「モーニングピッチ」発起人が明かす、やりたいことの見つけ方

Carpenter Varnishing Furniture.

「やりたいこと」はありますか?

「今の自分はなりたかった自分になれているか」そう自分に問いかけた時、胸を張って「YES」と答えられますか?なりたい自分になって人生を充実させたいのなら、「YES」と答えるために動き出さなくてはなりません。そしてそのためには「やりたいこと」をする必要があります。もちろんこれはレジャーの話ではなく、「やりたい仕事」の話です。

ではもう一度問いましょう。「やりたいことはありますか」充実した人生のスタートラインは、まずこの問いの答えを見つけることです。ここではベンチャー起業と大企業の事業提携のプラットフォーム「モーニングピッチ」の発起人・斉藤祐馬さんの著書『一生を賭ける仕事の見つけ方』から、「やりたいこと」の見つけ方について解説します。

人生における「ミッション」は何か?

「出世がしたい」「たくさんの給料が欲しい」こうした考え方は「キャリア志向」と呼ばれ、現在の日本のビジネスパーソンの主流の生き方になっています。しかしその仕事の内容が社会的に大きな意義を持っていたとしても、そこに自分のやりたいことが重なっていなければ、自分にとっての意義はどうしても小さくなってしまいます。

飯の種の仕事(ライスワーク)ではなく、人生のミッションとしての仕事(ライフワーク)をしなければ、充実した人生を生きることはできないのです。確かに自分にとってのミッションを仕事にするには、様々な困難があるでしょう。

しかしミッションさえしっかりしていれば、その困難も乗り越えられます。以下では斉藤さんやモーニングピッチの運営メンバーが実践し、多くのビジネスパーソンにも伝授している確固としたミッションの作り方を解説していきます。

ステップ1:「原体験」を掘り起こす

Man at the sunrise

斉藤さんは「ミッションは歩んできた人生の中にある」と言います。そのためまず行うべきはミッションの種になるほどのインパクトの大きい「原体験」を、自分の人生から掘り起こす作業です。

斉藤さんはこれをするために心理カウンセリングの現場などで使われる「感情曲線」を使います。横軸に年齢を取り、縦軸に感情を取ります。年齢は5年ごとに目盛りを振り、感情は「楽しい」「嬉しい」などのポジティブなものを+側に、「悲しい」「辛い」などのネガティブなものを−側に取ります。出来事の重要性は完全に主観で決めてかまいません。

こうすることで自分の人生において、どんな出来事が強烈な原体験になっているのかが一目で把握できます。その原体験が強烈であるほど、より強固なミッションの種になる可能性を秘めているのだと斉藤さんは言います。

ステップ2:「価値観」を2つの言葉で表現する

Unrecognizable person writing on a piece of paper.
原体験=ミッションの種を見つけたら、次はその体験がどうして自分にとって重要なのかを考えるステップに移ります。これは自分が大切にしている価値観を考える作業でもあります。この時大切なのは頭の中だけで終わらせるのではなく、他人に話したり紙に書き出すなどして「言葉」としてアウトプットすることです。

何を辛いと思い、何を楽しいと思うのかを言語化することで、より具体的に自分の価値観を表現できるからです。しかし10個も20個も価値観が出てきては、結局何が大切なのかがはっきりしません。そこで斉藤さんは「2つのキーワードに落とし込む」というやり方を実践・提案しています。

例えば斉藤さんにとっての価値観は「笑顔」と「挑戦」だそうです。自分が挑戦すること、挑戦する人を応援すること、そしてその人たちが笑顔になること。それが自分にとっての喜びとなるのだとか。このように2つのキーワードで自分の人生の浮き沈みを説明できるようになると、人生を充実させるためのミッションにかなり近づくことができます。

ステップ3:「ミッション」を見つける

Corporate Seminar Conference Team Collaboration Concept
ステップ3では、ステップ1で見つけた原体験とステップ2で見つけた価値観をもとに、どんな仕事に取り組めば自分が喜びを感じられるかを考えます。この2つを意識しながら世の中を眺めると、社会の解決すべき問題やニーズが絞り込め、ミッションとするべきものが絞り込まれるはずです。

これを斉藤さんは「登るべき山」にたとえています。世の中には登る価値のある山はたくさんありますが、それらすべてが「登らなくてはならない山」ではありません。あの山もこの山も……とふらふらしていれば、結局どの山も登れずに終わってしまいます。

どんな山を登れば自分は楽しいと感じられるのか、意義を感じられるのか。その視点から登るべき山を見定めていく必要があるのです。ミッションも同じ。社会の解決すべき問題やニーズのうち、原体験と価値観にもとづいて「どうしても自分が取り組まなければいけない」と考えるものこそが、人生を賭けるに価するミッションだというわけです。

ただしこの時に注意しなければならないことがあります。それは5年〜10年は継続して取り組めるミッションを選ぶことです。これによりミッション選びの基準が厳しくなり、「始めては見たものの、実際はあまりやりたい仕事ではなかった」という事態を防止できます。

ステップ4:「語り」でミッションを磨きあげる

ミッションを決めたら、次に行うのはそれを人に話すことです。100人程度に話していると、自分では見えてこなかった意見や質問がたくさん出てきます。これによりどんどんミッションはブラッシュアップされ、さらに強固なものへと成長していきます。

この意味でステップ3のミッションは「仮決め」でも構いません。完璧に決めたと思ってもミッションを語っているうちにどんどん変化していくものだからです。ただしその場合でも「これだ!」と決めた大テーマを変えてはいけません。

例えば「社会的弱者を守る」という大テーマを掲げたにもかかわらず、様々な困難にぶつかるうちに「あっちの方が楽そうだな」と話題性の高いテーマに乗り換えるようなことはNGです。再び山にたとえると、変えていいのは山の登り方やルートであって、山そのものをすげ替えることはできないのです。

まずはスタートラインに立とう

ここまでやってようやく「ミッション」が確定します。これをビジネスにするためにはビジネスモデルを練ったり、協力者を集めたりとまだまだ長い道のりが待っています。

しかしとにかくスタートラインに立たなければ、本当の意味で充実した人生は手に入りません。まずは人生を振り返り、原体験を掘り起こす作業から始めてみてください。

参考文献『一生を賭ける仕事の見つけ方』
Career Supli
原体験に自分のすべてが集約されている気がします。
[文・編集] サムライト編集部

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