いつもご機嫌でいるために知っておくべきこと

「機嫌の悪い人」は成功しない!

いつも眉間にしわが寄っていて、ちょっとしたことで周囲に不機嫌を撒き散らす。こんな人が社会的に成功するはずがありません。周囲の人からは尊敬されず、チームビルディングはもちろん顧客まで逃げていきます。しかし不機嫌は誰しもがついついなってしまうものですよね。ここではこの不機嫌を排除し、いつもご機嫌でいるための5つの方法を提案します。これらを実践して自分の機嫌をコントロールしましょう。

自分の好きなものを把握する

まずはノートでもなんでもいいので、自分の好きなものを箇条書きにしていきましょう。この時10個や20個といった少ない数ではなく、100個以上を目標に書き出すようにします。また好きなものの間の一貫性も無視して構いません。

例えば「オーガニック食品が大好き!」と「こってこての豚骨ラーメンも大好き!」が隣に並んでいてもいいのです。自分が食べたり、身につけたり、見たりした時に「あー、これいいなあ」「これ好きだなあ」と思えるものであればなんでも構いません。

そうすることで自分の好きなものを把握しておくことは、すなわち「自分を喜ばせる方法を知っている」ということです。したがって自分の把握している好きなものが多いほど、自分の機嫌をコントロールしやすくなるのです。

不機嫌の「構造」を知っておく

Young office worker tired of paperwork

機嫌よく過ごすためには「不機嫌」がどのように発生して、どのような影響をもたらすのかを理解しておく必要があります。ギフトコンシェルジュであり、クリエティブコーディネーターである裏地桂子さんは『「ごきげん力」、8つの心得。』の中で、不機嫌の原因をこのように書いています。

実は不機嫌な自分でいることを楽しんでいるんですよ、きっと。その方が楽だし。誰かが構ってくれるし。

ついつい不機嫌になってしまう人にはグサリと胸に刺さる言葉ですが、どこか納得できる部分も大きいのではないでしょうか。そもそも感情をコントロールできずに顔や態度に出してしまうこと自体、かなり幼稚なことなのです。つまり不機嫌の原因は「誰か」ではなく、「自分の未熟さ」にあるのです。

しかも最悪なことに不機嫌は自分以外にも伝染していきます。誰かが不機嫌だと「なんでこの人は不機嫌なんだ?自分が悪いのか?」と自分までイライラしてしまう人も多いのではないでしょうか。

不機嫌になれば当然不幸な気分になってきます。不機嫌は自分だけでなく、他人の幸せまでも奪ってしまうことを覚えておきましょう。

4つの「KAN」を身につける

Congratulations! Two cheerful young men sitting at the wooden desk in office and shaking hands while two beautiful women looking at them and smiling

裏地さんは前掲書の中で、機嫌よくいるための人間関係の掟として「4つのKAN」を挙げています。

・感謝すること。
・干渉しないこと。
・勘ぐらないこと。
・観察すること。

私たちが不機嫌になるきっかけの1つは「思い通りにならない!」という感情です。思い通りにならないものの筆頭がこの人間関係でしょう。そのためこの4つの「KAN」は人間関係に執着せず、適度な距離をとるための掟となっています。

「感謝すること」は誰でも実践できそうな掟ですが、感謝するのが難しい場面(ものすごく疲れている時、余裕がない時など)でもしっかり感謝しなくては「いつもご機嫌でいる」ことはできません。「干渉しないこと」「勘ぐらないこと」は他人への「期待」や「疑い」などを必要以上に助長しないための作法です。

干渉したり、相手の意図を勘ぐったりするほど、思い通りにならないと思うことは増えていきます。ならば最初からしないのが賢明でしょう。しかしここまでの3つを厳守しているだけでは、深い人間関係は築けません。

そこで4つ目の「観察すること」が必要となります。相手の好きなこと・ものや機嫌が良くなることや悪くなることを観察する。そうすればお互い機嫌良く過ごすことができ、人間関係も深まっていきます。

「言霊力」を磨け

Euphoric couple watching movies or playing games in a tablet in a train station

Euphoric couple watching movies or playing games in a tablet in a train station

「引き寄せの法則」や「潜在意識」などの文脈で重要視される言葉の力。これは機嫌においても非常に重要です。ネガティブな言葉ばかりを使っているとたとえ言葉通りの現実でなくとも、いつの間にか言葉に現実が引き寄せられていくということは少なくありません。

「忙しい」を口癖にしていると、実際はそれほど忙しくなくても心の余裕がなくなっていく体験をした人も多いのではないでしょうか。

しかし誰しもがネガティブな感情を抱いたり、言葉を口にしてしまうことはあります。これを完全にゼロにしようとすると、逆にストレスを抱えてしまうでしょう。そこで実践したいのが「ネガティブワードの言い換え」です。例えば「今日は疲れた」を「いやー今日は頑張ったなー!」、「もう帰りたい」は「今日の晩御飯は何にしよう」というように言い換えるのです。

心の中で発生するネガティブな感情や言葉を、自分の中で一度消化して少し前向きなものに変える。これをするだけでも「言霊力」はついていきます。

「すぐやる術」と「とっておき術」

ご機嫌でいるためには「やろうかどうかを迷っていること」「買おうかどうか迷っているもの」などを放置していてはいけません。自分の中で「やってみたい!」「欲しい!」と思ったら、すぐにやる・すぐに買うがご機嫌でいるための原則です。

もちろんきちんと計画が必要な場合もあるとは思います。しかしそのような時も、「いつまでにやる」「いつまでに手に入れる」などできるだけ話を進めてしまうのです。そうすることで楽しみなことが増え、ご機嫌でいることができます。

この「すぐやる術」に加えて「とっておき術」もオススメです。例えばお店やネットショップで「これが欲しい!」と思ったとします。しかしその時はあえて買わず、自分の気持ちが落ち込んだり、不機嫌になってしまった時のためにとっておくのです。

すると「ずっと欲しかったものをようやく手に入れたぞ!」という気持ちで一気に機嫌が良くなる、というわけ。「すぐやる術」と「とっておき術」、ぜひ実践してみてください。

自分の機嫌をメンテナンスせよ!

裏地さんは「自分の機嫌をとれるのは自分だけ」だと言います。不機嫌の原因は結局のところ自分なので、それを解消できるのも自分なのです。他人に機嫌をとってもらうのではなく、自分でメンテナンスをする。まずはこれを意識するだけでも、周囲へ不機嫌を伝染させるケースは減らせるでしょう。

不機嫌と同じように、ご機嫌も周囲に伝染します。いつもご機嫌いることで、周囲に幸せな気持ちになってもらえるのです。ぜひここで挙げた5つの方法を実践して、自分も周囲もご機嫌にしましょう。

参考文献『「ごきげん力」、8つの心得。』
Career Supli
機嫌のいい人になるのは一生のテーマですね。
[文]鈴木 直人 [編集]サムライト編集部