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自分が楽しみ、幸せに生きていく。
「仕事はつまらないけど、お金は稼がなきゃいけないし、とりあえずいまの会社で働くしかない」。転職をするにせよ、独立をするにせよ何をどうしたらいいか分からず、なんとなくくすぶっていながらいまの会社で働いている人は多いかと思います。
そこで今回は、そんな悩みを抱えた人へ、言わずと知れた名経営者、堀江貴文氏の最新のムック本「堀江貴文責任編集 堀江貴文という生き方」から、堀江流の哲学を5つ選りすぐってご紹介します。ご自身の悩みに合わせながら、考えてみてください。
自分の思うままに生きろ! 堀江貴文が掲げる5つの哲学
1.思考停止状態になった「オヤジ」人間になるな!

家族との向き合い方、仕事の接し方、服装や体型に至るまで。それらをより良き方向へ改善しようとすることを放棄してしまった人たちのことを、堀江氏は「オヤジ」と定義しています。
自分や社会に対して、いつしか気力をなくし「どうせ自分なんか」と諦観して他人や成功者をひがみ、妬む。そんな口うるさいだけのオヤジになってしまったら、それ以上の成長がないのはもちろん、他人に対しても迷惑をかけてしまいます。
加えて堀江氏は、思考停止をやめることで人の成長を保つ、最も初歩的な方法であると説いています。「どうすればより良くなるのか、改善するのか」をひたすら考えることに、年齢は関係ありません。
人間は劇的には変わることはなかなかできません。しかし、一日ひとつでもいいので、自分や自分の周りのことがより良くなることを考えてみましょう。まずは思考停止の言葉を出さないところから。「そんなこと、ありえない」「とりあえず、やっといて」「それは仕方ないよ…」。そんな言葉を普段使っていませんか? その言葉を使うと確かに楽かもしれませんが、自分も、周りも変化できないでしょう。
2.パンツは自分で買え!

「2枚1,000円で売っているユニクロのパンツでも構わない。自分の身に着けるものを、自分の感性で選ぶという思考の機会を失ってはならない。」
先の思考停止の話にもつながりますが、身近なところだと、自分の身に着けているものを選ぶというところにも思考の機会はあります。自分の奥さんに自分の下着を買ってきてもらうという方が中にはいますが、これはせっかくの思考の機会をひとつ失っているということです。
ちなみに堀江氏の周りの成功している人を見ていると、奥さんが買ってきた下着を着けていそうな人はまったくいないそうです。常に思考をやめず、高い成果や結果を出しているビジネスマンは、下着くらい自分で選んでいるということです。
下着や服くらい自分で選ばないのは、自分への投資をケチっていて、与えられたものや今の現状に甘んじてしまうことにつながってくるのかもしれません。
3.謙虚にしていていいことはない
「元来、謙虚にする目的は、みんながともに生きていくための意識だったはずなのに、本来の目的から外れてこの道徳を守ること自体が自己目的化してしまっている。」
堀江氏の言う、この場合の「謙虚」とは、周りの意見に同調し、場の空気を壊さない、特定のコミュニティ内の暗黙の作法のことを指しています。場の空気を壊して周りから白い目で見られるのが怖くて、自分の言いたいことを言えず、やりたいことをやれずにいる。そんな日本人にありがちな性質について指摘しているのです。
ちなみに堀江氏はきちんと敬語で話をするし、知らないことはきちんと聞こうとします。その上で、自分を謙虚でないというのはいわゆる「空気を読む」ことをしないからなのです。分からないことや聞きたいことがあればきちんと聞くし、言いたいことがあればきちんと言う。挑戦したいことがあれば周りを気にせず挑戦する。「謙虚」という建前に隠れて、実は周りから嫌われたくないと逃げている姿勢はよくない。そう、堀江氏は説くのです。
元LINE代表の森川亮氏も、「空気を読むとは、目の前のことに気を使って本質が見えていないということ」と語っています。仕事ができる人間に必要なのは、「空気を読む」謙虚さではなく、「素直になれる」謙虚さなのでしょう。
4.皮膚感覚で嫌なものは、絶対に断れ!
「大人になれ。後でいい思いをさせてやるから」という甘い誘惑で、オヤジたちは若者から「嫌」の感覚を奪っていく。これはとても危険な洗脳だと思う。
社会人の多くは、自分が納得いっていないのにもかかわらず、ぐっと我慢して意に沿わない謝罪をさせられる場面が度々あります。「大人になれ」「社会とはこういうもんだ」という意識を刷り込まれて、いつの間にか謝ることに慣れてしまいます。
「いいものはいい、嫌なものは嫌だ」という皮膚感覚が鈍ってしまったら、もう取り返しがつきません。無論、そうした感覚はいくらお金を積んでも取り戻すことはできないのです。
生きていれば、いろいろと複雑な問題も生じてきますが、自分の感覚にだけは正直でいるべきなのです。
5.つまらない仕事を無理してやるな
「仕事には苦労が伴うものだから、我慢しなければならない」というのは古い倫理観にすぎない。
近年、堀江氏が掲げている「遊びが仕事になる」に少し近いものがある、この哲学。日本では長年、「仕事とはつらいものだ」と教えこまれる風潮がありました。そして、長時間と我慢を引き換えに、お金をもらうという形が当たり前とされてきたのです。
しかし、IT革命以降この構図が崩れ始め、「楽しみながら収入を得る」というスタイルが、特別なものではなく主流になりつつあると堀江氏は語っています。
ユーチューバーにエクストリームスポーツのプロ選手、プロブロガーにアプリゲームの開発者…。お金を稼ぐ以上、人よりもその分野に長けているのは当然ですが、彼らの根本にあるのは「楽しさ」なのです。
仕事を楽しんで、仕事自体を好きになること。これは何よりも、ビジネスで成功するために必要なことなのでしょう。そしてそれは彼だけでなく、多くの成功者が語っています。
Macを世に出し、堀江氏がネットの世界へ入るきっかけを作ったスティーブ・ジョブズ。彼の言葉で最後を締めくくりましょう。
すばらしい仕事をするには、自分のやっていることを好きにならなくてはいけない。まだそれを見つけていないのなら、探すのをやめてはいけない。安住してはいけない。心の問題のすべてがそうであるように、答えを見つけたときには、自然とわかるはずだ。
参考文献
『堀江貴文責任編集 堀江貴文という生き方』
[文・編集]サムライト編集部
