転職活動の面接で好印象を与えるためには、TPOに適したスーツを着用することが大切です。この記事では、男性・女性が着用するとよいスーツ、身だしなみのマナーを紹介します。
「リクルートスーツでも問題ない?」「スカートではなく、パンツスーツでもよい?」などの疑問も解決しましょう。
Contents
【男性】転職活動の面接におけるスーツ・身だしなみマナー

面接時の服装は、全体的にシンプルで統一感のあるスタイルになるように仕上げましょう。面接を受ける企業の事業内容を考慮し選ぶことも大切です。
まずは、転職活動の面接で男性が着るべきスーツと身だしなみについて解説します。
スーツ|シックで落ち着いたデザイン
スーツは、シックで落ち着いたデザインを選びましょう。色合いは、清潔感の出るネイビーや落ち着きのある印象を与えるグレーが好ましいです。
スーツの柄は無地、もしくは目立ちにくいストライプ柄が無難です。はっきりと柄のわかるスーツは、我が強い印象を与えてしまうので、転職活動の面接では避けましょう。
また、下記のように、業界に合わせてスーツを選ぶ方法もあります。
- 金融・公務員:ダークスーツ、無地
- 商社・不動産・メーカー:ダークスーツ、近くで見るとうっすらとわかる程度の柄
- アパレル・マスコミ・広告:企業が販売しているスーツ、スーツと同系色のストライプやチェック柄が入ったデザイン
面接先企業の特色を考慮しつつ、清潔感や誠実な印象を与えるスーツを選びましょう。
なお、スーツのジャケットには2つボタンタイプと3ボタンタイプがあります。面接時は、2つボタンであれば上のボタンを、3つボタンであれば真ん中のボタンをかけるようにしてください。
ネクタイ|シンプルで無難な柄
ネクタイは、スーツと同様にシンプルで落ち着いた柄のデザインを選びます。
スーツと同系の派手すぎない明るい色、同系でなくてもスーツに合う色を選んでください。たとえば、ネイビーのスーツにはブルー、ブラックのスーツにはグレーやボルドーのネクタイを合わせましょう。
ネクタイの柄は無地またはストライプ、小紋がオススメです。動物やキャラクター柄は個性が強すぎる印象を与えてしまうので、避けるようにしてください。
ベルト|レザー素材でシンプルなもの
ベルトはシューズと同じ色のレザー素材で、バックルはシルバーのスクエア型が適しています。
レザー素材であれば、高級感がありTPOにも合っています。本革は価格が高いため合皮素材でもかまいません。たとえレザー素材であっても編み込みタイプや起毛のヌバックタイプは、カジュアルな印象を与えてしまいビジネスシーンにはそぐわないため避けてください。
バックルはゴールドや目立つ装飾のあるものはスーツに合わないので、シンプルなデザインを選びましょう。
また、使い古してしまって傷や汚れがある場合は清潔感がないため、新調するのが望ましいです。
靴|靴ひもタイプのビジネスシューズ
靴は靴ひもタイプ、ブラックやダークブラウンカラーの本革素材のビジネスシューズを選びましょう。
つま先に1本の直線が入っているストレートチップデザインや、つま先にデザインのないプレーントゥのどちらでも問題ありません。
面接前には本革素材専用のワックスで靴を磨き、艶出しや汚れ防止をしておくと、面接当日が雨で足元が汚れやすい状態でも汚れがつきにくいです。
面接の直前でも汚れを落とせるように当日にシュークロスも持参しておくことをオススメします。
鞄|A4サイズが入るビジネスバッグ
鞄は黒のビジネスバックを選ぶのが一般的です。シンプルで、A4サイズが入る機能的なデザインのタイプが適しています。
持ち手があるならリュックタイプを選んでもよいですが、面接時には手で持って入室してください。椅子の横に立てて置けるように自立式の鞄・リュックを用意しておきましょう。
現在使っているビジネスバッグの傷や汚れが目立つようなら、買い替えも検討してください。
髪型|さわやかな印象の黒髪短髪
さわやかな印象を与えるために、耳が見える長さの短髪、黒髪にしておきましょう。顔がよく見えるように、前髪は上げてセットしておきます。
職場によって異なりますが、不真面目な印象をあたえなければ、長髪やパーマをかけていても問題ない場合もあります。
すっきりとした印象を持っていただけるよう、スタイリングすることがおすすめです。
【女性】転職活動の面接におけるスーツ・身だしなみマナー

続いては、女性の転職活動で着用するべきスーツや身だしなみを紹介します。「パンプスは何センチのヒールがよい?」「アクセサリーはするべき?」などの素朴な疑問も解決していきます。
スーツ|落ち着いた印象のものを選ぶ
女性は無地のテーラードスーツが基本です。色はネイビーやグレーなど、落ち着いた印象を与えるものが適しています。
さらに重要なのはサイズ感です。「オーバーサイズではないか」「体のラインが見えすぎていないか」をポイントに、自分の体型にあったサイズを選んでください。
また、スーツではなく、ジャケットで問題ない場合もありますが、子どもの入学式や卒業式に着用するようなツイード素材のスーツはビジネスシーンにそぐわないため、避けてください。
ボタンは1~3個のタイプがありますが、どのタイプでもすべてかけておきましょう。
ボトムス|スカートやパンツどちらでも問題ない
ボトムスはスカートとパンツのどちらでも問題ありません。
事務職や美容関係、企業の受付などの面接であれば、スカートタイプを選ぶと、柔らかく落ち着きのある印象を与えられます。
営業職やメーカーでの現場作業がメインの業種であれば、活発な印象を与えられるパンツスタイルを選ぶ方法もあります。
形はとくに決まりはありませんが、スカートならタイトかセミタイト、パンツならストレートや控えめなセミフレアが無難です。
ボトムスの丈は、スカートなら立ったときに膝が隠れる丈を選びましょう。パンツの場合、パンプスのヒールが1〜2cm程度見える長さが基準です。
しかし、パンプスを脱いだ時に裾をひきずってしまうとだらしなく見えるので、くるぶしより少し下、踵につかない程度の長さにしておきましょう。
なお、パンツスーツを選ぶ場合、ベルトも必ず着用しましょう。革素材でスーツに馴染む色、シンプルなシルバーのバックルのベルトを選んでください。
インナー|白のワイシャツかブラウス
スーツの下に着るインナーは、白のワイシャツかブラウスを選びましょう。白は顔が明るく見えるので、面接に最適です。
カジュアルな印象を与える柄物や、フリルのついているデザインは避けましょう。
着るときは第一ボタンをはずした状態でもかまいませんが、胸元が見えすぎないデザインを選んでください。
また、カットソーを選ぶ場合は、シワのつきにくい生地や厚みのある素材のものを選び、Tシャツに見えないように注意しましょう。
靴|3~5センチのヒールのパンプス
靴は、3〜5センチのヒールのパンプスが基本です。つま先部分が尖っておらず、柄や装飾のないデザインを選んでください。
色は、黒、グレー、ベージュなど、スーツの色に合わせて選びます。
エナメル素材の光沢があるものは避けてください。不必要に華美な印象を与えるほか、傷や汚れが目立ってしまう可能性があります。
また、ヒールがまったくない靴では、全体のバランスが悪く見えてしまいます。普段はヒールのある靴を履かない方でも、3センチ程度のヒールが低めなパンプスを用意しておきましょう。
小物|ストッキングは必ず着用する
ビジネスシーンでは、ストッキングの着用は必須です。素足は清潔感がなく、気を遣っていないと考える方もいます。
失礼な印象を与えないために、パンツスーツであってもストッキングは着用してください。
色は自分の肌色に馴染む自然な明るさのベージュを選びましょう。
髪型|顔回りをすっきりさせる
髪は顔がよく見えるように、長い場合は後ろでひとつ結びにしてください。結べない長さであれば、耳にかけて前髪が目にかからないようにしておくのがベストです。
ミディアムヘアならハーフアップでも問題ありませんが、お辞儀をしたときに髪が落ちてこないようにセットしてください。
メイク・お化粧|顔色をよく見せることを意識
メイクでは、明るく血色をよく見せることを意識してください。派手なメイクよりシンプルなほうがよいですが、ノーメイクはビジネスシーンに合いません。
下記のような点を意識してください。
- チークやリップ:コーラルオレンジやコーラルピンクカラーでフレッシュな印象に。
- 眉毛:ボサボサ眉はNG。適度に整え、太めを意識する。
- アイシャドウ:落ち着きのある印象を持たせたいならブラウンのアイシャドウ、フレッシュな印象を与えたいなら色味を抑えたオレンジアイシャドウ。
- マスカラ:マスカラのつけ過ぎに注意。つけまつげやエクステはバサバサのまつ毛にならないように自然な仕上がりを意識。
- アイライン:はっきりした目元を意識。ただし、目尻にしっかり入れるより、まつ毛の合間を埋めるような入れ方がよい。
シンプルでありながらも顔全体が明るく見えるようなメイクをしましょう。
ネイル・アクセサリー|つけない・もしくはシンプルなデザイン
ネイルやアクセサリーは職種や業界にもよりますが、つけないのが無難です。
ネイルをしない場合でも指先のケアは忘れないようにしましょう。伸びすぎた爪や荒れた爪は清潔感がなく悪印象です。もしネイルをするなら透明・ベージュ・薄いピンクであれば、さわやかな印象を与えられます。
アクセサリーをつける場合は、とにかくシンプルなデザインにしてください。
揺れるタイプのピアスや、ボリュームのあるブレスレットなどはしないようにしましょう。結婚指輪はしていても問題ありません。
転職活動の面接で使うスーツの選び方・ポイント
転職活動で使うスーツはどう選ぶべきなのか、選び方とポイントを解説します。
落ち着いた印象の色を選ぶ
ベターなのは、黒やダークグレー、ネイビーなど、落ち着いた色合いのスーツを選ぶことです。
柔らかい印象を与えたいのであれば、女性の場合はベージュやライトグレーを選びましょう。
また、はっきりと柄がわかってしまうタイプのデザインは、自社に馴染む人材を探している面接官に個性が強い印象を与えてしまいます。
印象が強いと悪目立ちしてしまいマイナスイメージがつく可能性があるため、避けましょう。
リクルートスーツはNG
リクルートスーツは新人・新卒というイメージが強いので、頼りない印象を与えてしまいます。
フレッシュさを感じさせるかもしれませんが、転職で求められる人材は即戦力や仕事のできる人物です。
また、学生時に購入しているため、サイズが体に合わなくなっている可能性があります。垢抜けない野暮ったさを感じさせてしまうため、着用は避けてください。
ビジネススーツは、スーツ量販店であれば、2〜3万円で購入できます。もし前職がスーツを着用しない職種だった場合は、転職活動用に1着購入しておくと便利です。
転職後も研修などで着る機会は多々あります。
【参照元】オーダースーツのHANABISHI|スーツの値段相場はどのくらい?値段による違いやコスパの良いスーツの選び方を紹介
サイズが合っているものを選ぶ
男女ともに体のサイズに合っているものを選ぶようにしてください。サイズが合っていないと、野暮ったく見えてしまったり、ルーズな印象を与えてしまったりします。
金銭的に余裕があるのであれば、既製品ではなくオーダースーツを作るのもオススメです。自分の体型に合ったスーツを着れば、気分も上がり、明るい気持ちで面接に臨むことができます。
オーダースーツは、既製デザインのサンプルからサイズを調整するパターンオーダーなら2万円〜、型紙からサイズを選ぶイージーオーダーなら5万円〜オーダー可能です。
【参照元】The Style Dictionary|安くて良いオーダースーツとは?低価格で高品質な自分だけのスーツを作るコツを解説
清潔感を意識する
面接ではとにかく清潔感を意識し、さわやかな印象を持たせることが大切です。
そのため、面接の予定が入ったらスーツやネクタイをクリーニングに出しておきましょう。ワイシャツはアイロンをかけるなどしておいてください。
面接当日までは、汚れやほこりがつかないように衣類用のカバーをつけて保管しておきましょう。
当日も小さいサイズの衣類用のクリーナーを持参するのがオススメです。面接前に身なりの最終チェックをして、ほこりや糸くずがついてないかを確認してください。
ユニクロのスーツも使える
スーツをどこで買うか迷う方も多いかもしれませんが、ユニクロで購入するのもオススメです。価格が手頃なうえに上下別々に購入可能で、サイズを調整できます。
しっかりとした生地でできているため安っぽさはなく、ストレッチも効いているので、長い時間着用する場合でも疲れにくいのが魅力です。
また、オーダーメイドスーツも手頃な価格で作れます。
転職活動の面接で「服装自由」はどこまで許される?
応募先の企業によっては、面接の際に「服装自由」「私服OK」などと指示される場合があります。
こうしたケースではどのような服装で訪問するべきなのかを解説します。
業界によって変える
面接を受ける企業の業界によって、どのような服装でいくかを決めましょう。
たとえば、アパレルやクリエイティブな職種であれば、自分のセンスやアイデンティティを表現できるスタイルが好印象です。ただし、ビジネスシーンを意識した服装にしましょう。
スーツほどきっちりした格好でなくても問題ありませんが、ビジネスにふさわしい装いが求められています。
ポイントは、その会社で実際に働いている姿を面接官がイメージできる服装を選ぶことです。
あらかじめOBやOGから話を聞いたり、企業公式サイトなどから実際に働いている方の姿を見たりして服装を決めましょう。
カジュアルすぎるのはNG
「服装自由」「私服OK」とされている場合でも、カジュアルすぎる服装は避けてください。
あくまで面接というかしこまった場面であり、好印象を与える必要があるため、オフィスカジュアルで臨むのがベターです。
たとえば下記のような服装を参考にしてください。
ブレザーやテーラードジャケット+白いワイシャツ+アイロンをかけたチノパン+ブラウンのレザーシューズ+ブラウンのレザーバッグ など
ベージュのジャケット+白いブラウス+ネイビーのタイトスカート+ヒールパンプス+ブラックのレザーバッグ など
男女ともにジャケットを着て、きちんとした感じを出すようにしましょう。
まとめ
男女ともに転職活動の面接でオススメのスーツは、落ち着きがあり、誠実な印象を与えるシンプルなデザインです。実際に働いている姿を面接官がイメージできるような服装を意識しましょう。
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[文]CareerSupli編集部 [編集]CareerSupli編集部