【黒船到来?】vipabcは、日本人の英会話をどう変えるのか

シリコンバレー発の次世代オンライン英会話

グローバル化が進展する昨今のビジネスシーンでは、「英会話」はキャリアアップのための必須スキルとなりつつある……そんな必要性に迫られながらも、英語に関するニガテ意識を払しょくすることがなかなかできずにいる日本人は沢山いるのではないでしょうか?

そんな英語にまつわる「精神的鎖国状態」を打ち破るべく、満を持して日本上陸を果たしたのは、シリコンバレー発の次世代オンライン英会話サービスであるvipabc。すでに台湾、中国の英会話市場を席巻し、グローバルな実績・名声は折り紙つきであるvipabcは、日本の英会話シーンに突如として姿を現した「黒船」となるかもしれません。

とはいえど、日本人にとってはまだまだ謎の多いこの企業。その全貌に迫るべく、vipabcのビジネス・ディベロップメント部マネージャーであるカーターさんに前後編に分けてインタビューを行いました。

評価総額1,000億円超え!語学教育業界唯一のユニコーン企業、「vipabc」って?


――vipabcの企業ホームページを拝見して、海外でめざましい実績をあげた企業だということは分かったのですが、まだまだ日本ではその存在を知られていないため、「謎の外資系企業」という印象を拭いきれません。まずは、企業としてのスペックをご紹介いただけますか?

カーター:vipabcの母体となっている「iTutorGroup」は、2004年、アメリカのシリコンバレーで生まれたEdTech(教育×テクノロジー)企業です。その後、アジア圏を中心にグループのオンライン英会話ブランドである「vipabc」を展開した実績が認められ、2015年にはユニコーン企業として名を連ねることとなりました。このインパクトは、語学教育業界においては前例がないことです。

――ユニコーン企業。つまり、UberやAirbnbなどの、評価総額が10億ドル(1,000億円)を超える未上場企業のことですね。

カーター:はい。その日本法人であるVIPABC株式会社がサービスを開始したのは2016年8月と、日本のオンライン教育業界ではいまだ新参者ではありますが、すでに全世界80か国に10,000人以上の講師陣を抱え、これまでのレッスン実施総数については1,000万回を超えるなど、グローバルに実績を積み重ねています。

――まだまだ日本での認知度は低いが、世界での実績は十分であると。そもそも、海外市場での成功の秘訣はどこにあったのですか?

カーター:vipabcはシリコンバレー発のIT企業ということで、まずはその技術力が注目されがちではあるのですが、なによりも「カスタマーファースト(お客様第一)」という姿勢を徹底したことが海外市場での成功の理由であると思います。

もちろん、技術開発力が弊社の強みのひとつであり、他社には模倣することのできないレッスン体験を作り上げている要素であることは間違いありません。しかしEdTech企業にとって最大の関心事は「技術そのもの」ではなく「学習者にとってのメリット」であるべきです。ですから、vipabcはカスタマーファーストというすべての基本から逆算するようにして、「時間・場所・デバイス」を選ばないサービス体系をくみ上げていきました。


【vipabcが独自に開発したレッスンプラットフォーム】

――確かに、インターネット接続さえあれば、24時間・365日いつでもどこでも英会話レッスンが受けられるという利便性は強みですね。では、他のスカイプ英会話との違いはどんなところにあるのでしょうか?

カーター:vipabcが独自に開発したレッスンプラットフォームは、スカイプ通話と比べると、より学習用途にフォーカスしたものになっています。例えば、講師と教材をリアルタイムで共有し、講師が画面上に直接センテンスを打ち込むことができるホワイトボード機能であれば、「耳」では追いつかない情報を「目」で補足することができるため、英会話初心者でも安心してレッスンに臨むことができます。さらに、すべてのレッスンが録画されるため、発音の振り返りや、レッスン内容の復習にも役立てることもできます。

他にも、一般的なスカイプ英会話とは異なり、講師側から学習者の姿は見えない仕様になっているため、少し散らかった部屋でも、プライバシーを気にせず受講できるためストレスがありません。たとえば、女性の方でしたら、お風呂上りにパックしながらでもレッスンを受けられますね。

――確かに、講師にこちらの姿が見えなければ、レッスン中にボディーランゲージや表情に逃げることなく、英語を話すことに集中できそうですね。

優秀な講師陣と特許取得のシステムで、「日本人の英語」を問いただす。

――台湾や中国ではすでにナンバーワンの座を獲得しているvipabcですが、日本上陸の背景は?

カーター:日本では、ビジネスのグローバル化にあわせて、ビジネスパーソンの英語学習熱が高まっていますね。さらには、2020年の東京オリンピック開催にむけて「英語で訪日外国人をおもてなししたい!」というニーズもあります。

このような日本国内でのグローバル意識の高まりに、グローバルな教育企業として役立つことができるのではないか……。日本法人の立ち上げの背景には、そのような想いがあります。

――なるほど。では、グローバル企業として、vipabcは「日本の英会話」をどのようにとらえていますか?

カーター:日本には、英会話をめぐる非常にユニークな生態系がありますね。通学式スクールもいまだに健在ですし、オンライン英会話はまだシリアスラーナー(本気の学習者)にとってのファーストチョイスになっていませんが、最近では英会話用のAIアプリなども話題です。

――ユニークな生態系……日本では英会話においてもガラパゴス化が進んでいるということでしょうか。

カーター:(笑)それぞれの選択肢に一長一短の魅力があり、学習者は自らの都合や要望にあわせてある程度自由にサービスを選ぶことができていると思えば、恵まれた環境でもあると思います。

ただし、我々はもちろん確固たる勝算をもってこの市場に参入しています。なぜならば、vipabcであれば、そのすべての選択肢の「おいしいところ」を一気に味わうことができるからです。

――かなり強気ですね。具体的にその勝算について教えていただけますか?

カーター:先ほども申しあげたとおり、vipabcであれば「時間や場所を選ばない」というこれまでのオンライン英会話の利便性をさらに押し広げたレッスンが体験できます。

また、「スクール品質をオンラインで」をスローガンとして掲げている通り、vipabcの誇る1万人の講師陣は、その100%がTESOL/TEFLという国際的な英語教授資格の保持者たちです。オンライン英会話では、資格を持たない非ネイティブスピーカーを講師として採用しているサービスがほとんどだと思えば、この講師品質はvipabcの圧倒的な強みですね。

さらに、特許を取得している「DCGS(Dynamic Course Generation System)」は、ユーザーの英語取得レベルだけでなく職業や趣味、年齢などの幅広いデータをもとに、最適な教材と講師を自動でマッチングさせるシステムです。

これにより、ユーザーは法律や医学、ファッションにいたるまで幅広い専門的バックグラウンドを有する優秀な講師たちの中から、「本当に出会いたい一人」と出会うことができます。

――なるほど。「ビッグデータを活用する学習プログラム」という意味では、AIアプリのような機能性を兼ね備えたサービスでもあるのですね。

カーター:そうですね。ただし、vipabcでは、「教育」の根幹はあくまでも「Human to human(人から人へ)」という部分にあると考えています。だからこそ、vipabcでは日本人スタッフが目標達成までサポートをする、手厚いカスタマーサポートを提供しています。

vipabcのカスタマーサポートは、お客様の受講状況などを細かくモニタリングしながら、英語学習にまつわる悩みを素早くキャッチして、きめ細やかにコミュニケーションをとるため、定額のレッスン料を払いながら受講しない、いわゆる「休眠会員」を生まない仕組みになっているのも特長です。

――目標達成までサポートする、というのは心強いですね。ただ、ビジネスとしては、休眠会員をたくさん抱えていたほうが「おいしい」のでは?

カーター:vipabcは教育事業ですから、学習者にとっての利益をつねに優先したいと思っています。それに、英会話はだらだらと続けたところで効果はありません。「やるならやる」と時間を区切って取り組むべきです。自動車の教習所と同じで、必要なスキルを身につけた先には「卒業」があるべきなのです。

(インタビュー後編に続く)

 

 

 

Career Supli
先行のオンライン英会話サービスがある中で、日本でどれくらいシェアが取れるのか、注目ですね。
[文・編集] サムライト編集部