ホリエモンも注目!!並んでも食べたいかき氷の進化がすごい!!

突然進化を遂げた「かき氷」

昨年あたりから、夏に「かき氷専門店」の前に行列が出来る様子が当たり前の光景になっています。かき氷の歴史は平安時代に、小刀で削られた氷に植物の汁を掛けたものを金属の器に盛って食べていたものまで遡るそうです。

長い歴史を持ちながらも、氷を削って味をつけるというシンプルな調理法から、現代までほとんど姿を変えることのなかった「かき氷」が、近年進化を遂げています。

1000年もの間、不変だったかき氷が2015年になって突然、急激に人々の心を掴んだのはなぜでしょうか?人気のかき氷店からその秘密を探ってみましょう。

温かいかき氷?


画像出典:http://ice-monster.co.jp/

今年の春に日本に上陸した台湾発の「アイスモンスター」はあらかじめ味の付けてある氷を細かく削ったかき氷で、今人気を集めているかき氷屋です。

6月8日放送「お願いランキング」で、お笑いコンビ響の長友が経営するラーメン店のコンサルティングをホリエモンがする企画の中で、かき氷をサイドメニューで出したいという長友に対して「2周遅れの昭和のかき氷」と厳しく指摘して、「アイスモンスター」を研究した方がいいとホリエモンが発言するほど注目のお店です。

異彩を放つのがメニューのひとつ、「タピオカミルクティーかき氷」で、このかき氷には温かいタピオカがトッピングされているのです。氷と温かいタピオカと聞くと、氷が溶けてしまうのでは?と感じますが、実際に食べてみると、タピオカで程よく溶けた氷は新しい食感を生み出します。

さらにアイスモンスターではかき氷と一緒に白湯を出しており、かき氷によってキーンと痛む頭を癒すことができます。氷に温かいものをトッピングという冒険と、白湯を提供するホスピタリティでアイスモンスターはイノベーションを作り出したといえます。

辛党にも嬉しいかき氷


画像引用:http://www.tochinavi.net/

鬼怒川の金谷ホテルのラウンジで提供されるかき氷は大吟醸酒を使ったシロップが特徴です。甘酒のようにアルコールは飛ばしてあるのですが、大吟醸酒特有の香りや甘み、コクは残っており、普段は甘いものよりお酒の方が好きな辛党の方にも試していただきたい一品です。

子供の食べ物というイメージのあったかき氷を、高級感のある大人の食べ物として提供されると、その意外性につい試してみたくなります。

「氷に味を付ける」というシンプルな食べ物でありながら、いつのまにかフルーツ味のシロップを掛けることが常識になっていた中、かき氷のシロップに日本酒を用いたのは革新的ですね。

伝統的なコラボレーション


画像出典:http://www.akafuku.co.jp/

伊勢名物で300年の歴史を誇る「赤福」をかき氷にした「赤福氷」は伊勢に行ったら食べておきたい一品です。こし餡と餅というシンプルな組み合わせのお菓子でありながらいつの時代も熱烈なファンの付いている赤福と、シンプルなかき氷のコラボレーションはとても伝統的といえます。

昨年はお家騒動で注目を集めた赤福ですが、伝統あるものが前進を続けるためには揉め事は避けられないのでしょう。すでに確実な人気のある商品やものが、新しい可能性を目ざとく見つけ出す貪欲さを持つことは世界全体の可能性を増やすことになります。

これからは他の伝統的な人気商品も、さらに多様なコラボレーションに挑戦するかもしれませんね。

売り上げも機能も伸びる家庭用かき氷機


画像出典:http://www.frappe-market.com/index.html

家庭で作って食べるかき氷といえば、手動で回して、ガリガリとしたかき氷に市販のシロップをかけたものを想像する人も多いでしょう。しかし、昨今のかき氷ブームによって家庭用かき氷機も進化しているのです。

1950年からかき氷機を作り続けている池永鉄工株式会社の家庭向けかき氷機は数年前から売り上げが例年の3倍近く伸びているといいます。

価格は3万8千円程(2015年6月現在)と、決して安い物ではないのですが、お店で食べるようなふわふわのかき氷を家でも食べられる経験にはそれだけの価値を見出されているということです。

これまでの手動式のかき氷機だけでなく、ハンディサイズで、電動式となったかき氷機も人気を集めています。これまでのようにかき氷を食べるためだけに氷を削るのではなく、カルパッチョの盛り付けやカクテル作りなど食卓に削った氷が利用されるようになってきたのかもしれません。

新しくなったかき氷のブームが生活をも変容させてきているのです。

かき氷に起きているイノベーション

1000年もの間、変わることなく程々に愛されてきた「かき氷」が2015年になって急激に人気が高まったのはそこにイノベーションが生まれているからでしょう。

これまでに愛されてきた形を大胆に変え、熱烈に求められるようになるよう工夫を凝らすことで成功するパターンはかき氷に限ったことではなく、どんな仕事でも大きな成功を生み出せるパターンかもしれません。

この夏には進化したかき氷を食べて、クールな発想を生み出してみましょう。

[文・編集] サムライト編集部