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仕事中のつらい頭痛の原因は?
働きざかりの人もそうでない人も等しく、誰もが経験したことであるであろう、頭痛。
病院に行くほどではないからと、市販薬を買ったり、マッサージをしてみたりしたら治った、という人も多いと思います。
しかし、そのままにしておくと、何度も頭痛に苦しめられることになります。
今回は頭痛の種類を紹介しつつ、対策と予防策を紹介します。自身の症状がどれに当てはまるか照合しつつ、今後の対策に参考にしてみてください。
まずは、主な頭痛の種類3つを症状別にピックアップします。
症状別チェックリスト
以下の項目に従って、自分が最も当てはまるタイプは何か、検証してみましょう。それによって、対応策が異なってきます。
※自己診断なため、確実な診断を知りたい方は、必ず病院にかかるようにしてください。
※複数の頭痛が併発していたり、日によって頭痛の種類が異なる場合があります。
主な症状
□後頭部を中心に頭全体が締め付けられるような重苦しい痛み
□毎日のように朝から晩まで一定の鈍い痛みが続く
□肩や首のこりを伴う
□パソコンを使った後に痛む
□軽いめまいを伴うことがある
→緊張型頭痛(詳細は下記へ!)
主な症状
□激しい頭痛、発熱を伴う頭痛
□ズキズキと脈打つような強い痛み
□光や音に敏感になる
□吐き気を伴う
□体を動かすと、頭に響いてさらにひどくなる
□月に1、2回おこることが多い
→片頭痛(詳細は下記へ!)
主な症状
□「目をえぐられるような」と表現されるような激しい痛み
□毎日のように同じ時間に頭痛がする
□痛みがあらわれるのは1~2時間
□まれに睡眠中におこることがある
→群発頭痛(詳細は下記へ!)
ストレスが原因?!“緊張型頭痛”

主にストレスが原因となることが多い緊張的頭痛。
身体的・精神的ストレスを取り除くことがまず大切です。適度な運動をしたり、気分転換をしたり、精神的にもリラックスさせ、自分なりにストレスを解消する時間をもつよう心掛けましょう。
対策
・デスクワークをしていた場合は、休憩をとる(同じ姿勢を続けない)
・適度な運動をする(同じ姿勢を続けない)
・頸部(首すじ)や肩をマッサージする
・蒸しタオルなどで温める
・入浴時、首や肩周辺を温める
・ストレッチやマッサージをする
頻発傾向があるけれど、改善策もある“片頭痛”
緊張型頭痛の次に多い症状で、20代から40代の女性に特に多くみられます。
片頭痛がある人の半数以上には、何かしら頭痛を引き起こすきっかけがあり、特に「ストレス」は頭痛の引き金になることが多いです。
忙しい1日の終わりには、入浴やアロマテラピーなどでリラックスする時間をつくるなど、自分にあったストレス解消法を見つけ、規則的な生活を心掛けることが最良の予防法となります。
対策
・暗い、静かな部屋で横になる(入浴、運動は厳禁)※入浴はシャワーにするとよい
・痛むところを冷やす、あるいは圧迫する(血管を収縮させる)
・睡眠をとる
・コーヒーや緑茶などカフェインの入ったものを飲む(血管を収縮させる)
・鎮痛薬を服用する
予防
マグネシウムやビタミンB2には、片頭痛を予防する効果があるといわれています。大豆、豆腐、ひじき・ワカメなどの海藻類を積極的に摂取するとよいでしょう。また、片頭痛は空腹時に起こりやすいため、規則正しい食生活をすることが大切です。
アルコールは血管拡張作用があるため、頭痛を引き起こすといわれていますが、人それぞれ受ける影響は異なります。自分の体調をチェックしながら、あまり神経質にならないように摂取するようにしましょう。
寝過ぎて片頭痛が起こる場合があります。できる限りいつもと同じ時間帯に起きてみましょう。昼寝をすると頭痛が起こる人もいますので注意しましょう。
また、睡眠中や夢を見たりすることで片頭痛がする場合があります。できるだけリラックスして、ゆったりとした睡眠時間をとるように意識することが大切です。
人ごみ、騒音、強い光などによって片頭痛が引き起こされる可能性もあります。できるだけ人混みは避け、日差しが強いときは、外出時はサングラスを掛けたほうが良いでしょう。
ある時期に集中しておこる“群発頭痛”

患者の多くが男性ですが、上記2つに比べて数が少ないとされています。
対策
痛みが激しい場合は、すぐに専門医の診察を受けるようにしましょう。また、数か月にわかたり、痛みがあらわれている時期は、飲酒や喫煙は控えましょう。
緊張型頭痛と片頭痛には、頭痛体操が効く!
緊張型頭痛と片頭痛には筋肉のコリをほぐし、リラックスさせるために「頭痛体操」が効果的で、多くの機関などでも取り入れられています。
※片頭痛が起こっているときは、決しておこなわないでください。
※また激しい頭痛や異常を感じたときは、ただちに体操をやめてください。
※自分のペースで無理せず、行うようにしましょう。
※詳しいやり方は日本頭痛学会による「頭痛体操」を参照してください。
腕を振る体操
正面を向いて、両手を胸の高さで保つ
↓
頭は動かさないようにして、水平に腕を振って両肩を大きく回す
これを約2分間行う
肩を回す運動
両肘を軽く曲げる
↓
肩を中心に肘を外側に大きく回す(上着をぬぐようなイメージ)
↓
肩を中心に肘を内側に大きく回す(リュックサックを背負うイメージ)
5~6回程度繰り返す
オフイスでもできる体操
椅子に腰掛け、両足をそろえる
↓
顔を正面に向けたまま、左右の 肩を交互に前に突き出すように体を回す。
首のまわりの筋肉は、頭を支えたり動かしたりするため、疲労がたまり、硬くなりやすくなります。これが頭痛の原因のひとつ。この体操で、頸椎を軸に肩を回転させ、頭と首を支えている筋肉をストレッチしましょう。
頭痛メモを作ってみよう
専門医の間で指導されている方法で、「頭痛日記」があります。
日記のように、どんなときに、どのような痛みが起き、痛みはどれくらい続いたかなど、頭痛の様子を書きとめておくと、対策がとりやすくなります。
起きた内容を書きとめておくだけで、自分の頭痛は、片頭痛なのか、緊張型頭痛なのかわかったり、生活習慣がきっかけだということがわかったりすることもあります。
細かく記録する必要はありませんが、下記を目安にしてメモをしておくと良いです。
・頭痛が起きた日付、時間帯、痛みがつづいた時間
・頭痛の症状(脈打つ痛み・重い痛みなど)
・頭痛以外の症状(肩や首のこり、吐き気など)
・頭痛の前に感じた症状(チカチカなど)
・薬を服用したかどうか
日記は、日本頭痛学会のHPからダウンロードできます。
いずれの場合も、症状がひどいときは早めに病院にかかるようにしてください。
また、対策の内容もご自身の体調に合わせておこなうようにし、決して無理はしないようにしてください。合わないと感じたときは、ただちにやめるようにしましょう。
ストレスをためず、バランスのとれた食事、規則正しい生活をすることで、頭痛だけではなく、体のあらゆる不調を改善してくれます。
これを参考に、体の不調を整え、充実した毎日を送りましょう。