バラエティに引っ張りだこ!サッカー元日本代表の前園真聖の逆境から成功するマインド

バラエティー番組から引っ張りだこ

現在、ワイドナショーをはじめとするTV番組に多数出演している元サッカー日本代表の前園真聖氏。ワイドナショーで松ちゃんにツッコミをいれられ、いじられながら大爆笑を取っている姿は目にしたことがある人も多いのでは。

松ちゃん始め周りのタレントからも愛されているキャラでワイドナショーには欠かせない存在です。「ワイドナショー 前園」とYouTubeで検索するとまとめ動画がたくさん出てくるのでチェックしてみてください。そのいじられキャラ、愛されキャラがお茶の間にも人気になり他のバラエティー番組からも引っ張りだこです。

実は前園氏はもともといじられキャラではありませんでした。ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~【前園真聖×舘野晴彦】の対談の中で対談相手の舘野氏は現役サッカー選手時代の前園氏を「怖い、ギラギラしたオーラ」を持っていたと言っています。

さらに後述しますが、2013年、前園氏はある大事件を起こし一度TV業界から干されています。そこから起死回生して今の地位をつかみ取ったのです。前園氏がこのようにタレントとして成功できたのは運だけではなく、前園氏が逆境の中で自分を見つめ直す中で育んだ成功を導く「マインド」があると筆者はみています。

我々ビジネスパーソンも前園氏の「マインド」から参考にできるが多いにあるはずです。当記事で前園氏の波乱万丈ともいえる人生の変遷、そしてその成功を導く「マインド」についてご紹介します。

日本代表主将としてブラジル代表を撃破した立役者


1996年アトランタオリンピックのサッカーにおいて優勝候補のブラジル代表を日本代表が1対0で下した試合「マイアミの奇跡」。1993年にJリーグが発足したばかりの日本が勝つことは誰もが予想していなかったです。

日本代表のサッカー選手本人達だけが勝てると確信していたようです。前園氏はこのアトランタオリンピックの時の日本代表主将で最大の立役者でした。オリンピックを機に前園氏はスター選手として一挙に注目を浴びます。

スターからの転落…順風満帆とは言えなかった選手生活

しかし、そこから前園氏本人は決して順風満帆とは言えない道を歩みます。前園氏はオリンピック後、スペインのセビージャFCから移籍オファーをもらいます。前園氏は以前から海外で挑戦したいと海外クラブへの移籍の願望を強く持っていました。

しかし、当時所属していた横浜Fが移籍金として3億5000万円を要求し、そこまでの移籍金を払えないセビージャFCはオファーを取り下げてしまいました。

結局前園氏は非常に落胆して、横浜Fを去り国内クラブの1997年、ウェルディ川崎へと移籍することになりました。海外移籍という夢が絶たれたことは前園氏の意欲を大きく削ぎ、ウェルディ川崎では結果を残せず先発メンバーを外されることが多くなりました。

2000年、J2の湘南ベルマーレに移籍。その後、J1の東京ヴェルディ1969に移籍するも結果を残せずに2002年、戦力外通告を受けました。韓国に拠点を移しKリーグでのプレイを続けるも結果を残せず。2005年に31歳でサッカー選手を引退しました。

事件で仕事のオファーが激減


引退後、前園氏はサッカーの解説者として活動を始めます。解説の仕事も舞い込んできて軌道に乗り始めた時に大事件が起きます。2013年10月、前園氏は泥酔し意識朦朧とした中で、タクシー運転手を暴行して逮捕されたのです。この事件を機に前園氏への仕事のオファーが激減してしまいます。この時、前園選手はあることに気づいたそうです。

「当たり前なことなんてないんだと気づいたんです。…(略)…色んな人が関わっていることに気づけた。たくさんの人が支えてくれていると感じた。今までは声をかけてもらってたけど、声をかけてもらえなくなった時の寂しさ。色々な人に必要とされたい。」(引用:ザ・インタビュー~トップランナーの肖像~【前園真聖×舘野晴彦】)

前園氏は暴行事件後、自分だけで生きてはいけない、周りが必要としてくれたり、人の支えがあってこそ自分は生きていけるのだと強く思うようになった、そんなマインドの変化があったそうです。このマインドの変化が後に前園氏がバラエティー番組に引っ張りだこのタレントになれた最大の要因です。

フジテレビのワイドナショーでブレイク


2014年6月22日、前園氏はワイドナショーへ元サッカー選手ということでゲスト出演しました。番組登場早々に松ちゃんから前園氏へのツッコミが入りました。この時のことを前園氏は以下のように語ります。

”僕の席の前に置かれていたウーロン茶を見て「ちょっと待ってください、それ、ウーロンハイでしょ! 飲んでるでしょ?」とアドリブで突っ込んでくれたのです。…(略)…僕は真顔で「飲んでないです。これはウーロン茶です」と即座に応じました。その馬鹿正直なリアクションにスタジオが湧きました。その後、レギュラーとして出演させて頂くようになり、他のバラエティ番組からも声がかかるようになったのです。”(引用:第7回 元サッカー日本代表・前園真聖(前編)あの事件があったから「第二の人生」の扉が開いた 幻冬舎plus)

前園氏はワイドナショーへは単発のゲスト出演だったのですが、それ以降、レギュラーメンバーとして出演して欲しいとオファーがあったようです。前園氏の真摯に暴行事件について反省している姿勢、謙虚な人柄が松ちゃんを始め周りのタレントから認められたのです。

与えられた仕事に真摯に謙虚に取り組む


ワイドナショー出演は前園氏にとっては、いきなり舞い込んできた仕事です。前園氏はどのように仕事に取り組んできたのでしょうか。

”自分が出ている番組は基本的に全部録画して見直しています…(略)…どんなアウェーな環境でも、きちんと機能するように振る舞いたいと思っていますが、かといって受けを狙って計算することはしてません。皆さんが僕を評価してくれているのは、松本さんのあの突っ込みにとっさに素で応えた自分だと思っていますから、その自分らしさは失いたくないのです。”(引用:第7回 元サッカー日本代表・前園真聖(前編)あの事件があったから「第二の人生」の扉が開いた 幻冬舎plus)

前園氏は与えられた仕事において自分が求められている役割をしっかり把握した上で、成果を出そうと真摯に仕事に取り組んで来ました。

成功するためのマインド

”「マイアミの奇跡」でちやほやされた自分が忘れられず、背伸びした強面キャラのままで借り物の人生を生きていたような気がします。…(略)…そんな中途半端な僕が、等身大の自分で“第二の人生”をリスタートできたのは、間違いなく事件のおかげです。挫折に直面してただ落ち込んだり、腐ったりするのではなく、謙虚に自分自身を見つめ直してみると、そこに再生へのヒントが隠れているのだと思います。”(引用:第7回 元サッカー日本代表・前園真聖(前編)あの事件があったから「第二の人生」の扉が開いた 幻冬舎plus)

前園氏は暴行事件で仕事が激減し世間からの風当たりも強い辛い時期を経験しました。これまでにも暴行事件や不倫などで干された芸能人はいますが、再起できていない人は多いです。

しかし、前園氏はそこで腐ることなく自分と向き合い、これまで被っていた強面キャラ、プライドを捨て去りました。そして、自分が周りの人から求められることに感謝し、精一杯答えるために努力し、タレントとして評価されるようになったのです。

自分がどのような役割を周りの人から求められているのか見つめ直すこと、周りの支えあってこそ自分が働けていることに感謝すること。そのマインドを持つことが成功への近道になるのではないでしょうか。

Career Supli
失敗した時にそれをどのように受け止めるでその後の人生が大きく変わってきます。失敗してつらい時にこの前園さんのエピソードを思い出してください。
[文・編集] サムライト編集部