「最強の右腕」を目指せ!人生が充実する「No.2」になるための5つの心得

人生の自由度が上がる「No.2」のすすめ

「転職や起業をしてみたいけれどリスクのことを考えると最初の一歩が踏み出せない」「毎日ルーティンワークをこなすだけで、仕事にやりがいが見つからない」そんな人はぜひ今の会社のNo.2を目指しましょう。

会社にとって替えがきかないNo.2になれば、会社での仕事にもやりがいが出てくるはずです。それほどの人材であれば他社からの引き抜きや「一緒に会社をやらないか」という声もかかります。ここではそのようなNo.2になるための5つの心得をお伝えします。

「全体」を見通す視点を持つ

No.2は経営者の「最強の右腕」です。時には嫌われ役になり、時にはトップに対して進言をする役割も担います。そうなるためには常に「全体」を見通し、そのうえで実務を処理する能力が必要です。

例えば営業スキルがずば抜けて高くても、経理や製造の知識が全くなければ全体を見ることはできません。自分のチームのプロジェクトを成功に導く手腕を持っていても、事業全体・会社全体の利益を追求できていなければ「最強の右腕」には相応しくないのです。

もちろん「今日から全体を見通すぞ!」と思い立っても、その瞬間からそれができるわけではありません。「自分の仕事はどの部署とつながっているのか?」「自分の仕事は会社や事業全体でどの部分を担っているのか?」そういった問いを日々の仕事を通じて地道に解決していくことが、全体を見通す能力を養います。

「会社」「事業」という大きなパズルを完成させるつもりで、自分の仕事を見直してみましょう。

「あの人に聞けば大体のことはわかる」人になる

Two Designers Discuss Document During Meeting In Office

No.2になるために目指すべきは「あの人に聞けば大体のことはわかる」人です。自分は事務部門に所属しながらも営業方法についての相談にも乗れる。企画部門から新製品の相談を受けても、的確な回答ができる。

経理から仕分けについて質問を受けても一通り答えられる。このようにあらゆる人から頼られる人材になる必要があります。

このためには各部署の仕事内容を具体的に知るだけではなく、本を読むなどして勉強しておかなくてはなりません。それぞれの分野の本を1冊読む程度では不十分です。マーケティングならマーケティング、会計なら会計、企画なら企画の本をその分野の全体像が見えてくるまで何冊も読む必要があります。

「なんだか大変そう」と思うかもしれません。しかしだからこそNo.2になったとき、転職でも起業でも自分の好きな道を選べる人材になっているのです。

常に自分の見解を用意しておく

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No.2は経営者に代わって様々な意思決定をする立場でもあります。そのためにも自分の見解を用意する習慣を身につけておく必要があります。

その際には「ただなんとなくこう思う」ではなく、統計的なデータや財務諸表などを使った分析などの根拠を伴った、論理的な見解を用意するようにしましょう。

これはなにも自分が担当している仕事についてだけではありません。自分が資材発注事務を担当していれば「どうして製造部門はいつも納期間際になって資材が足りないと言い出すのか」などといった疑問が浮かぶはずです。

営業を担当していれば「どうしてうちの営業事務は見積もりを出すのにこんなに時間がかかるんだ」という疑問を持つかもしれません。

ここで製造部門や営業事務に「なんとかしろ!」と怒鳴りつけるのは二流三流のやり方です。この疑問を解決するために情報を集め、「製造部門が事前に資材不足を把握するための方法」「営業事務が見積もりを早く出す方法」を自分で導き出すのがNo.2になる人の働き方なのです。

いかに早く、正確に、かつオリジナルの仕事ができるか

A young business creative presenting to his colleagues in the boardroom

自分の見解を用意しておく以外にも毎日の仕事で自分を高める方法はあります。それは「いかに早く、正確に、かつオリジナルの仕事ができるか」を意識することです。

仕事に対して「どうしても○○時間かかる」「どうしても○%の誤差が出る」という諦めを持っていると、仕事の質は上がりません。仕事のやり方を見直し、限りなく早く、正確に処理する方法を追求する。この意識が問題解決能力を確実に養ってくれます。また一見すると誰がやっても同じ結果が出る仕事も同じです。

放送作家・脚本家・作詞家などマルチな才能を持つ鈴木おさむさんの著書『新企画』にもあるように、たとえ99%固まってしまっている仕事であっても、残り1%にオリジナリティを追求するのです。これにより「自分にしかできない仕事」が増えていき、会社の誰からの頼られる存在になっていきます。

目標とする人を具体化する

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「どんな仕事もこなせる人材になる」「No.2になる」という目標はどちらも漠然としたものです。漠然とした目標に対しては、漠然としか努力できません。最悪の場合妥協してしまう危険もあります。それを防ぐために目標とする人を名前付きで決めましょう。

「柳井正」「スティーブ・ジョブズ」といった超一流の経営者でも構いません。自分の上司の○○さんでも構いませんし、よくしてくれる取引先の担当者でもOKです。「この人みたいになる!」と決めたら、その人の言葉遣いや行動、習慣などをどんどん盗むようにします。

超一流の経営者が目標の場合は著書や伝記などからしか盗めませんが、身近な人物であれば直接聞き出すことができるうえ、話すことで交友も深まるので一石二鳥です。

目標とする人を真似ていると「あの人ならこういう時こう考えるはず」といったように、思考や行動もシミュレーションできるようになります。目標が曖昧な場合と比べると、成長のスピードは比べ物になりません。

「名ばかりNo.2」にはなるな

ここまでの内容を読めばここでいう「No.2」が、役職としてのNo.2やおべっかばかりで実力のないNo.2ではないことがお分かりいただけたと思います。そうした「名ばかりNo.2」は会社にとって利益になるどころか、損失にすらなり得るため、転職や起業をすることは叶いません。

自分の能力を評価されているわけではないので、いつ優秀な部下に立場を奪われるかと戦々恐々とする毎日を過ごすことになるでしょう。いうまでもなく毎日は充実しません。

自由度が高く、充実した毎日を送るためには真の実力を伴った「No.2」になる必要があるのです。それを肝に銘じて、ここで挙げた5つの心得を1つ1つ自分のものにしていきましょう。

参考文献『No.2という働き方』
Career Supli
No.2は、やり方によってとても自由度の高い生き方ができる可能性があります。
[文]鈴木 直人 [編集]サムライト編集部