史上最高のアイドルグループSMAPの絆とプロ意識とは?

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「SMAPの時代」が終わる

2016年12月31日の解散が目前に迫り、12月26日には1996年4月15日から続いてきた冠番組『SMAP×SMAP』が最終回も迎えます。

未だにファンが「解散」の現実を受け止めきれていないなか、着実に幕を閉じつつある「SMAPの時代」。それをまるで仕方がなかったことだと言うように、各メディアでは「SMAP不仲説」が流布されています。

しかし「そんなことはありえない」と断言できるほど、SMAPメンバーの絆は深く強いものです。ここではその5人の絆がわかるエピソードやメンバーの言葉を紹介しつつ、史上最高のアイドルグループとして活躍し続けてきたメンバーの絆やプロ意識について振り返ります。

SMAPを引っ張ってきた2TOPの絆

「アイツはプロですから」
「プロ意識が高ければ気持ちで何とかなりますよ」
引用:『SMAP 25年目の真実』p70

これはSMAP5人が総合司会を務めた2014年の『FNS27時間テレビ』のクライマックス、SMAPによる45分3秒ノンストップライブの直前に木村さんがスタッフに言ったセリフです。

このライブの際、様々な企画で消耗しきっていたリーダー・中居さんは極度の体調不良でした。多くのスタッフが心配するなか、現場スタッフが木村さんに中居さんの様子を尋ねたところ、この答えが返ってきたのだそうです。

中居さんと木村さんは最年長メンバーとして、25年間ずっとSMAPを引っ張り続けてきました。

しかし2人はこれまでずっと付かず離れずの距離を保ってきました。実際コンサートでは滅多に横並びにすらならず、お互いが別の視点でライブを俯瞰してきたのです。

そんな関係の中居さんについて木村さんが言った言葉が「アイツはプロですから」。これは長い間、一緒にグループを引っ張ってきた相棒だからこその強い信頼と言えるでしょう。同じ男としても胸が熱くなるエピソードです。

ところが中居さんはあまりの体調不良に、本番のノンストップライブで歌えなくなったり、踊れなくなったりしてしまいます。これは木村さんからしてみれば信頼を裏切られた形です。

テレビの前であからさまに不満をあらわにしたため、2TOPの不仲説をはやし立てる人もいました。しかしこれも強い信頼があってこそでしょう。どんな状態でも最高のパフォーマンスを見せる。なぜならばそれがSMAPだから。馴れ合いではない「戦友」だからこそ、中居さんと木村さんはSMAPを引っ張ってこれたのです。

「SMAPに認められたかった」香取さんと木村さん

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一連の解散騒動の中でとりわけ対立関係が取りざたされているのが、香取さんと木村さんです。しかしやはり過去のエピソードや発言が見る限り、香取さんが木村さんに対して抱いている感情は「尊敬」や「敬愛」といった言葉でしか語れないように思えます。

例えば香取さんが現在使っている財布は、10歳の頃に木村さんから「これ使えよ」とプレゼントされたものです。すでに30年近く使用しているため、あちこち破れたり、縫い目がほつれたりしているのですが、その都度修理して愛用しているのです。

しかも見かねた木村さんが最近になって新しい財布をプレゼントしたのですが、「今の財布がなくなったら使う」と未だに使い続けているのだとか。

また香取さんはメンバーから「お前が一番グループを愛してる」と言われた時を振り返って、こんな風に語っています。

「全身が震えるぐらい”このグループで良かった“って思った。やっぱり僕、誰よりもSMAPに認められたかったんだね。特に木村くんに言ってもらえたことは本当に嬉しいけど、それを超越して、一緒に頑張っている仲間の言葉だからこそ、僕は本当に思いメッセージとして受け止めたい」
引用:前掲書p186

この言葉からは香取さんが本当にSMAPのメンバーを尊敬していること、中でも木村さんのことをこの上なく尊敬していることがわかります。2人の対立関係についての真相はわかりませんが、少なくとも香取さんの言葉からはそんな事実は読み取れません。

「根っこが同じ」と互いに語る木村さんと稲垣さん

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「たとえばメンバーの中で根っ子の考え方が一番近いのは、実は吾郎だったりするんですよ。」
引用:前掲書p175

 

「僕と木村くんって、根本的に同じ思考」
引用:前掲書p178

一見冷静な稲垣さんと情熱的な木村さんは対極にあるようですが、この2人の間にも強い絆があります。実は昔からプライベートでもかなり行動を共にしてきました。

高校生の頃、木村さんが初めて自分で部屋を借りた時、稲垣さんはそこから学校が近いからという理由でしょっちゅう泊まり行っていたそうです。また2011年の10月に放送されたNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀 SMAPスペシャル」のインタビューではこんな一幕もありました。

稲垣くん:「何?僕の役割?」
木村くん:「僕の唯一の話し相手」
稲垣くん:「つっこんだりとか?」
木村くん:「そうそう。踊り間違えていることを『おまえふざけんなよ!』って普通に言えるのがこいつです」

このような会話からもお互いが気を許しあって、自然体でいられる2人の関係が垣間見えます。

さらに2012年に発売されたムック本『SMAP×SMAP COMPLETE BOOK 月刊スマスマ新聞 VOL.2~RED~』では稲垣さんが木村さんの情熱的で、常に全力な姿勢を尊敬していると語り、木村さんは稲垣さんの誰よりも早くリハーサル室の作業に取り掛かっている姿を賞賛しています。2人は単に自然体でいるだけでなく、しっかりと相手を尊敬しているのです。

一心同体の草なぎさんと香取さん

年齢が近く、昔から兄弟以上に仲が良かったのが草なぎさんと香取さんです。2009年に草なぎさんが公然わいせつ罪で逮捕された際に、香取さんが毎晩のように電話をかけていたというエピソードはあまりにも有名です。

また2013年ごろ、忙殺されて疲れ切っていた草なぎさんのマンションに香取さんが引っ越してきたことがありました。同居していたわけではありませんが、この香取さんの行動を草なぎさんは次のように語ったそうです。

「きっと僕が寂しがり屋だから、慎吾が同じマンションに越して来てくれたんだよね」
引用:前掲書p202

辛い時期に寄り添ってくれた香取さんに対し、草なぎさんはこれまで以上に感謝したのでしょう。2016年初頭の脱退騒動の際はずっと「慎吾が心配だ」と周囲のスタッフに漏らしていたそうです。

「いろいろと騒がれるからって外に出ないと、本当に気持ちまでダメになっちゃう」
引用:前掲書p134

このようにスタッフに話し、自分自身が率先して外出していた草なぎさんは、知人女性との食事風景を週刊誌にスクープされるなどしながら、一生懸命「慎吾!引きこもっちゃダメだぞ!」というメッセージを発し続けていたのです。まさに一心同体の絆ということができるでしょう。

「史上最高のアイドルグループ・SMAP」の幕引き

こうして彼らのエピソードや言葉を振り返ると、メディアで書き立てられる「不仲説」をとても信じる気にはなれません。ファンと同じように、いやひょっとするとそれ以上に、SMAPはSMAPを大切に思ってきたはずです。

100人のファンがいればそれぞれの受け止め方があると思いますが、筆者は「解散しないで!」と訴えることではなく「わかった。でもずっと応援してるから」と背中を押すことが「史上最高のアイドルグループ・SMAP」の幕引きを、最も美しく彩る方法だと思っています。

5人がこれからどんな道を歩くのかはわかりません。でもきっと彼らはまた最高のエンターテイメントを見せてくれるはずです。その時を楽しみに、「頑張れ!」と応援し続けましょう。

参考文献
『SMAP 25年目の真実』
Career Supli
多くの人の中にそれぞれのSMAP像があると思います。奇跡を信じたいですね。
[文]鈴木 直人 [編集]サムライト編集部

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