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Amazonなしでは生きてゆけない
インターネットで注文をすれば、翌日に商品が届くというのは今や当たり前。注文する時間帯によってはその日のうちに届くというサービスも、珍しくなくなってきました。
ECサイトの最大手であるAmazonは、お客様にいち早く商品を届けるため、よりニーズにマッチした商品を提供するため、斬新なサービスや機能を次々に打ち出しています。仕事が忙しくて、買い物はAmazon頼みという人も少なくないのではないでしょうか。
Amazonの創業者であるジェフ・ベゾス氏は、その発想の大胆さ、破天荒さに度々メディアを湧かせています。
そんな彼が会社の理念として掲げ、社員の間でも合言葉となっているという「Think Big」という言葉。これはいったいどのようなものなのでしょうか。今話題になっているAmazonの新たな配達方法と共に、ご紹介したいと思います。
Amazon 新しい配達方法
On My Way「ご近所さんが届けてくれる!?」

ここ数年でネット通販が盛んになり、配達業者の仕事は急激に増加。物流業界は14万人の人手不足と言われています。Amazonには「午前中注文、当日発送、当日お届け」というサービスもあり、そのシビアさから佐川急便はAmazonとの取引を返上したほどです。
そんな物流業界の人手不足の解消かつ、より早く商品をお客様に届けるため、Amazonは新しいサービスを次々に考案しています。
その中の一つである「On My Way」は、一般人がAmazonと提携した小売店に保管してある商品を預かり、注文者に届けるというアルバイトをすることができるアプリです。業務が遂行されれば、現金やWebサイトで利用できるクレジットが与えられるというもので、配送コストを抑えたり、繁忙期の配達遅延を防ぐ可能性があると考えられています。
商品を破損、紛失したら誰が責任を取るのか。配達者の審査はどのように行うのかなど課題は沢山ありますが、ご近所付き合いを盛んにするなどのメリットも見込まれます。
「Amazon Prime Air」ドローンで無人配達

2013年12月、アメリカの有名番組60 minutesでドローン(無人飛行機)を使用した配達を考えていると発表しました。
注文してからわずか30分で玄関先に届くというもので、2.3kgまでのものであったら配達が可能とのことです。ちなみに、この2.3kgというのはAmazonの商品の86%にあたると言います。実施に際しての課題や問題点は数ありましたが、流通の新たな形態として注目されていました。
しかし、近日アメリカ連邦航空局からドローンに関する規制内容が発表され、その実現はより困難なものとなっています。今後規制に向けてAmazonがどのように整備をし、実現へ向かうのか注目です。
「Amazon Dash Button」Amazonが推めるIoT

現在、Amazonから「Dash Button」というボタンが無料配布されています。
Amazon初のIoT機器で、トイレットペーパーや洗剤、コーヒーのポーションなど日用品の注文を、インターネットとWi-Fiに接続した専用機器についたボタンを押すだけで、簡単に完了することができるというサービスです。本格稼働は2015年の秋からとされています。
いつも使っている日用品が切れそうになったら、側にあるボタンをポチッと押すだけで注文できるという、なんとも便利なこのサービス。一度ボタンを押したら、商品が届くまで次の注文はできない仕組みになっているので、間違って何度も押してしまっても問題ありません。
これが普及したら、世界から小売店はなくなってしまうのでは……なんてことも考えられますね。
「Flywheel」配達業務がタクシーの仕事に!

これはタクシーを利用した配達アプリです。Amazonは状況に応じてこのアプリでタクシーを呼び、配達業者の代わりに荷物を集荷させ、注文者へ届けてもらうというもの。
このサービス、アメリカのサンフランシスコとロサンゼルスのエリアではすでに実験が実施されています。郵便番号ごとに10個程度の荷物の配送を委託し、タクシーは荷物を1時間以内に配送することで、1個につき5ドル(約560円)の利用料を受け取ることができます。
この取り組みはタクシー業界には一定のメリットがある手法であり、タクシーの利用率の少ない平日の日中をメインに配達を行えば、売り上げの向上をはかることができると考えられています。
Amazonの中核、ジェフ・ベゾス

画像出典: Flickr ActuaLitté
これらのように独創的なアイデアを次々に生み出すAmazon。19年ほどで、世界の買い物のあり方を一転させたと言っても過言ではありません。
そんなAmazonの意思決定の核である存在が、ジェフ・ベゾスです。
幼い頃から科学や物理に興味を持ち、プリンストン大学では学士号を取得。卒業後はシステム構築などに携わり、1994年にはAmazonの先駆けとなるインターネット書店のCadabra.comを開業。その翌年にはAmazon.comをスタートさせました。インターネット・バブルの成功者として1999年にはタイム誌のパーソン・オブ・ザ・イヤーに選出されています。
そんなベゾス氏は、仕事では部下を激しく叱ったり見下したりし、相手のほうが多くの情報を持っていてもその判断を却下することがよくあるそうです。
周囲の人より頭一つも二つも抜けた才覚の持ち主である彼は、周囲の人に自分に追いついてほしい、という思いを人一倍持っていたのだろうと「ジェフ・ベゾス 果てなき野望」の著者ブラッド・ストーン氏は言います。
Amazonは、ベゾス氏の自信が裏目に出て失敗したことも何度かあります。何の躊躇いも無く猛進する姿が見られる彼には、「Think Big」という思想が根付いていました。
大胆かつ破天荒! ベゾス流「Think Big」の発想

ジェフ・ベゾス氏は、社員には大胆な発想を持って欲しいと常に思っており、「Think Big」が社内の合言葉となっているそうです。
「Think Big」とは、野望を抱く、大きなことを考えるという意味です。
ベゾス氏がAmazonを通して考えているのは、一種の「世界征服」とも言えます。それくらいの意気込みが無いと、世界の仕組みを変えることはできない、大きな結果を得ることはできないと考えているのです。
素晴らしいアイデアが浮かんだら、不可能か可能かを考える前に素早く試して、上手くいったらそれを大きく実行する。
その思考が、Amazonという会社には根付いているのです。
大きな思考で、着実に実行!
どうせやるなら、大きく考えること。
「Think Big」というのは決して難しいことではなく、つまりそういうことなのです。
「自分はこれくらいのことで十分だ」という考えるのではなく、「こういう大きな野望のために、まずはこれくらいのことから始めよう」
まずは自分自身のことから徐々に視野を広げていくことが、「Think Big」という発想の発端なのではないでしょうか。
明日からの仕事に、ジェフ・ベゾスのような大胆さを取り入れてみませんか?