先日は「一生続けられる大人の趣味」をご紹介しましたが、今回は一芸を持つことの価値についてご案内します。
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旅先での風景
3年前の旅行先のキューバで目にしたある光景が今でも目に焼き付いています。
夜の8時ごろ、観光客や地元の人で賑わう街の広場でバンドがサルサの曲を演奏し始めました。演奏開始とともに広場のど真ん中にかなりの体重であろう中年のおじさんが若いパートナーの女性を連れ添って現れました。
観衆のみんなは内心「おじさん、コケないでね!」とちょっとハラハラしながら2人の様子を眺めていたはずです。
2人はサルサダンスを踊り始めました。中年のおじさんは音楽に合わせて女性を見事にリードしています。曲が終わると拍手喝采。パートナーの女性もおじさんを誇らしげに思っている雰囲気が伝わってきました。
一芸を持つことの威力
一芸を持つことの威力を強く思い知らされた夜でした。かなり体重オーバーなおじさんですが、サルサという一芸に秀でていることによってその太さがギャップとなっておじさんを魅力的に。
おじさんは以下の動画のおじさんのような感じでした。(※このおじさんはイギリスの有名なサルサダンサーSuper Marioです)
この件で筆者は魅力とは一体何なのか考えさせられました。前述のサルサおじさんの例の様に「まさかサルサダンスを踊るの!」とギャップのある予想外のことができると、人はそこに魅力を感じるのではないでしょうか。
習得の楽しさを再認識させてくれるサルサダンス

サルサバーで踊るコロンビア人とアメリカ人の友人ら
一芸を持つことの威力を痛感した筆者は自分もサルサダンスを踊れたらモテるかもと安易に考えてサルサダンスを習得することに。キューバの次の旅先であるコロンビアにてサルサダンスの習得に励みました。
コロンビアは日常生活でもサルサの曲が街中でかかっているザ・サルサの国です。
習いだしてから最初は非常に辛いものがありました。全くステップを覚えられません。夜な夜なサルサバーに繰り出してサルサバーにいるコロンビア人女性を「vamos a bailar(一緒に踊ろう)」と踊りに誘ってみたものの(※サルサダンスでは基本的に女性を男性が誘います)なかなかステップが続かず女性がつまらない顔をしているのは堪えました。
しかし、コツコツとステップを覚えていくにつれ音楽に合わせて女性をリードして踊れるように。少し楽しくなってくると後は加速的に上達していきました。
サルサダンスが良いのは自分が上達していっていることがダイレクトにわかる点です。自分が日々上達していっている「昨日よりも良くなっている」感覚というのは自信をつけさせてくれるものです。
サルサダンスとはどのようなものか良くわかるのが以下の動画。筆者お気に入りのサルサダンサーTerryの踊りです。楽しみながら音楽に合わせてリードしている点がいいなと感じます。
サルサダンスは自然な出会いを提供してくれる

夜な夜な踊りまくる人たち
コロンビアにおいてはサルサダンスを踊る場所が街にあふれています。基本は友達と一緒に行って踊るのですが、見知らぬ人同士でも誘い合って踊ることは多いです。
これ重要なのですが、サルサがキッカケで知り合って付き合ったというコロンビア人の友達は結構いる印象です。もちろんサルサダンスを踊ること=出会いを求めることではないのですが、サルサダンスを楽しむことで出会いも付随してくるといった感じです。
自然な流れで知り合い、友達、パートナーができる可能性があるのもサルサダンスの魅力でしょう。
日本にもサルサダンスを踊る場所は意外にもたくさんある

日本・六本木のサルサバー「カリベ」
サルサダンスを踊る場所は世界中にあります。もちろん日本にもあって、東京の六本木にたくさんあります。東京のみならず地方各都市にもサルサダンスを踊る場所はあります。
ガッツリと婚活はしたくないのだけど、何かアクティビティを楽しみながらパートナーも見つかれば良いなと考えている人におすすめなのがサルサダンスです。もちろん婚活目的ではなくとも趣味の一つとしても楽しめるのがサルサダンスの良さです。
サルサダンス以外のペアダンスもおすすめ
サルサダンス以外にもバチャータ、キゾンバなどとさまざまなペアダンスがあります。それぞれ音楽や踊り方が異なるので、自分好みのダンスを選んでみても良いでしょう。
筆者は個人的にスペインやフランスなどの欧米で流行しており、日本でも徐々に流行し始めているキゾンバが格好いいと思っています。サルサ、バチャータの歌詞はスペイン語ですが、キゾンバに関してはポルトガル語です。以下の動画がキゾンバのダンスです。
とっかかりはサルサダンスにしてサルサの曲を楽しみながら徐々にバチャータ、キゾンバなどの別の踊りにも着手していくのが良いのかもしれません。
これらのペアダンスが良いのは踊りのみならず音楽に対しても興味関心を広げてくれる点です。筆者は自分に新たな世界の見方を提供してくれた、いろいろな楽しみ方を教えてくれるサルサダンスをはじめとするペアダンスに対して感謝の気持ちすら持っています。
出会いを増やす、生活を豊かにする意味でもサルサダンスをはじめペアダンスを始めてみてはいかがでしょうか。

ライター兼英日翻訳家のパブロです。 基本、中南米在住で用事があれば日本や米国にも行きます。 サルサダンスが三度の飯より好物。
http://kaigaihanno.com/kaigai/ [編集] サムライト編集部