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海外で大流行中!新たな電子タバコ”VAPE”って知ってる?
ここ近年、電子タバコの人気が徐々に高まってきています。昨年には売り切れ続出でプレミア価格で取引されるほど大ヒットをした、電子タバコ『iQOS』が台頭。街でもよくiQOSを吸っている人を見かけるようになりました。
しかし、海外ではiQOSではないタイプの電子タバコが爆発的な人気を博しています。それが、『VAPE』。
そこで今回はVAPEの専門店に出向き、初心者に向けたVAPEの紹介からVAPEの深〜い世界、そしておすすめのVAPEとリキッドについてお話を伺いました。
VAPEは喫煙者だけでなく、そしてもともとタバコを吸わない禁煙者や女性の方からも注目されています。奥深いVAPEの世界をご堪能ください!
電子タバコだけどニコチンもタールもない?謎の電子タバコ、VAPの正体

今回、取材にご協力いただいたのはVAPEの専門店、「vape studio 吉祥寺駅公園口店」。

吉祥寺駅から徒歩1分の場所に位置するこのお店は今年の7月にオープンしたばかりということもあり、とても綺麗で広々とした空間です。中には、スタッフの人にVAPEの説明を受けたり、数百種類以上あるVAPEのフレーバーを体験していたり…。
初心者から玄人、男性や女性、日本人や外国人など、老若男女国籍を問わず様々な人が来店します。

そして今回取材に応えてくださる、橋本さん。謎の電子タバコ”VAPE”とはなんでしょうか?その正体を教えてもらいましょう!
―本日はよろしくお願い致します。早速ですがズバリ、VAPEとは一体なんなのでしょうか?
橋本さん(以下、橋本):VAPEとは、フレーバー付きの水蒸気を吸って楽しむ嗜好品です。VAPEの”アトマイザー”と呼ばれる部分にあるワタにリキッドを湿らせて、それを電熱線で温めて水蒸気を出しているんです。それを吸って楽しむものですね。
―リキッドの水蒸気を楽しむ…?それをタバコというのでしょうか?
そこが難しいところなんです。というのも火を付けないのでタールは出ませんし、日本では薬事法でニコチン入りのリキッドは売ってはいけないんです。
つまり、一般に”タバコ”として広く認識されている成分がVAPEには含まれていないので、タバコと呼んでいいのかは正直微妙なところですね。
ただ、海外ではニコチンが含まれているリキッドが売られているので、全く”タバコ”ではないとも言い切れないんです。海外からVAPEが輸入されてきたときにVAPEを”電子タバコ”と訳されたのがきっかけで、一応”電子タバコ”の一種として広まりました。
また、タールもニコチンもないので、紙タバコであるような害はほとんど発生しないですね。リキッドを使っているので、当然吸い殻も出ませんし、受動喫煙の心配もありません。さらに、火も使わないので火事の危険性も無く安全です。
―タールもニコチンも含まれていないとなると、やはり禁煙目的で始められる方も多いのでしょうか?
そうですね。タールもニコチンもないので、禁煙の足がかりとして始められる方はとても多いです。禁煙目的でタバコの代わりに吸われている人は、タバコ味のフレーバーをよく選ばれますね。
そしてだんだんVAPEに慣れてくると、甘いフレーバーに行かれる方が多いです。いちごミルクとか、マンゴーとか…。
―いちごミルクにマンゴー!?そんな味、紙タバコじゃありえませんよね。一体リキッドには何が含まれているのでしょうか?
基本的には香料です。だから様々な味が再現できるんですよ。この店舗だけでも数百種類以上のフレーバーがありますよ。コーヒーや紅茶といったものから、エナジードリンク味、スポーツドリンク味、ピザ味などなど……。
もしよろしかったら実際に吸ってみますか?(笑)
―え!ここで吸ってもいいんですか!?
どうぞ!ここではVAPEを無料でお試しできるので。じゃあ試しにスポーツドリンク味をどうぞ。
―紙のタバコも吸ったことないので自信がないのですが…。

―ゲホッ!ゲホゲホッ!!なんですかこれ!すごいむせる!でもスポーツドリンクの味がします。むせながらスポーツドリンクを飲んでるみたいです(笑)

あははは(笑)吸ったことない人だとむせてしまいますよね。最初は私もそうでした(笑)。タバコを吸うときによく”肺に入れる”なんて言いますが、別に肺に入れる必要なんてないんですよ。
始めのうちはちょっと吸い込んで吐き出すくらいのイメージでいいんです。こんな感じで!

(スーッと吸って…、フゥーと吐き出す)

―おお、むせてない!すごいです!
慣れてくると、こんなこともできるんですよ!

―おおお!煙がまるで火炎放射みたいになってます!紙タバコではここまでの煙なんて出ませんよね!?
そうですね。実はこの煙の量もVAPEの魅力のひとつなんです。この煙を使った遊びが実は海外では大流行しているんですよ。
煙で遊ぶ”VAPE TRICK”に1個数十万円のデバイス?アナタの知らないVAPEのディープな世界

―煙を使った遊び、ですか?
橋本:はい。まずはこちらをご覧ください。
―おおお!!煙が輪っかになってます!これすごいですね!
この煙を使ったパフォーマンスを”VAPE TRICK”といいます。海外ではこの輪っかをたくさん作ったり、とても大きな輪っかを作ったりと煙を使ってパフォーマンスをするのが今大流行しているんです。
自分が得意な技を動画投稿サイトにアップロードしたりして思い思いに楽しんでいます。遊びとして楽しんでもよし、もちろん嗜好品として吸って味を楽しむのもよし。これがVAPEの大きな魅力ですね。
―ただ吸うだけでなく、こんな遊びもできるんですね!奥が深いです…。他にはどのような楽しみ方があるのでしょうか?
基本的に煙と味は反比例するので、動画のような煙を出すにはそれ用のモッドとリキッドが必要になってきます。
逆に味に特化した楽しみ方もあるんです。例えば先にお話したように、慣れてくると甘い味を好んで吸う方が多くなるんです。他にも2種類以上のリキッドを混ぜて使う人もいますね。
―リキッドを混ぜて使うというと、ちょうどカクテルのようなイメージでしょうか?
はい、まさにカクテルと一緒だと思います。他にも1個数十万円もするデバイスもあったりします。そうした超高級デバイスは、木や削り出しのステンレス等でできていて材質にとてもこだわっていたり、企業ではなく、個人でデバイスを作っている人が個数限定で売っていたり。
そのあたりは時計と近いものがありますね。時計は本来、時間を知るための道具ですが、高級時計は時間を知るとは別に、ブランドを身にまとうことを目的としているところがありますよね。
同じようにデバイスも高級なものを持つことにこだわりがある人も多いんです。このように、自分の好きなものにどっぷり浸かりたい人にもVAPEはとてもおすすめです。
もっとも時計と同じように、そこまで高くなくてもとても性能のよいデバイスもたくさんありますので、気になったらぜひ当店に足を運んでみてください!
美人店員が勧める!これからVAPEを始めたい人が選ぶべき3つの電子タバコ&リキッド

―VAPEの奥が深すぎるディープな世界を垣間見ましたが、ここは一旦話を戻して…。ビギナーにおすすめの電子タバコとリキッドを教えてください!
橋本:はい、それではVAPE初心者の方に人気のある商品をご紹介していきます!
【デバイス】Joyetech eGripVT
1番スタンダードなスターターキットです。コンパクトで持ちやすく、何よりリーズナブルです。バッテリーとアトマイザーが一体になっているので、これとリキッドを買えばすぐに始められるのが利点です。
販売価格:10,800円(税抜)
【デバイス】Wismec Reuleaux RX75 Kit
VAPEの煙を吸う際には必ずボタンを押さなければならないのですが、この機種はグリップを握って煙を出すタイプです。また、温度等が表示される液晶画面が隠れているのでデザインが洗練されています。ヴィジュアルも重視したい人におすすめです。
販売価格:12,000円(税抜)
【デバイス】Joyetech eGo AIO Kit
VAPEの中で1番コスパがいいペンタイプのデバイスです。VAPEは基本的にバッテリーは取り外しができるんですが、このペンタイプはバッテリーが中に内蔵されていて軽く、煙が一定なんです。一体型なのでメンテナンスの必要もありません。
とにかく試しに安くVAPEを始めてみたい!という方におすすめです!
販売価格:4,800円(税別)
【リキッド】VapeHack 香茶 (RED-Label) 20ml
こちらのVapeHackという銘柄は、日本製ということもあり特に外国人のお客様に大変人気のある商品です。紅茶味やコーヒー味など、あまり甘ったるくないフレーバーが人気を博しています。
販売価格:1,528円(税抜)
【リキッド】Bumble Bee 桃娘 15ml
続いては濃い目の桃味が印象的なその名も”桃娘”(たおにゃん)。かわいらしい名前とパッケージ、そして甘い味から女性に人気のフレーバーです。
販売価格:1,186円(税抜)
【リキッド】MkVape マキシマム インパクト 30ml
最後にご紹介するのがこのマキシマムインパクト。強烈なメンソールをが強いフレーバーでタバコの最初の一口に最も近いです。禁煙を始めようとVAPEを始めた人には特におすすめのフレーバーです。
販売価格:2,297 円 (税抜)
携帯できるアロマ代わりにも、ビジネスツールにも活用できる!害が少なく、様々なシーンで使えるVAPEの魅力

―ここまでのお話から、VAPEは甘いフレーバーが多く女性のユーザーの方が多いのではないのかなと思ったのですが、実際のところはどうなんでしょう?
橋本:男性の方が圧倒的に多いですね。全体のユーザーの8割を男性が占めています。やはり禁煙目的で吸われる方が多いので。
―禁煙目的がやはり1番なのですね。様々なVAPEの魅力を教えていただきましたが、他にも何か魅力はありますか?
禁煙目的で始められる方が多いのですが、それだけではなく、ダイエット目的や食後のコーヒーの代わりで吸う人も多くいらっしゃいます。
あとこれはビジネスマンの方に多いのですが、禁煙者の場合、どうしてもタバコ付き合いができないんですよね。そうした付き合いのためのツールとしてVAPEを活用される方もいらっしゃいます。
―いわゆる”喫煙所トーク”ですよね。そこから何か仕事につながることも多いので、ビジネスツールとしても活用が見込まれるかもしれません。ところで紙タバコと比べて、維持費はどれくらい違うのでしょうか?
VAPEも紙タバコもどれくらい吸うかにもよるのですが、一説によるとVAPEは紙タバコと比べて3分の1のコストを節約できるというデータもあるそうです。
VAPEの維持費はリキッドとコイルとバッテリーの交換がメインですが、コイルはだいたい1~2ヶ月、バッテリーは1年半くらいもちます。リキッドは1本およそ1週間前後もちますが、それもわずか1,000円前後。
さらにVAPEはだばこ税がかかりません(消費税はかかります)。初期費用としてモッドやバッテリーなどのお金がかかりますが、それも総額15,000円前後が相場です。長い目で見たらVAPEのほうが圧倒的にコスパはいいと思います。
―最後に、橋本さんからこれからVAPEを始めようと考えている人に対して、何かメッセージをください。
VAPEの煙はタバコと比べてかなり出るので最初はとっつきにくいところがあるかもしれませんが、先程もお話したとおり、害が少ないだけでなく遊び心もある奥深い世界です。
「タバコは好きじゃないけど、タバコ付き合いはしておきたい」というビジネスマンの方のツールとしても役に立ちますし、嗜好品として気分転換やリフレッシュをしたい人にもおすすめです。女性の方にとっては、携帯できるアロマやお香の代わりにもなります。
いろいろな人がいろいろな目的でVAPEと出会って、VAPEを活用する。日本ではまだまだマイナーですが、これからもっとVAPEという文化が広がっていって欲しいと思っています。

[インタビュー・文] 内藤 祐介 [編集] サムライト編集部