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潜在意識をコントロールせよ!
私たちの行動を大幅に制限しているもの、それが潜在意識です。潜在意識はわずか0.2秒の間に様々な情報を総合的に判断し、次の行動を決定しています。そのためあとから潜在意識の決定とは別の行動をしようとしても失敗してしまうのです。
しかし逆に言えば、この潜在意識をコントロールできれば、意思決定の根本にあって私たちの行動を制限している原因を解消することもできます。ここではこの潜在意識のコントロールに最も重要な「言葉」について5つのポイントに分けて解説します。
潜在意識は「言葉」でできている
潜在意識を構成する最も大きな要素が「言葉」です。これは現在自分が意識したり、口にしたり、目にしたりする言葉だけではありません。過去自分が親や兄弟、教師や上司から言われた言葉が私たちの潜在意識を形成していることも多いのです。
例えばブラック企業の上司がよく言うとされる「お前なんか他の企業に行っても通用しない!」という言葉が毎日のように繰り返されれば、いくら意識的に「そんなことはない!」と思っていても、潜在意識では「自分は他では通用しない人材だ。ここで働くしかない」と思い込んでしまうのです。
幼少期に潜在意識にインプットされる言葉については、キャリアサプリでも「いくら本を読んでもあなたの人生が変わらない4つの理由」の中で紹介しています。
幼少期に親から「我慢しなさい」「あれこれもするな」という言葉をインプットされると、その言葉の存在に気付かない限り、潜在意識はネガティブな行動を選択してしまいがちになります。
潜在意識を「良い言葉」で満たす方法

しかしこうした「悪い言葉」ではなく、「良い言葉」をインプットしていれば潜在意識は0.2秒で最善の選択肢をチョイスしてくれます。
しかしネットや新聞、広告など私たちの生活は言葉で満ち満ちていて、かつその中には「悪い言葉」もかなり紛れ込んでいます。これを排除するためには「嫌な情報は無視する・即捨てる」習慣を身につけることが大切です。
愚痴や不満が多い同僚や友人とは付き合いを止める、ゴシップ記事や人をコケ下ろすような記事が載っているウェブメディアや週刊誌は読まないなど、自分の中に極力「悪い言葉」を入れてないようにするのです。「悪い言葉」の中でも特に次の3つの言葉は徹底的に排除しましょう。
・できない。
・ダメ。
これと並行して「自分って運が良い」「自分は仕事ができる」「自分はやり遂げられる」などの「良い言葉」をインプットし、潜在意識を強化していきましょう。
ある実験によると、人間の潜在意識は最も多い回数インプットされた情報を「真実だ」と判断するのだと言います。潜在意識の中の「悪い言葉」の総量を「良い言葉」の総量が上回った時、それが人生のターニングポイントとなるのです。
潜在意識を変える「メディテーション」の力

「転職するなら「瞑想」から!一流が実践する1日1分の頭のエクササイズ」でも紹介したように、現在世界の一流企業では「メディテーション(瞑想)」が大流行しています。
これは瞑想が単なる宗教的な修行などにとどまらず、経済的な効果を生み出していることの証明と言えるでしょう。
この記事で紹介した瞑想方法のうち、「ヨガニードラ(眠るヨガ)」で行う「サンカルパ(決意)」は潜在意識に「良い言葉」をインプットするのにもってこいのエクササイズです。
これは「なりたい自分」を表現する言葉を断定表現で唱える瞑想なので、毎日続けていれば自然と「良い言葉」の総量が増えていきます。
潜在意識をコントロールするためにもメディテーションを始めてみるのもオススメです。
成功体験を「作り出す」「見つけ出す」
小さな成功体験を潜在意識にインプットするのも、効果的です。「今日は一度も赤信号に引っかからなかった」「レジでの会計が777円だった」といった些細なことでも構いません。
大事なのは「自分はついている」「自分の日頃の行いがいいからだ」と言葉にして言ったり、思ったりすること。
こうすることで潜在意識が「自分は成功できる人間なんだ」と認識するようになるのです。またこの時脳内ではやる気や自信に関わっているとされるセロトニンの分泌が促進され、さらなる成功体験を引き寄せてくれます。
こうした成功体験の「作り出す」「見つけ出す」を効果的に行うことができるのが「筋トレ」や「ジョギング」などの肉体的なエクササイズです。
「それまで挙げられなかったダンベルが挙がるようになった!」「5km走のタイムが伸びた!」など、自分の成長を確かに確認できるからです。
ちょっとした成功体験を見つけるのが苦手という人は、まずはこうしたわかりやすいエクササイズから取り入れてみましょう。
「認知の変容」力をつける

潜在識を「良い言葉」で満たし、成功体験をインプットしていても、誰にでも「失敗」や「うまくいかないこと」はあります。
ここで重要なのが精神医学の世界で「認知の変容」と呼ばれるものです。簡単に言えば「現実の受け止め方・見方を変える」ことです。
よく挙げられる例は「財布の中に1万円あるという現実」を「もう1万円しかない」と思うか「まだ1万円もある」と考えるかというもの。
あるいは詐欺でお金を騙し取られたという現実に対し、「どうしてあの時あんなことをしてしまったのか」「もうおしまいだ」と思うのか、「人生勉強の授業料だ」と思うのか。
もちろん慣れないうちはネガティブな感情や言葉に引っ張られるでしょう。しかし繰り返しているうちに「認知の変容」力がついてくれば、即座にポジティブな言葉に変換していけるはずです。
「良い言葉」が働き方を変える!
「良い言葉」を繰り返し潜在意識にインプットすることで、0.2秒の判断がよりポジティブな方向に向かう。
これが実現できれば、これまで手を上げなかったプロジェクトに誰よりも早く手を上げられるようになり、自信ややる気も満ちて人としての魅力も増していくでしょう。
人を引き付けることができれば、さらに大きな仕事にも立ち向かえます。さあ、あなたも今日から「良い言葉」の習慣を身につけましょう。
参考文献『人生は0.2秒で変わる 精神医学的に正しい絶対的な力の使い方』
