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そもそも、副腎って?
最近オフィスで頭がボーっとする時間が増えていませんか?お酒を飲んだ次の日、二日酔いになることが多くありませんか?性欲は正常ですか?もしこれらの質問にネガティブな回答をされた方は、副腎が弱っている可能性があります。
あまりスポットライトが当てられることの少ない副腎ですが、人の体には欠かせない極めて重要な働きをします。
副腎は、小さな三角形をした形の臓器で、左右の腎臓の上の後腹膜腔とよばれるところにあります。左右のおのおのの副腎はぎょうざくらいの大きさで2つの部分から構成されます。
外側にある副腎皮質と呼ばれる部分と、内側の副腎髄質と呼ばれる部分で、体の恒常性を保つために重要なホルモンを分泌する臓器です。
副腎皮質は、コルチゾールとアルドステロンと呼ばれるホルモンを産生します。コルチゾールはストレスから体を守り、糖利用の調節、血圧を正常に保つなど必要不可欠なホルモンです。アルドステロンは塩分、カリウム、水分のバランスを保つのに重要な役割をします。
副腎髄質はアドレナリンとノルアドレナリンというホルモンを産生します。これらのホルモンは、心臓や血管をはじめ全身の機能が正常に働くのにいろいろ重要な役割を持っていますが、なかでも非常時に血圧を上昇させたり、心臓から血液を送り出す力を強めたり、エネルギー源としてブドウ糖を血中に増加させたり重要な働きをします。
引用出典:名古屋大学医学部付属病院 乳腺・内分泌外科
つまり、副腎は対ストレスに糖利用、血圧、塩分の調節など、現代人が常に気にしている数多くの問題に対応する力を持った、とても重要な臓器なのです。
ストレスだけじゃない!副腎疲労の原因とは?

過度なストレスが続き、副腎皮質ホルモンの分泌が活発になると副腎が疲れてしまい、副腎疲労症候群に陥ってしまいます。
・うつ病や適応障害と診断されている
・朝起きられない
・立ちくらみがする
・何もしても楽しくない
・月経前症候群が強くなった・物忘れがひどくなった
・忍耐ができなくなった
・花粉症、アレルギーがひどい
・とにかくつかれやすい
・毎日をやっての思いで過ごしている。以上の10項目に3つ以上当てはまる方は副腎疲労症候群の可能性があります。
引用出典:副腎疲労症候群
また、ストレスの他にもタバコのニコチンやコーヒーなどに含まれるカフェインには、コルチゾールやアドレナリンを過剰に分泌させる働きがあります。タバコの吸いすぎやコーヒーやエナジードリンクの飲み過ぎは、副腎を必要以上に疲れさせてしまう危険性があります。
甘くみてはダメ!副腎の不調に起こりうる症状

副腎の疲労によって起こりうる弊害は大きいものから小さいものまで、幅広くあります。軽度なら立ちくらみや軽い疲労感などで済みますが、慢性化、重度化すると、立てないほどの疲労感やアレルギー症状、不眠症、心臓の動悸など、かなり日常生活に支障をきたしてしまうほど深刻な被害になります。
また、脳機能や自律神経、体温調節、糖調節といった身体の様々な役割が鈍くなってしまうので、思わぬところで不調の兆しが現れてしまうのもとても怖いところです。
大切な副腎を守れ!自分でできる対処法を一挙公開!
では副腎を自分で守るにはどうしたらいいのでしょうか?ここでは、自分でできる副腎の守り方をご紹介します。
ストレスを溜めない

副腎の一番の大敵は何と言ってもストレスです。ストレスを抱え込みすぎて、副腎に頼らざるを得ない状況は一番よくありません。心理学では、ストレスに対処する方法を「ストレスコーピング」と言います。
もちろん、このストレスコーピングは一人ひとり違います。歌を歌ってすっきりする人、好きな音楽を聞いてすっきりする人、人と話すことですっきりする人など、まさに千差万別です。自分に合ったストレスコーピングで副腎への負担をなるべく減らしていきましょう。
早寝早起きの実践

基本的なことですが、規則正しい生活を送ることが大切です。夜になると目が冴えて活動的になる人が多いと思いますが、副腎のことを考えるなら身体を休めることが一番です。
副腎が悪い人は自律神経も乱れやすくなります。副腎を元気にするには、体内時計の調整は必須です。朝起きたときに日光を浴びてみてもよいでしょう。身体にきちんと「朝」と「夜」を認識させることが大切です。
飲み過ぎ、食べ過ぎなどの食生活にも注意!

副腎が疲労してしまうような、お酒の飲み過ぎや過剰な糖質の摂取、タバコの吸いすぎなどは厳禁です。また、コルチゾールを合成するには、たんぱく質・ビタミンC、ビタミンB群(特にB5)、亜鉛、ビタミンE、ビタミンAなどが必要です。特に、ビタミンCは特に重要な要素です。人体で最もビタミンCの濃度が高い臓器はなんと脳と副腎です。
日常的な食生活で摂取することが難しい場合は、サプリメントなどで摂取してみてもよいかもしれません。
適度な運動
症状の度合いにもよりますが、適度な運動をすることでストレスを解消することができ、結果として副腎を健康な状態に近づけることができます。
症状が重い場合は、呼吸法やマッサージといった身体を動かさずにできる運動、症状が軽い場合にはストレッチやヨガ、ウォーキングといった軽い運動をするとよいでしょう。日常生活ではなかなか意識をしないとできないですから、誰かを誘って一緒にやってみてもいいかもしれませんね。
また、上の動画で紹介されているような「副腎疲労の回復を促すツボ」を定期的に刺激してあげるというのも効果的ですので、一度試してみてはいかがでしょうか。
