100万の月収より、モナコでの体験よりも・・・仕事はワクワクで決める –リグナ小澤良介の「好き」で食べていく主義【前編】

小澤さん (1)

「好きなこと」を仕事にする

デザイナーズ家具のオンラインショップやインテリアショップ(直営店舗)の運営をするリグナ㈱代表取締役の小澤良介氏。

ここ数年は家具の販売以外にも、ホテルの空間プロデュースや企業のブランディング、人気ドラマのセットの監修を行なうなど活動の幅を広げている。3月に『100%「好き!」を仕事にする人生』という著書を出版している小澤氏は、誰でも自分の気持ちにウソをつかず「好きなこと」で食べていけると断言します。その秘訣について教えてもらいました。

「イケイケ」な学生時代

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– 本日は、お時間いただきありがとうございます。この部屋は社長室ですか?さすが、めちゃくちゃお洒落な部屋ですね。

小澤:ありがとうございます。空間が変われば、時間の価値が変わると思います。自画自賛で申し訳ないんですけど、まあ、ちょっと珍しい部屋じゃないですか。

これって多分、皆さんの記憶に残りますし、今日帰ってからも「あそこの部屋、面白かったね」と、なると思います。すごい殺風景な空間で、やっているような雰囲気とはちょっと違う。空間による付加価値を提供できるんですね。

– たしかに感じ方は全然変わってきますね。著書を拝見したのですが、学生時代には人材紹介の仕事をしていて、高級車に乗って通学していた時期もあるかなり「イケイケ」な学生時代を過ごされていたようですが?

小澤:たまたまイベントなどを通じて友人が多かったこともあり、派遣会社からの業務請け負い的な感じで、海の家のスタッフやTVのエキストラなどを手配する仕事をしていました。一番稼いでいた時期は月収が100万円以上の時もありました。

– 学生で月収が100万円以上あったら、ちょっとおかしくなりますよね。

小澤:はい、おかしかったですね。本当にジャガーで大学通っていたので(笑)むちゃな学生でしたね。ただ、その仕事がすごい苦痛だったんですよね。

お金は稼げるけども、本当にクレームばかりで、その対応に追われる日々。毎日、朝起きると仕事のことが憂鬱でした。この経験があったので「とにかく好きな分野で仕事がしたい」と考えるようになりました。

大学卒業の時に一応就職活動もして、内定をいただいた企業もあったのですが、ある企業の部長さんに「君は会社に入らないほうがいい。向いていないよ、自分でやったほうがいい」と、言われて(笑)そこで、起業を決めました。

心からワクワクできるか

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– その当時、自分のやりたいことはどれくらいイメージできていましたか?

小澤:まだ、正直ぼんやりしていました。創業したばかりのときに考えていたことは、以前やっていた仕事よりも楽しいことクレームが少ない仕事であること。そしてなにより、ワクワクできるかに重きをおいていました。

いわゆるあこがれの企業みたいなとこに入るのも、一つの選択肢としてありましたが、ワクワクできるかと考えたときに、10年後がイメージできてしまいました。いったん就職してから考えろと言ってくれる人も周りにたくさんいましたが、そこで経験を積むよりも、起業してからの2年、3年で学べることの方が圧倒的に大きいと思ったんです。

会社を立ち上げてからの数年って、がむしゃらなんですよね、わかんないことしかないので。人間って、わかんないときに人に聞いたりとか、調べたりするじゃないですか。自分は追い込まれてやるタイプなので、レールがない分、成長できるだろうと。

夢物語のような実話

– モナコで仕事をされたのはその後の話でしょうか?

小澤:はい、リグナを立ちあげてしばらくたってからです。女友達から、一緒にモナコに行ってレーシングチームを運営しないかという誘いをうけました。まだ当時は僕も若かったので、こんな話は一生こないだろうから乗ってみようと思い、すぐにモナコに飛びました。

– あまりにも急展開すぎてよくわからないのですが、モナコで新しく立ち上げたレーシングチームに役員として参加して、その運営をされていたんですか?

小澤:わけわかんないですよね(笑)その友達はもともとレースクイーンをしていて「将来レーシングチームをやりたい」と話していました。ある時、モナコに住んでいる大金持ちの日本人に会う機会があり、その話しを熱意を持ってしたところ、出資するからやりなよという話になったそうなんです。夢物語のようですが、実話です。表舞台に立つ彼女の裏方として、全力で業務のサポートをしました。

– そんな漫画みたいな話が本当にあるんですね!モナコと言うと、世界のスーパーセレブが集まるというイメージがありますが、どんな感じだったのでしょうか?

小澤:いま考えても夢の様な、人生で一番の贅沢をした数ヶ月でした。モナコからニース空港までヘリで行って、そこからまた、プライベートジェットに乗って、ボローニャまで飛んで、次のレースの準備を。そして飛行機の目の前まで、黒いベンツが迎えに来ていて、うそみたいな話なんですけど、そんな感じで、僕が滞在していたのも映画に出てくるような豪邸でした。

ただ、そこで感じたのはお金に群がる人の多さですね。そのオーナーのお金を目的にいろんな人が擦り寄ってきて、必死だなと思いました。オーナーもプライベートな時間はすごく暗いと言うか、あまり楽しそうではありませんでした。どんなにお金をたくさん持っていても、利害関係なく付き合える人がおらず孤独で「そんなに幸せじゃない」と彼は言ってました。

– なかなか体験できない貴重な経験ですね。そのモナコでの経験によってさらに「本当に好きなことをしよう」と思われたのでしょうか?

小澤:そうですね、そこで、いろんな気づきがあり、改めて再確認できました。やっぱり生きるというのは、持っているお金の額の大きさではないし、社会的地位がどうこうでもありません。自分自身がすごく精神の安定した状態で、楽しく働けるか、楽しく生きられるかというところが、大事なんだなって思ったんですよね。

自分の核になるところを見つける

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– しかし、現実問題としてお金とやりたいことのバランスと言って、やっぱりみんな始めは悩むと思います。これで成功できるのかとか、不安になる人もいると思うのですがどのように考えればよいのでしょうか?

小澤:まず、成功の基準をどのように設定するかが重要だと思います。いくら稼ぐというものを、成功の基準におくことが果たして正しいのでしょうか。僕はそれは違うと思っているんですね。

繰り返しになりますが、毎日を楽しく、ワクワク生きる。これが何よりも大事なことなんですよ。やっぱり夢に向かって頑張っているときが、一番ワクワクしてるときで、その気持ちをいかに保つかということがすごい大事です。

もちろん生活していくためのお金を稼ぐことは必要ですが、まずは最初の入り口、好きと言うキーワードで自分の核になるところを見つけること。そこを見つけることに力を注ぐべきだと思っています。

– すぐに自分のやりたいことが見つからない人もいると思いますが、その人たちはどうすれば良いのでしょうか?

小澤:いきなり独立したり起業を考える必要はありません。いまは情報化社会で、twitterやFacebookなどがあるので、自分の好きというキーワードに関連する仕事をしている人たちを探して、フォローしてください。

自分と同じことに関心を持つ人たちですから、潜在的な仲間です。今はそういう人たちと簡単に繋がれる時代です。人間関係ができていけば、そこから道がひらけるわけですから。

そして、そういったところから得た情報を参考に、ここはと思う企業にアプローチすればいいんですよ。リクナビからエントリーするだけではダメですよ。絶対に情熱をぶつけなければいけないので、経営者に直談判で、会社に直接履歴書を持っていくんです。

門前払いかもしれませんが飛び込んで行って、まずはそこでアルバイトなり、働けるというチャンスを獲得することがスタートです。ある意味お金をもらって学校に通うような感覚ですから、いきなりワクワクじゃないですか。

いかにそのワクワクを継続させていくか、ワクワクが継続するイコール、自己の成長だと思いますし、そこから未来がどんどん見えてくると思います。(後編に続く・・・)

[インタビュー・執筆] 頼母木 俊輔  [編集] サムライト編集部

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『100%、「好き! 」を仕事にする人生』
本書は、大手デザイナーズ家具販売サイトやインテリアショップ(東京・福岡)を運営する「リグナ」の創業者で、 日経各紙をはじめとし、テレビ、ラジオ等の各メディアでも注目される小澤良介氏が、「好き」を「仕事」にする生き方について語った一冊です。人脈もノウハウもなく「家具が大好き! 」という思いだけで起業した著者が、家具の販売にとどまらず、高級レストランのインテリア監修、ホテルの総合プロデュース、上場企業のブランディング、月9ドラマの監修まで手がけられるようになった秘密とは?


小澤さん (1)