意義を見失います。また、個人的に設定した目標が高すぎて、達成感を得られないということも考えられます。いずれにしても、現在の業務に対してポジティブな感情を抱けていないことが原因です。
給料が低い
給料が低いままでは、たとえ仕事内容には満足していても、大きなやる気は出てこないでしょう。給料や報酬という目に見える形で結果が返ってこなければ、頑張って仕事をしている意味がない、と思えてきてしまいます。
中には、休みなく必死に働いているのに、その激務ぶりに見合う金額がもらえていないのではないか、と感じる場合もあります。どれだけ仕事が忙しくても、それに応じた十分な給料がもらえれば我慢もできます。
しかし、給料自体が低く昇給もないままでは無駄働きをしているような感覚に陥りがちです。ボーナスやインセンティブ制度がない場合も、ここに含まれます。
職場の人間関係が悪い
チーム内や部署内に苦手な人がいたり、組織全体の人間関係が険悪では、モチベーションも上がりません。企業に所属して仕事をしている限り、苦手な相手でも適切にコミュニケーションを取らなくてはなりません。
仕事量に見合った給料をもらっており、業務内容が自分に合っていたとしても、コミュニケーションを取る上で日常的にストレスを感じていたら、次第にやる気は日々削がれていくことでしょう。周りに悩みを相談できる人がいない場合もよくありません。負の感情を自分の中に溜め込むようになり、悪循環に陥ることもあります。
適正に評価されない
頑張って取り組んだ仕事が上司や同僚に評価されないと、モチベーションはどんどんゼロに近づきます。給料や待遇面での評価だけではなく、毎日のコミュニケーションの中で称賛のコメントや労りの言葉がもらえない場合も、これに含まれます。
どれだけ頑張っても、社内の誰も自分を気にかけてくれないということに絶望感を感じることが原因です。反発心から、仕事を頑張らなくなると、さらに評価が下がり、モチベーションも比例して下がり続ける、という負のループに入ってしまうこともあります。
労働環境が悪い
会社そのものの労働環境が悪いと、仕事を強制されている感覚になるのでやる気は減退していくでしょう。残業時間の多さや休日の少なさ、有給を希望しても使わせてもらえないといったことが原因かもしれません。
会社によっては、残業代自体が出ない場合や、休日に業務を押し付けられる場合もあるでしょう。コロナ禍で感染者数が急増しているにもかかわらず、テレワークも許してもらえない場合もあるようです。精神的にも肉体的にも負荷がかかり、仕事に嫌気がさすようになってしまいます。
心身の状態が良くない
体調不良が続くと、モチベーションがまったく上がらない状態へ急降下することになります。身体と心は密接に繋がっているので、体調不良のままでは精神的にも追い詰められた状態に悪化しかねません。メンタルを良好に整えるためには、生活習慣を見直して、健康なコンディションを取りに戻すことが重要です。
仕事のモチベーションを上げる12のコツ
ここからは、仕事のモチベーションの上げ方を解説します。やる気がなくなったように感じるときには、これら12のコツの中から、できそうなことを選んで、実践してみましょう。
仕事に取り組む理由を明確にする
目的を設定せずに働いていると、自分が何のために仕事をしているのかわからなくなります。
ただ目の前の業務を片付けるだけではなく、「この仕事は誰の役に立つのか」「自分は何のために働いているのか」と考えながら仕事をすることで、ささやかながら日々のやりがいを見い出すことができるはずです。
受動的ではなく、主体的に仕事に取り組めるようになるので、結果的に周りからの評価が高まることも期待できます。
悩みや不安を書き出す
頭の中に浮かぶモヤモヤとした不安感は、書き出してみることで解決方法を見つけられることがあります。実際に悩みや心配事を紙に書き出してみると、対策方法が意外とシンプルなことに気付くかもしれません。
自分の悩みを客観視することで、悲観的な考え方を捨てられるという効果もあります。心の中で抱え込むよりも、言語化することで気持ちがスッキリするので、精神的に落ち着かないときに試してみることをおすすめします。
目標を設定する
自分のキャリアプランを改めて振り返り、人生の目標を設定することで、視野と思考が広がり、「自分が何のために働くか」という目的意識を高めることができるでしょう。
このときの注意点は、「頑張り次第で達成できる、現実味のある目標を設定すること」です。実現不可能な目標を立ててしまうと、達成できなかったときにまたやる気がなくなってしまいます。また、達成できたかどうかを明確に判断できるように、目標は数値で表すことができる内容にすることがポイントです。
オンとオフで切り替える
休日も頭が仕事モードだと、休みなく仕事をしている感覚に陥ってしまい、精神的に疲弊してしまいます。きっちりとオンとオフを切り替えて、休日は心身ともに休息をとるように心がけましょう。
メリハリをつけて生活することで生産性も高まり、人生を楽しめます。たとえ休み中に仕事の連絡が来たとしても、急を要する内容でない時は業務に取り掛かるのは休み後にするなど、上手に休むことを意識してください。
デスクまわりを整理する
デスクの状態は、精神状態を表すともいわれています。もしもデスク周りが乱雑な状態になっていたら、整理整頓に取り掛かってみましょう。欲しい資料がすぐに出てこなかったり、作業するスペースが限られていたりすると、勤務中のストレス増幅にも繋がります。
効率よく仕事を進められるように工夫することで、仕事への集中力も高まります。掃除自体が良い気分転換にもつながるので、気持ちを切り替えるためにもおすすめの方法です。
尊敬できる人を作る
職場の中で、「こんな人になりたい」と思えるようなロールモデルを探しましょう。有名人や偉人でも悪くありませんが、身近に存在する人の方がより現実的な目標として自分と比較できるため、成果にいち早くたどりつきやすいでしょう。
その人の仕事ぶりや考え方を観察すると、今の自分には何が足りないのか見えてくることもあります。なかなか具体的な目標が設定できなくて困っている人は、尊敬できる存在を作ることから試してもいいでしょう。自分が目指すビジョンを明確化でき、具体的な行動に起こしやすい方法です。
ストレッチを行う
モチベーションが切れたと感じたら、ストレッチが効果的です。デスクワークの人は、一度立ち上がって軽く身体をひねるように回してみるだけで、血の流れが良くなります。長時間同じ姿勢でいると筋肉も凝り固まってしまいがちなので、簡単なストレッチを定期的に行うことを意識しましょう。
緊張状態が続いたままでは、精神的にもあまりいいことはありません。脳を活性化させるためには、適度に身体を動かしてリフレッシュする時間を作ることが重要です。
昔の自分と比較する
一度初心に返ることも必要です。入社したばかりの頃や、今の部署に配属されたときの、さらには1年前の自分と現在を比較して、自分が確実に成長していることを実感しましょう。
うまくいかないことが多くて嫌になっても、その度に壁を乗り越えてきたこれまでの道のりを確認することで、自分を褒めてあげましょう。定期的に自分自身を振り返り称賛する行為は、自己肯定感も高め、モチベーション維持にも大切です。
ご褒美を作る
自分で自分のご機嫌を取るために、ご褒美を用意してみましょう。ご褒美は、ささやかなものでかまいません。今日の仕事が終わったらコンビニでスイーツを買う、次の休みにはずっと欲しかった服を買う…など、モチベーションが上がるご褒美を目の前にぶら下げておきます。
仕事への対価を他者が与えてくれないなら、自分で用意してしまうという方法です。
好きな音楽を聴く
モチベーションが下がったと感じたら、お気に入りの音楽を聴いてみるのも効果的です。音楽は、気軽に気分を切り替えられる方法の1つです。
出勤時から気分が落ち込んでいる場合は、テンションが上がる曲だけを追加したプレイリストを作り、モーニングルーティンのように聴いてみることもおすすめします。特定の楽曲を聴くだけで気分が変わるような、感情のスイッチとなる音楽を見つけることから始めましょう。
偉人の名言を読む
モチベーションを上げる言葉を読んで、向上心をアップさせることも有益です。偉人や有名人の名言は特に心に響き、やる気を出すきっかけが掴めることもあります。具体的な例を挙げると、吉田松陰の「人間はみな何ほどかの純金を持って生まれている。」や、マーク・ザッカーバーグの「完璧を目指すよりまず終わらせろ。」などは悩んでいる心に刺さります。
自己啓発本を読む
自己啓発本は、自分が今まで目を留めていなかった観点に気付くことができます。モチベーションが上がらないときも、先人たちの知恵のおかげで解決方法が見えてくることもあります。誰かからアドバイスをもらいたい人は、自己啓発本を読むことをおすすめします。「このままでいてはいけない」という危機感を覚えられるかもしれません。また、仕事への大きな動機づけに繋がるかもしれません。
仕事のモチベーションがないときに読みたい本
モチベーションを早く上げたいとき、特におすすめしたい人気が高く、効果が期待できる本を3冊ご紹介します。もし、もっとおすすめの本を知りたいなら、下記の記事も参考にしてみてください。
こちらの記事もチェック:ずっと手元において、繰り返し読む価値があるビジネス名著20選
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え
日本ではほぼ無名に近かった心理学者、アルフレッド・アドラーの名前を一気に広めた名著です。絶大な人気を誇る自己啓発本で、過去には舞台化やドラマ化もされました。
対人関係の悩みへの向き合い方を、丁寧に紐解いてくれます。読んだ後は「他者の期待を満たすために生きることはやめよう」と思えるようになり、自分らしい人生の進み方が見えてくるはずです。職場でのコミュニケーションの取り方に苦しんでいる人や、人間関係で悩みが絶えない人におすすめです。
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
時代に即した、新しいモチベーションのあり方について解説した一冊です。旧来的な考え方でモチベーションを向上させようとしても効果は薄いため、これからの時代では「正しいモチベーション」が求められるようになるという主張を基に、その考え方や実践方法について、具体例も含めながらわかりやすく解説しています。全米でも大ベストセラーになっており、これを読めば仕事での的確なモチベーションの上げ方が理解できるようになるでしょう。モチベーションについてもっと詳しく学んでみたい人にぜひ読んでほしい一冊です。
夢をかなえるゾウ
自分の生き方に悩んでいる主人公の前に現れた神様・ガネーシャが、「成功するために、本当に必要なこと」を教えてくれるというファンタジー小説です。関西弁を話すガネーシャと主人公との軽妙な会話もユーモアに溢れており、最後まで飽きずに読み進めることができるでしょう。
ドラマ・舞台・アニメなど幅広いメディアミックスもされており、今でも根強い人気を持つ一冊です。物語仕立てで成功法則について学ぶことができるので、自己啓発本を今まで読んだことがない人でも読みやすいでしょう。自己啓発本デビューしたい人が、初めて読むのに向いている本です。
それでも仕事のモチベーションが上がらない場合の対処法
さまざまなコツや方法を試しても、仕事のモチベーションが上がらない場合もあります。そんなときにぜひ試してほしい対処方法をご紹介します。そもそもモチベーションなんていらないのでは?と思い始めたら、それは危険な合図です。取り返しがつかなくなる前に、自分自身を労ってあげましょう。
仕事を休む
激務が続いている場合は、思い切って休みを取り、意識的に仕事から離れましょう。「いつか困ったときのため」に有給を残しておくのはやめて、今の自分を助けてあげるために迷わず使用します。どこかに遊びに行くのもよし、まったく予定を入れずにただ身体を休めるのもよし、です。
大事なのは、一度頭の中の悩みや考えをシャットダウンしてオフモードに切り替えることです。切れ目なく働き続けていると、いつも仕事のことが完全に忘れられないまま毎日を過ごしていることになります。
自分自身と冷静に向き合う時間を作るためにも、一度心身ともにリフレッシュする時間が必要です。オンとオフを切り替える癖をつける練習にもなるので、意識的に休みを取って、今の自分の状態を客観的に観察するようにしましょう。
病気を疑う
健全な精神状態は、健康な身体あってこそです。慢性的な睡眠不足や、食事をスキップすることによる栄養失調が原因で、体調が悪くなっている可能性もあります。ボロボロの健康状態で仕事を頑張ろうとしても良い結果には結びつきません。
健康的なルーティンの中で生活できるように、睡眠・食事・運動などのあり方を見直してください。質の高い睡眠が取れるように、睡眠の1時間前にはスマホを見ないようにしたり、快眠効果があるストレッチなどを行ったりしてみましょう。
栄養バランスを守った食事を意識することに加えて、有酸素運動のランニングやウォーキングなどの有酸素運動や、ヨガもおすすめです。それでも健康状態が改善しないようなときは、一度病院を受診することをおすすめします。
誰かに相談する
悩みや心配事は、自分1人で抱え込んでも不安になるだけです。遠慮なく話ができる家族や恋人、友人に相談して悩みを共有することで、「自分は1人じゃない」と気付くことができるでしょう。同時に、悩みの可視化もできるので、モチベーションを上げるために何をすればいいのか、解決の糸口が見つかることもあります。
誰かに相談すると、それだけで気持ちが晴れやかになるものです。困ったら、まずは誰かに話を聞いてもらってください。ちなみに、もしも転職を考え始めているなら、転職アドバイザーに相談するのも有効な方法です。プロから的確なアドバイスがもらえ、これからの計画もスムーズに立てられるでしょう。詳しい情報をもっと知りたい人は、下記の記事にアクセスしてみてください。
こちらの記事もチェック:転職の相談はエージェントにすべき? 相談前の必要な準備も解説
転職を考える
体調に悪影響が出ている場合は、思い切って退職を考えてみるのも選択の1つです。職場を変えるのは大きな選択ですが、このまま働き続けていても明るい未来が見出せない職場にずっと留まっている必要はないかもしれません。どうやっても仕事へのモチベーションが上がらなく、それが自分自身の問題ではなく職場環境の問題なら、決断は早い方がいいかもしれません。
本当に自分に合った企業に入社できれば、自ずとモチベーションがアップすることも十分期待できます。ただし、「とにかく今の企業から抜け出したい」という気持ちだけで決断すると失敗する危険があるので、注意してください。今までの企業では叶えられなかった自分の希望を書き出してみて、転職の軸を定めてから転職活動を行うようにしましょう。その軸に合った企業なら、自然と仕事にやる気が持てるようになるはずです。
仕事のモチベーションが上がらない理由はいくつかありますが、自分の考え方次第でやる気をアップさせることは、実はそれほど難しくありません。いくつか試してみても、それでもモチベーションが上げられなかったら、自分に合いそうな対処方法を探して発見し試してみるのが好適です。
まとめ
モチベーションは、仕事で良い結果を出すために必要不可欠なものですが、常にその気持ちを維持することは簡単ではありません。待遇の悪さや、やりがいの乏しさなど、モチベーションが低下する原因は数多く存在します。具体的な目標を設定したり、リフレッシュする時間を作ったりするとやる気が高まるので、積極的にモチベーションを上げるコツを実践していくと良いでしょう。
それでも望む結果が返ってこないときには、転職という可能性を選び、新しい生き方を考えてみるのもひとつの選択肢です。相談相手がいなければ、専門の転職エージェントの力を頼ってみましょう。未来の自分のために、ベストな方法を探してみてください。
[文]CareerSupli編集部 [編集]CareerSupli編集部