編集者が選んだ、人生の楽しみ方を教えてくれる漫画30選

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漫画で学ぶ、人生の楽しみ方

私たちの人生は限られています。その限られた時間をいかに楽しむか。これは人生を生きる上でのとても大きなテーマです。もちろん今もすでに楽しい生活を送っているかもしれませんが、実はもっと楽しむ方法や考え方があるとすればどうでしょうか。

ここではそんな人生を楽しむ方法、考え方、視点を教えてくれるような漫画を30作品を選びました。着ること、食べること、恋すること、育むこと、そして考えること。それらをもっと楽しむための秘訣が隠された30作品です。

人生を10倍楽しむために読むべき漫画30選

1.『服を着るならこんなふうに』

漫画:縞野やえ 企画協力:MB
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画像出典:Amazon

「WebNewtype」で連載中のメンズカジュアルファッションのノウハウを漫画化した作品。それまでファッションに無頓着だったサラリーマンの兄が、ファッションが趣味の女子大生の妹の指導で、徐々にファッションの知識を身につけていくお話です。

『最速でおしゃれに見せる方法』(扶桑社)の著者であり、メンズファッションバイヤーでありブロガーでもあるMBさんの「コーディネート理論」をベースに書いてあるので、信憑性も抜群。服は毎日ずっと着ているものです。それが楽しめるようになれば、きっと毎日が輝きだすはず。(既刊3巻)

2.『服なんて、どうでもいいと思ってた。』

作者:青木U平
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流行やおしゃれに縁遠い主人公たちが、女性ファッション誌の編集部に異動になるところから始まる「ファッション苦行ギャグ漫画」。ファッション自体を楽しむというよりは「ファッションに疎い自分たちを笑って楽しむ」という方向の作品です。

プロブロガーのイケダハヤトさんも「高い画力と、エッジの効いたキャラクター造形。そしてハイレベルなギャグ」とギャグマンガとしてのクオリティを賞賛しています。「おしゃれになってみたい」と微塵も思わない人には、こういう楽しみ方もアリではないでしょうか。(全3巻)

3.『だがしかし』

作者:コトヤマ
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2016年の冬アニメでアニメ化もされた「駄菓子コメディ漫画」。片田舎の小さな駄菓子屋を舞台に巨大お菓子メーカーの美少女令嬢・枝垂ほたると、うだつのあがらない駄菓子屋の跡取り息子・鹿田ココノツを中心に繰り広げられる駄菓子トークは、目からウロコがぼろぼろこぼれ落ちること請け合い!

誰もが食べたこと、見たことのある駄菓子の開発秘話や魅力について、これでもかというほど熱く、深く語ってくれます。「駄菓子は子供の食べ物」程度に考えている人は、人生損してますよ。(既刊6巻)

4.『あんどーなつ―江戸和菓子職人物語』

原作・原案:西ゆうじ 作画:テリー山本
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2008年にテレビドラマ化もされた、和菓子職人を目指す主人公・安藤奈津(あんどう・なつ)を中心とする和菓子がテーマの作品です。特に第1巻・第2巻の流れで読むと、上生菓子と駄菓子の違いや、おやつと和菓子の違いなどがよくわかり、何気なく食べていた和菓子にも様々な世界があることがよく理解できます。

昭和人情あふれるストーリーと和菓子の知識がバランス良く収まっている良作です。和菓子好きはもちろん、今まで深く考えずに和菓子を食べていた人には是非読んで欲しいですね。(全20巻ですが原作者死去により未完)

5.『おとりよせ王子 飯田好実』

作者:高瀬志帆
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食べ物をわざわざ「お取り寄せ」をしたことがあるでしょうか。遠方でしか手に入らない食べ物を、わざわざお取り寄せして食べる。これほどの贅沢はありません。本作はそんなお取り寄せの魅力にとりつかれた26歳の主人公・飯田好実のお話です。

彼が語る1つ1つのお取り寄せ品の魅力やうんちくに、ついついスマホに手を伸ばしてお取り寄せデビューをしてしまう読者多数。今までお取り寄せに対して二の足を踏んでいた人は、ぜひ本作を読んでみてください!(既刊7巻)

6.『いつかティファニーで朝食を』

作者:マキ ヒロチ
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みなさんには「お気に入りの朝食」がありますか?コンビニのサンドイッチやおにぎりで済ましている人も多いのではないでしょうか。しかし朝食は1日の始まりを告げる大事な食事です。ないがしろにしていてはもったいない。

本作は実在する朝食の名店を巡りながら、「贅沢な朝食」というライフスタイルを提案する漫画です。たまには朝食に1000円、2000円と出してみれば、きっと新しい世界が開けるはずです。丁寧に描かれる女性たちの日常的な悩みや思いも面白く読めます。(既刊10巻)

7.『きのう何食べた?』

作者:よしながふみ
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『大奥』など数々の名作を描いた漫画家・よしながふみさんが描く、同性愛中年カップルの日常。とは言っても恋愛が中心ではなく、彼らが食べている毎日の食事がメインの作品です。レシピの使いやすさはもちろんですが、主人公の一人・筧史朗の圧倒的な手際の良さは、料理系男子も女子も必見です。

食べる側になることが多いもう一人の主人公・矢吹賢二の食べっぷりも、大切な人の手料理を食べる立場にある人はお手本にしたいところ。料理を通じた二人の関係性をみれば「食事の時間の大切さ」を痛感できるはずです。(既刊11巻)

8.『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』

作者:おおひなたごう
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「“あたりまえ”だと思っていたその食べ方は、“あたりまえ”ではないかも知れない。」そんなキャッチフレーズをひっさげて、登場したコア過ぎるフード漫画。目玉焼きの黄身を最初に潰して中に醤油をたらして食べていく人、白身だけを先に食べて最後に黄身だけをご飯にのせて食べる人など、あまりに身近な食べ物であるがゆえに「この食べ方がスタンダード」という固定観念に囚われて、新しい食べ方に挑戦していない自分に気付かされます。

他にも「とんかつのキャベツをいつ食べるか」「カレーのルーはどうかけるか」など、いろいろな視点から「食べ方」を見据えた作品です。ギャグ漫画には違いないので、ぜひ爆笑しながら読んでください。(既刊7巻)

9.『ワカコ酒』

作者:新久千映
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2015年1月にテレビドラマ化、同年7月にアニメ化もされた酒呑み女子・ワカコ(26歳、OL)を主人公とするグルメ漫画。第1話のワカコの最初のモノローグが「焼き鮭には 冷が合う」というどこからどこまでも酒呑みのために描かれる作品です。

特に日本酒の銘柄などにこだわるでもなく、いわゆる飲み屋の一品メニューを1つ1つ丁寧に美味しく食べるワカコを見ていると、「一人で居酒屋も、ありかな」と思い始めるはず。ワイワイ騒ぐ飲み会もいいけれど、一人でじっくり自分と対話しながら飲むお酒の味をぜひ『ワカコ酒』で知りましょう。(既刊7巻)

10.『いぶり暮らし』

作者:大島千春
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同棲3年目のカップル、巡と頼子が週に一度の休みが被る日にまったり二人で燻製を作って楽しむというグルメ漫画。作者が編集部の提案を受けて描き始めた作品だそうですが、描いているうちに作者も燻製の魅力にはまり、今では月に3回は「いぶり暮らし」をしているのだとか。

一見ハードルが高そうな燻製ですが、この作品を読んでいると「自分でもできるかも?」と思わせてくれる簡単な燻製がたくさん出てきます。ゆっくり作って、ゆっくり食べる。ファストフードに飽きた人は、じっくり「食」を楽しんでみてはいかがでしょうか。(既刊5巻)

11.『高杉さん家のおべんとう』

作者:柳原望
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主人公・高杉温巳と年の離れた従妹・久留里がお弁当作りなどを通じて家族として心を通わせていくストーリー。徐々に心開いていく久留里の可愛さもさることながら、「お弁当」という媒体がいかに人間関係にとって重要なのかを教えてくれる作品となっています。

お弁当を作る相手や作ってくれる相手がいる人はその人の大切さをしっかりと噛み締めることができるはず。そういう人がいない人は……『ワカコ酒』読みましょう。(全10巻)

12.『リストランテ・パラディーゾ』

作者:オノ・ナツメ
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ローマの小さなレストラン「リストランテ・パラディーソ」。従業員が全員老紳士という渋い設定のこのお店を舞台に、従業員やヒロイン・ニコレッタを中心に繰り広げられる群像劇を描いた作品です。レストランが舞台ですが、グルメ漫画というわけではありません。オノ・ナツメが描く繊細な人間の感情の機微や、人間関係が終始素敵な気分にさせてくれます。男性であれば将来目指す老紳士のロールモデルを学ぶために、女性なら「老紳士の色気」を学ぶために、ぜひ一読を薦めたい作品です。(全1巻)

13.『めぞん一刻』

作者:高橋留美子
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「時計坂」という町にある「一刻館」という古いアパート。そこを舞台に描かれる住人・五代裕作と管理人である若い未亡人・音無響子を中心とするこの作品は、もはや「恋愛漫画の代名詞」とさえ言っていいほどの名作です。

恋をきっかけに成長していく主人公を見ていると、恋は男も女も成長させるのだということを痛感します。いろいろな解釈はあれど、やっぱり恋は人生の大きな楽しみの一つなのです。ぜひそのことを不朽の名作で心の底から実感しましょう。(単行本全15巻)

14.『喰う寝るふたり 住むふたり』

作者:日暮キノコ
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交際10年、同棲8年目の町田りつ子と野々山修一。恋人としての初々しさはとっくに失い、恋人以上夫婦未満のやや熟し気味の二人の生活を男女両方の視点から描くザッピングストーリーです。

「あの時女はこう考えていた」「あの時男はこう考えていた」という異性の視点を端的に知ることができるとともに、大切な人をどういう風に大切にするべきかを教えてくれます。1人の人生も楽しいですが、2人になればもっと楽しい。そのことを痛感させてくれるハートフルな作品です。(全5巻)

15.『カツ婚』

作者:米沢りか
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『30婚-miso-com-』の人気キャラクター・蝶子が、「今じゃなくていいけどいい人が現れたらいつかは結婚したい!」という自分から動かない「待受女」たちに恋愛・結婚の必勝法を伝授する漫画。

「自分に足りないのは出会いだけだって思ってるんでしょ?自信家ですよ」など辛辣な言葉とともに、世の待受女たちに喝が入れられるのは見ていて痛快に思う人、泣きたくなる人様々でしょう。しかし「もう綺麗事はいいから幸せになりたい」という女性ならきっとバイブルになるはず。女性の思考を理解するために、男性が読んでもタメになりますよ。(全2巻)

16.『東京タラレバ娘』

作者:東村アキコ
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「タラレバばかり言ってたらこんな歳になってしまった」「酔って転んで男に抱えてもらうのは25歳までだろ。30代は自分で立ち上がれ。もう女の子じゃないんだよ?おたくら。」など30代女性にとっては耳が引きちぎられるような名言の数々と、30代女性の中に渦巻く恋や人生についての悩みを赤裸々に描いた作品です。悲哀の中でも強く必死に生きるヒロインたちに、きっと勇気がもらえるはず。(既刊6巻)

17.『甘々と稲妻』

作者:雨隠ギド
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学校の先生(父)×女子高生(教え子)×幼児(娘)という異色の組み合わせに、さらに「料理ができない」という属性を付け足したお料理漫画。本作の魅力は作中でつくられる料理の数々にもありますが、それ以上に「子育て×料理」「家族×料理」という要素も大きな魅力です。

子供と一緒に暮らすとは何か、家族と暮らすとは何か。そういった人生において重要なテーマを、料理を通して教えてくれる良作です。子育て前の人はもちろん、「いつか家族を」と思っている人も必読。(既刊7巻)

18.『うさぎドロップ』

作者:宇仁田ゆみ
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テレビアニメ化、実写映画化もされた主人公・ダイキチ(30歳)と祖父の隠し子・りん(6歳)を中心に描かれるハートウォーミングストーリー。複雑な関係にある2人ですが、ダイキチにはりんとの出会いをきっかけに父性が目覚めます。

作中ではダイキチが子育てに苦心する描写も丁寧にされており、りんの可愛さも相まって、「子育てってどういうもんなんだろう?」と思っている男性諸君には必読の書となっています。アニメの完成度も非常に高いので、原作・アニメ合わせて楽しんでみてください。(全10巻)

19.『ママはテンパリスト』

作者:東村アキコ
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『東京タラレバ娘』の作者・東村アキコの子育てエッセイ漫画。初の子育てで、初めてづくしの毎日にテンパりまくっていたことからこのタイトルがついたのだとか。作者の子供・ごっちゃんの描写が面白く、子育てをしていない人でも十分笑える内容になっています。

もちろん子育て中のお母さんや、それをサポートするお父さんにもおすすめ。「こういうことあるよねー」というあるあるネタも多いほか、「東村流子育ての楽しみ方」的な作品になっているので「ちょっと子育てに疲れたかな?」という人はぜひ読んでみてください。(全4巻)

20.『いとしのムーコ』

作者:みずしな孝之
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『全国書店員が選んだおすすめコミック2013』で第6位を獲得した作品。山の中のガラス工房を経営する吹きガラス職人・小松と、小松が大好きな愛犬ムーコ(メス)の日常系漫画です。誰かと暮らす人生は素晴らしいものですが、その「誰か」は何も人間に限りません。犬や猫や鳥など自分と心を通わせてくれる動物たちも、大切な人生のパートナーになり得るのです。そんな人生のあり方に気づかせてくれる、とにかくムーコが可愛い作品です。(既刊10巻)

21.『かくかくしかじか』

作者:東村アキコ
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「かくかくしかじかこういう理由で私は今 漫画を描いています」売れっ子漫画家・東村アキコの半生を描いた自伝的作品。絵の恩師であり、自身の中で「考えないように、思い出さないように生きてきた」日高先生についても深く掘り下げ、自分の中の過去と作者自身が向き合っています。

ここまで紹介してきた東村作品とはまったく違うシリアスなストーリーですが、真摯に自分の中のタブーと向き合う姿勢には誰しもにこみ上げるものがあるはず。何かしらの過去から逃げている自分を自覚している人は、一歩踏み出して新しい自分になるためにも読んでほしい作品です。(全5巻)

22.『ばらかもん』

作者:ヨシノ サツキ
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若きイケメン書道家・半田清舟は、とあることをきっかけに過疎化の進む島での生活をすることに。本作の魅力は主人公の書道との向き合い方にもありますが、なによりもほのぼのと「島の生活」を描いている点にあります。

住民同士の家族のようなつながりやざっくばらんとした人間性が、生粋のおぼっちゃんである主人公を少しずつ成長させていくのです。現代は徐々に働き方や働く場所は問わない時代になりつつあります。自分の将来を見直す時、本作が「島での暮らしもありかもなあ」と新しい局面に後押ししてくれる作品になること請け合いです。(既刊14巻)

23.『プラネテス』

作者:幸村誠
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舞台は近未来。宇宙に進出した人類が宇宙廃棄物(デブリ)やテロなどの問題を抱えながら生活していという設定のSF作品です。本作は緻密な世界観のSFでリアルな近未来の姿を描いている点だけでも十分に評価に対する名作です。

しかし同時に「愛とは」「夢とは」「生きるとは」といった深遠なテーマも、主人公・ハチマキを通して丁寧に描いています。そうした哲学的な悩みを避けて通っていては、自分にとっての「楽しい人生」とも本当の意味では向き合えません。内容はシリアスですが、短い作品なのでぜひ大人買いして読んでください。(全4巻)

24.『それでも町は廻っている』

作者:石黒正数
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第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門(2013年)優秀賞受賞作品にして、アニメ化もされた日常コメディー。探偵小説マニアのヒロイン・嵐山歩鳥の周りで起きる出来事を、時にほのぼの、時にサスペンス風に描いていく作品です。一見「人生を楽しむ」というキーワードとはやや毛色の違う漫画かもしれません。

しかし本作は単なるコメディーではありません。ヒロインは日常の何でもない謎を得意の妄想力で面白がり、かつ非常に科学的に解決していきます。このヒロインの妄想力こそが本作の見どころなのです。何でもない日常を面白くするのは自分自身。当たり前のようでいて忘れがちなこの事実を、嵐山歩鳥が気づかせてくれるはずです。(既刊15巻)

25.『バカ姉弟』

作者:安達哲
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2016年2月20日の『月刊ヤングマガジン3月号』にて約6年ぶりの復活連載を果たした名作。主人公である双子の姉弟・おねいと純一郎の日常をほのぼのとした筆致で描いた作品です。多忙で留守がちな両親を持ったことでほとんど2人だけで生活する姉弟は、優しい町の人たちに育てられながら少しずつ成長していきます。

そうした人と人とのつながりも本作の見どころですが、同時に何でも面白がり、何でも美味しく食べ、物怖じしない双子の姿勢も見逃せない魅力。大人がつい忘れがちな「人生の楽しみ方」がそこにはあります。(既刊5巻)

26.『バシズム 日本橋ヨヲコ短扁集』

作者: 日本橋ヨヲコ
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『少女ファイト』や『G戦場ヘブンズドア』などとにかくアツい作品で知られる日本橋ヨヲコの初期短編集。1つ1つが深く胸を打つ言葉遣いの数々は、「もっとアツく生きよう!」という想いを抱くには十分すぎるほど洗練されています。かっぴーさんの漫画『左利きのエレン』を読んだ時に、この漫画と共通する切実さを感じました。

どこかで自分の情熱を押し殺していたり、「希望」や「情熱」といった言葉を避けて生きてきた人にはぜひ手に取ってほしい作品です。そういう言葉を恥ずかしげもなく使える人たちこそが、本当に人生を楽しんで生きている人たちなのかもしれません。(全1巻)

27.『黄昏流星群』

作者:弘兼憲史
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『課長島耕作』『人間交差点』などで知られる作者が描く、40代以降の中年・熟年・老年の恋愛を主軸にした作品です。入社30年で系列会社への出向を打診され、失意のまま飛び出した海外で恋に落ちる男や、定年退職後に若い愛人と一緒になるために妻を捨てた男、医者であるにもかかわらず自分の妻の癌を見落として自信を喪失する男。

そうした人生の悲哀がしみじみと描かれています。しかしそうした悲哀の中でも新たな恋愛が訪れ、人生が開かれていくことも本作は描いています。まだまだ人生を楽しむためにも読んでおきたい作品です。(既刊53巻)

28.『なにもないシアワセ 大東京ビンボー生活マニュアル』

作者:前川つかさ
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もともとは1986年から1989年までに『大東京ビンボー生活マニュアル』として『モーニング』で連載された作品。『なにもないシアワセ 大東京ビンボー生活マニュアル』は作者自身によるベストセレクションに、新作6編を加えたものです。

一匹のたい焼きを買うお金がないから通りすがりの人と2人で一匹を買って分け合う。真夏に涼を求めてアパートの廊下で昼寝をする。ビンボーな中でいかに豊かに生きるか。それこそが本作の最大のテーマです。豊かな生活に慣れきっている人にこそ「ないことの豊かさ」を知るために読んでほしい作品です。(全1巻)

29.『34歳無職さん』

作者:いけだたかし
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「まあ色々思う所あって 一年間何もせずにいようと決めた」34歳という年齢で、意図的に無職になったヒロインの何でもない日常を淡々と描いた作品。毎日を慌ただしく生きていると、自分の「生き方」や「楽しいこと」がわからなくなってしまいがちです。

そういう時は一度立ち止まってみる、ヒロインのように無職になってみるのも人生を楽しむためには必要なことです。自分の人生を整えるために、読んでおきたい作品。(既刊8巻)

30.『サルチネス』

作者:古谷実
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『行け!稲中卓球部』などで知られる漫画家・古谷実の作品です。本作の主人公・中丸タケヒコは14歳から17年間引きこもりをしていた31歳。彼は「妹の為に」と一大決心をして社会的な自立を目指し、斜め上の奮闘劇を繰り広げていきます。

作者一流のギャグや女この可愛さは本作でも健在。またやり方は度々間違えながらも一生懸命「自分の人生」との戦いを続ける主人公の姿勢には、うっかりすると涙腺をやられてしまいます。タケヒコは私たちがついついバカにしてしまう「愚者」ですが、だからこそ常識とは対極の場所から世界を見据えています。「愚者の知恵」を学ぶのなら、何度でも読む価値のある作品です。(全4巻)

あなたはどんな風にこの人生を楽しみますか?

人生の楽しみ方は無数にあります。しかしなぜか私たちはそのことから目をそらし、「人生の辛い部分」に目を向けがちです。限られた人生をたっぷりと楽しみ切るためにも、そんな生き方はやめて「いかに楽しむか」だけを考えましょう。ここで紹介した作品が、きっとその方法を教えてくれるはずです。

Career Supli
じっくりと楽しみたい漫画が多いですね。
[文]鈴木 直人/頼母木 俊輔 [編集]サムライト編集部

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