nanapi・スケールアウト・ビットセラーの3社が合併し誕生した新会社「Supership」
2015年11月1日、インターネットサービス事業を展開するnanapi、広告事業を展開するスケールアウト、プラットフォーム事業を展開するビットセラーの3社が合併し、「すべてが相互につながる『よりよい世界』を実現する」という理念のもと、Supership株式会社が誕生しました。
同年11月30日には、Facebook社とモバイルアプリ向け広告「オーディエンスネットワーク」の拡大に向けた世界初のSSPパートナーとして契約を締結するなど、日本のITベンチャーとして新たな領域へと足を踏み出しています。
今回は、そんなSupership株式会社の組織管理本部本部長、吉田毅氏に「ITベンチャーで必要とされる人材」をテーマにお話を伺いました。
6つの文化が生む多様性

ー 本日はよろしくお願いします。まず、御社の柱となっている事業について教えて下さい。
Supershipの事業基盤は主に3つあります。一つ目は、即レスコミュニティアプリ「アンサー」やハウツーメディア「nanapi」をはじめとするインターネットサービス事業です。高い技術力とサービス開発ノウハウを活かし、既成概念にとらわれない新規事業の創造にも積極的に取り組んでいます。
二つ目が、スケールアウトが母体となっている広告事業です。自社開発している広告配信プラットフォーム「Scaleout DSP」、「Ad Generation」をはじめとする最先端のアドテクノロジーを提供することで、媒体者様、広告主様、代理店様のあらゆる問題・課題を解決しています。現在は特に、スマートフォン向けの広告配信事業に注力しています。
三つ目が、KDDIのオープンインターネット戦略の一つである「Syn.(シンドット)」構想を展開・推進するプラットフォーム事業です。スマートフォンの普及に伴い、ユーザーがインターネットに触れる機会の大部分がオープンなウェブ上からサービス単体で完結するアプリにシフトしていく中で、新しいサービスと出会うきっかけやサービス同士の融合による新たな価値の提供を目指しています。
ー 各社が統合したことで、カルチャーの変化はありましたか?
Supershipという会社について正確にお伝えすると、まずKDDIのオープン領域での事業拡大を担う旗振り役としてSyn.ホールディングスがKDDIの傘下にあり、そのSyn.ホールディングスの傘下にSupershipや他のグループ企業が並んでいます。

KDDIやSyn.ホールディングス、そして同じくKDDIのグルーク企業であるmedibaからの出向者も含めると、Supershipには6つの企業文化を持った人が集まっています。統合にあたっては、この6つの企業文化を新しい1色に塗り替えようということではなく、6つの色、あるいは社員240人の色それぞれが輝くような受容性の提供に重きを置いて準備に入り、実行してきました。
ですので、新しい文化ができたというよりは、各社の良きものが残っているというのがSupershipの特徴となっています。
ベンチャーを強くするチャレンジ精神

ー 次に、御社が求める人材像について聴かせてください。
今回新会社としてリスタートするにあたり、多様な文化や才能を相互にリスペクト出来るよう、最低限の行動規範として5つのバリューを策定しました。バリューは人材に求めるものですので、当社の採用基準にもなっています。(下記図参照)

とりわけ採用に関して言うと、三つ目の「Super challenge(チャレンジ)」に相当する、挑戦意欲に富んだ方を求めています。企業としてのステージもそうですし、ベンチャースピリッツや気質とも符合する部分として外せない要素ですね。挑戦を好み、難局でも簡単に諦めず、ゴールに向けて意欲的に取り組めるといった部分は必ず備えていただきたいものに据えています。
ー 人材の課題解決力や、コミュニケーション能力という側面はどのように見ていますか?
解決力に関しては、物事の本質を捉え、効果的な方法でシンプルに考察し、行動することを求めています。先ほどのバリューの中の「Super simple(シンプル)」がこれにあたります。
また、コミュニケーション能力に関しては「Super honesty(オネスティ)」、つまり「誠実さ」を重視しています。我々の仕事はひとりでやるものではなく、周囲の人と共働で新しい価値を生み出していくものです。周囲の人をリスペクトし、誠実に仕事や相手と向き合って関係性が築けるというのは重要な要素ですね。
リーダーに求められる素養

ー 人材に求める「理想のリーダー像」はありますか?
担当している部隊の方向性を導き、取り組むべき戦略を打ち出し、目的にリーチしていくという能力は当然求められていることだと思います。また、それを具現化してやり抜くために必要となる基礎的な知識や専門性も必要です。
一方で、サービスや事業の規模をより拡大させたいと考えている当社においては、メンバーひとり一人の能力ややる気を最大限に引き出してくれるリーダーシップがとても重要だと考えています。
5番目のバリュー「Super ジブンゴト化」は、指示を待つのではなく、課題をジブンゴトとして捉え、咀嚼し、自ら実行していくことを社員に求めています。ですので、リーダーはフォロワーのジブンゴト化を最大化するために、時にはフォロワーの前進を促し、時には改善を励まし、時には先回りして障害を取り除く、そういった行動が求められます。
フォロワーとの間にしっかりとした関係性を築き、彼らが主体性を持ちゴールに向けて邁進できる、そういう環境を作ることがリーダーの大きな役割になります。

ー 最後に、これからSupershipを目指す方にメッセージをお願いします。
インターネットは十数年前に登場した当時とは意味合いが随分変わってきています。そのような大きな環境変化のなかで、Supershipはキラっと光るものを持っている方が挑戦するフィールドとして非常に面白い環境だと思います。
Supershipには挑戦できる領域が本当に多くあります。経験を活かして大きなビシネスに取り組みたい方、「日本初」で「日本発」のサービスを世の中に提供したい方、社会に大きく貢献したいと考えている方、様々な志を持った方に集まってきていただいて、新たな価値を社会に提供できればと考えています。
加えて、我々はインターネット企業であるので、テクノロジーカンパニーであり続けたいと強く思っています。この想いに共感いただける人に集まっていただきたいと思っています。
ー 素敵なお話ありがとうございました!
