「気遣い」できない人が知っておくべき10の習慣

「気遣い」は習慣にして身につける

周囲の人から「気遣い」を受けるたび、「素敵な気遣いだな、自分には真似できないな」と諦めてしまっていませんか?もし気遣いを「仕事ができる人のもの」「人間として立派な人のもの」と思っているのであれば勘違いです。

もちろん複雑な状況でも的確に気遣いをするためには経験が必要ですが、簡単な気遣いであれば基本さえ押さえれば習慣化によって身につけられます。ここでは元全日空CAで、現在は官公庁や大手企業などを相手に企業研修やコンサル、個人イメージコンサルタントとして活躍する三上ナナエさんの著書『「気遣い」のキホン』をヒントに、気遣いを身につけるための10の習慣を提案します。

1.「伝えたほうがいい連絡」を伝える

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仕事、プライベートを問わず、連絡事項には「漏れてはいけない連絡」と「伝えたほうがいい連絡」、そして「伝えないほうがいい連絡」があります。このうち気遣いにつながるのは「伝えたほうがいい連絡」です。

この連絡事項をサボらずにきちんと伝えておくことが、相手側の「○○さんに教えてもらって助かった」という体験につながります。もし何でもかんでも伝えてうっとうしいと思われないか不安な場合は「念のためお知らせします」の一言を添えれば伝えやすくなるでしょう。

2.クローズドクエスチョンを「使いこなす」

前日風邪で休んだ部下や同僚が出勤してきたとき、「昨日はどうしたの?」と聞くと相手は一から説明しなくてはなりません。一方で「風邪だったんだってね。もう大丈夫?」と聞かれれば「はい」と一言答えるだけで済みます。

一般的にコミュニケーションでは前者のような「オープンクエスチョン」が良いとされていますが、状況によっては相手に無駄な手間をかけさせてしまいます。これに対してYESかNOあるいは一言で済むようなクローズドクエスチョンを的確に使えば相手の手間を省くことができるのです。

3.「気遣いの一言」を体に叩き込む

「ありがとうございます」「よろしくお願いします」「助かります」こうした一言をとっさに言える人ほど、周囲から気遣いができる人だと評価されます。しかし「たかが一言でしょ」と思っていては決して反射的に言うことはできません。

いざという時にきちんと気遣いの一言を言うためには、意識せずに口をついて出るようになるまで体に叩き込む必要があります。たかが一言と侮らず、まずは徹底的に意識してこれらの言葉を言うことから始めましょう。

4.「すみません」を言い換える

Group of business people meeting around table
「ごめんなさい」はもちろん「ありがとう」「お願いします」「失礼します」などあらゆる言葉に代用できる便利な言葉「すみません」。しかしこれは相手に対して本当の意図が伝わりにくいどころか、「とりあえず『すみません』と言えばいいと思っている」と悪い印象を与えかねません。

しかもこの言葉は口癖になりやすく、自分でも知らないうちに連発してしまっていることもあります。これを防ぐために「すみません」をできるだけ封印し、本来伝えたい言葉に言い換えて伝えるようにしましょう。

5.「相手の方が絶対詳しいこと」を質問する

誰しも自分が詳しくないことを聞かれれば話しづらくなり、自分が詳しいことを聞かれれば話しやすくなるもの。三上さんがCA時代に、乗客との会話を盛り上げるのが上手い同僚に教えてもらった質問の秘訣が「相手の方が絶対詳しいことを質問する」です。

出身地のこと・趣味のこと・仕事の苦労話など、相手が「この内容なら自信を持って、安心して話せる」と感じる内容を選びましょう。

6.言いにくい指摘やアドバイスは「私」を主語にする

「もうちょっとこうしたらいいのに……もったいないな」と感じるにもかかわらず、「でも小うるさいと思われるのは嫌だし」と指摘やアドバイスを我慢してしまうことはないでしょうか。

これは一見「相手が小うるさいと思わないように」という気遣いに思えますが、相手にあまりにも気を使い過ぎて言いたいことが言えなくなると、相手と接するのが嫌になってきます。それは相手にも伝わるので、結局相手に変な気を遣わせてしまうことになります。

これを防ぐには「あなたはこうしたほうがいい」と言うのではなく、「私はこう思っている・感じている」と伝えるようにしましょう。すると直接「あなたは」と言うよりも印象が柔らかくなり、相手も素直に受け止められるうえ、自分も伝えやすくなります。

7.「余計なことかもしれないけど」で気遣いのハードルを下げる

「私」を主語にしても伝えにくいという人は、いっそ相手に指摘やアドバイスをすることへのためらいについても伝えてしまいましょう。「余計なことかもしれないけど」「おせっかいだとは思うんだけど」「役に立たない話かもしれないけど」などと前置きすれば、ぐっとハードルが下がり、伝えやすくなります。

ただしこの方法は乱用すると卑屈な人に見えてしまう危険があります。6の方法でも伝えにくい時の臨時的な対応として使うようにしましょう。

8.指摘やアドバイスは「自分から」求める

Teamwork
自分が相手に「小うるさいと思われるのは嫌だ」と思っているように、相手もあなたにそう思われるのを恐れています。ぜひそうした気持ちを汲み取って、「ぜひアドバイスをお願いします!」と自分から言う習慣をつけてみましょう。

そうすれば相手も「言っていいんだ!」と感じ、色々な指摘やアドバイスがしやすくなります。相手も気持ちよくコミュニケーションがとれるうえ、自分の行動や仕事に対するフィードバックももらえる。これはまさに一石二鳥の気遣いの習慣です。

9.「姿勢」で気遣いを伝える

税関では「正対して話さない人は怪しい」と言われるそうです。「正対する」とは相手に対して鼻先・心臓・つま先全てを向けること。このどれかが別の方を向いていれば、何かやましいことがあるのかもしれないというわけです。

これは通常の仕事やプライベートでも同じ。何か別の動作をしながら首だけを相手に向けて返事をしたり、逆に体は相手の方を向いていても、顔は別のところを見て返事をしたりすれば、相手が嫌な思いをして当然です。

確かにいちいち相手に正対して話すのは面倒かもしれません。しかしその気持ちはしっかり姿勢で伝わっています。まずは徹底して「相手の方を体ごと向いて話す」を習慣づけましょう。

10.「見ない」「言わない」「気づかない」の気遣いを身につける

「相手の鼻の頭にニキビができているとつい見てしまう」
「『○○さん昨日見かけましたよ』とつい言ってしまう」
「階段でつまづいた人を見てつい『大丈夫ですか』と声をかけてしまう」

こうした「つい」は誰にでもあるものですが、それらは相手に恥ずかしい思いや嫌な思いをさせている可能性大です。見たり、言ったり、気づいたりした時に、相手がどんな風に想像してから行動するように徹底すれば、そうしたリスクは減らせます。まずは「見ない」「言わない」「気づかない」も気遣いだということを知っておきましょう。

「されたら嬉しい気遣い」からモノにしよう

どんなに素晴らしいとされる気遣いでも「自分は別に嬉しくない」と思うものは、習慣化するのも難しくなります。大事なのは「自分がされたら嬉しい」という気持ちです。その気持ちがあれば習慣化の第一歩が踏み出せます。

ここであげた10個の中から1つでもかまいません、もし1つも「されたら嬉しい」と思う気遣いがなければ普段の生活で「あれは嬉しかったな」というものから取り入れてみましょう。そうして習慣化していけば、いつのまにか「気遣いができる人」になっているはずです。

参考文献『「気遣い」のキホン』
Career Supli
何が相手にとって一番最善の気遣いになるのかを考えるのは、簡単ではありません。普段からよく周りの人を観察して、どのような価値観持っている人なのか把握しましょう。
[文・編集] サムライト編集部