Contents
- ベンチャー企業とは
- 見極めポイント1. 「利益の期待できるビジネスモデル」
- 見極めポイント2. 「優良なベンチャーキャピタルからの投資」
- 見極めポイント3. 「企業のホームページの写真」
- 見極めポイント4. 「社員のSNSを確認する」
- 見極めポイント5. 「社内の雰囲気」
- 見極めポイント6. 「事務所の移転」
- 見極めポイント7. 「経理担当」
- 見極めポイント8. IR担当者の急な退職
- 見極めポイント9. 自社サイトの社員の写真
- 見極めポイント10. 社長みずからの情報公開
- 見極めポイント11. 自社サイトの社長の「挨拶」
- 見極めポイント12. 生え抜き幹部の有無
- 見極めポイント13.「役員が多すぎる」、「相談役」や「顧問」がいる企業
- 見極めポイント14.社内に入ったときの違和感
ベンチャー企業とは
ベンチャー企業とは、新技術や新しいサービスを基軸として事業を推進していく企業のことです。それが広く一般に受け入れられるものであればその先駆けとして市場を席巻することができ、短期間での急速な成長が見込まれます。
転職を考えるにあたってはベンチャー企業への就職は、企業とともに自分自身の将来的な発展につながるチャンスでもあります。しかし、全てのベンチャー企業が成功するわけではなく、悪い待遇のままずっとこき使われる「ブラック企業」である可能性も否めません。
もし、ブラック企業に転職などしてしまえば、今よりも良い待遇なんてとても見込めません。ベンチャー企業への転職に際して後悔しないようにするには、その企業が成長の見込める企業か、それとも成長なんて考えていないようなブラック企業なのかを見極める必要があります。
見極めポイント1. 「利益の期待できるビジネスモデル」
企業が利益を出すためにはいくつかの視点があります。しかしながら、転職前の、その企業に無関係な人ではその企業の中枢まで見通すことはできません。
そこで注目したいのが「ビジネスモデル」です。企業の戦略は、投資家などにアピールする意味合いも込めて公表されていますから、簡単に調べることができるはずです。
そのビジネスモデルが果たして利益を出し続けることが出来るものなのか、それとも短期的な利益しか望めないものなのかを見極めましょう。
見極めポイント2. 「優良なベンチャーキャピタルからの投資」
その企業が、どのようなベンチャーキャピタルから投資を受けているかも、企業を見極めるポイントになります。
ベンチャーキャピタルはハイリターンを狙ったアグレッシブな投資であり、そこから投資を受けられるということは「将来性がある」という評価を専門家から受けているということになるのです。
ベンチャーキャピタル側からしたらリターンが見込まれる企業でなければ投資はできないのですから、優良なベンチャーキャピタルから投資されているというのは、企業の将来性を測る上でこの上ない基準となるのです。
見極めポイント3. 「企業のホームページの写真」
最近では、ほとんどの企業がホームページを解説して、企業の紹介を行っています。その中には会社の社長や役員の紹介が掲載されていることが多いのですが、ここで注目したいのが「顔写真」なのです。もし、社長や役員の紹介のページに文章しかない、顔写真が1枚も掲載されていないような場合には真っ当な経営をしていないという可能性があります。
逆に、社長の名前でインターネット検索をした際に、やたらと社長の顔写真がヒットする場合には本業をおろそかにしている可能性もあるのでその場合も注意が必要です。
見極めポイント4. 「社員のSNSを確認する」
最近はSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)が大々的に成長を遂げ、無料で利用できるということからも普及が進んでいます。日本では「Facebook」や「Twitter」が有名ですが、それらの中には企業の従業員がその身分を明かして(本名は明かさず、○○の社員とかを明言している)投稿しているものも存在します。
もしくは、その企業に関連する情報を公開日に頻繁にアップしている人もその企業の社員である可能性が高いです。それを見つけましょう。本名を明かさずに投稿しているものは、その人の本音が暴露されているものが多いです。企業の従業員の本音といえば、その企業での待遇などがメインになります。その企業では社員がどのような扱いを受けているのかを正確に把握することができます。
見極めポイント5. 「社内の雰囲気」
実際にその企業のオフィスを見る機会があるのなら、ぜひともチェックしましょう。安易な方法とも取れますが、やはり企業の雰囲気が悪ければ良い企業であるとは到底言えません。
良い企業であれば、自然と雰囲気も良くなります。怒号が飛び交うような忙しいだけのオフィス、逆に従業員同士が何も喋らないような陰鬱なオフィス、皆さんはこんな職場で働きたいと思うでしょうか?
見極めポイント6. 「事務所の移転」
ベンチャー企業を見極めるにあたっては、その事務所がどのような移転の履歴があるかで判断することができます。もし、より広い場所への移転を繰り返している場合は成長の見込める企業であると考えることができます。
事務所を移転する理由としては、事業の拡大にあたって従業員を増やす、その分事務所が狭くなってしまうから広い場所に引っ越すという構図が出来上がります。
事務所の移転にはそれなりにお金が掛かりますし、家賃も高くなることが多いでしょうから、広い場所への引越しは業績が伸びることを見越していると推察できます。
逆に、条件の悪い場所への移転を繰り返している場合は業績が悪化しているということなので成長は見込めません。
見極めポイント7. 「経理担当」

もし、その企業の経理担当が誰であるかを調べられるのであれば調べておきましょう。企業の中には経理を社長の親族が行っていることもありますが、これは注意が必要かもしれません。
なぜなら、企業において経理は重要な位置に存在しているので、それを身内に担当させているということは企業を私物化している可能性があります。もちろん中には家族経営でうまくいっている中小企業もありますので、その点はご注意ください。
逆に、上場企業で経理を担当していたようなベテランをヘッドハンティングして経理を担当させているのは、企業の成長を見越していると推察できます。
見極めポイント8. IR担当者の急な退職

IR担当者の急な退職は多くの場合、悪い状況です。IR担当者の役割は、株主・投資家に対し投資判断に必要な企業情報などを適時、公平に継続して提供する活動です。株主、投資家との間に良好な関係を築くことで、有利な資金調達などを行います。
企業にネガティブは出来事があった場合、矢面に立って対応するIR担当者には、大きなストレスがかかります。そのIR担当者が急に退職するのは、IRとして対処しきれないほどのネガティブが事件や問題が発生している可能性が高いです。
見極めポイント9. 自社サイトの社員の写真

その企業のオフィシャルサイトを見て社員の写真がどれくらい多く掲載されているかを確認してください。離職率が高い企業はいなくなってしまった社員が掲載されている場合、写真を差し替えたしなければいけないリスクが発生するので、なるべく社員を全面に出さず、一般的な素材写真でやり過ごそうとする傾向があります。
社員がサイトに多く写っているのは、その企業が社員を大切にしている可能性が高いので、チェックしてください。サイトに名前が掲載されている場合は、その人のFacebookをチェックしてまだその企業に所属しているか確認してください。
見極めポイント10. 社長みずからの情報公開

社長自ら先頭に立って情報公開している企業は良い企業が多いです。新卒や転職者向けのイベントなどでも自ら社長が語る企業も同様です。ただしベンチャー企業の社長は、極端に強気な発言をする場合もあるので注意してください。
ベンチャーの社長になるような人はカリスマ性があり、本人も自分の成功を信じて疑っていないため、その話には強い説得力がありますが、その熱に感化されずに、冷静に事業の将来性を見極めてください。
見極めポイント11. 自社サイトの社長の「挨拶」

自社サイトの社長あいさつの内容が自分の言葉で語られたものかどうか、確認してください。起業家は溢れんばかりの情熱を持って事業をスタートしているはずです。それがサイトの挨拶に反映されていない場合は、その事業をやり切るだけの情熱を持っている社長なのか、危うい可能性が高くなります。
見極めポイント12. 生え抜き幹部の有無

ブラック企業の見極めポイントは、生え抜き幹部の有無です。生え抜きの幹部がいない場合は、創業メンバーが、社長と揉めるなどして辞めてしまっている可能性が高いです。その場合の社長はかなりのワンマン経営の可能性が高く、ブラック企業である可能性も高いです。
見極めポイント13.「役員が多すぎる」、「相談役」や「顧問」がいる企業

同じ規模の企業に比べて役員が多すぎる企業や、「相談役」や「顧問」がいる企業は危険な可能性が高いです。ベンチャー企業に必要なのはプロジェクトを動かす実行者であり、役員や相談役ではありません。
役員、相談役、顧問が多い場合は、その企業が成り立つ過程で、何かしらのしがらみがあり、その人たちが名目上の顧問や相談役という形で入っている場合が多く、特に働くわけでもなく、利益だけ貪っているというパターンがけっこうありますので、十分に注意してください。
見極めポイント14.社内に入ったときの違和感

最後のチェックポイントは、社内に入ったときに違和感です。こればかりはググっただけではわかりませんので、現場で自分が感じる必要があります。
一見キレイなオフィスでも、そこにいる社員のファッションがちょっとチャラいとか、MTGスペースが汚れている、社内の雰囲気がちょっと悪いなど、五感で違和感を感じたら、その予感はほぼ的中します。そのサインを見落とさないでください。
給料がいい、自慢できる聞こえの企業、やりたい職種など、オフィスがイケてる、などといったことに目が向いてしまうと違和感に気づいていても、その違和感を無視してしまい、結局うまくいきません。
カルチャーが合わない企業で無理して働いても幸せになれないので、違和感があったら辞めるのも勇気です。これだけのポイントをチェックすれば大きく外すことはないでしょう。ぜひ参考にして伸びているベンチャー企業を見つけてください。
参考図書
『儲かる会社 潰れる会社の法則 』
