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一度は外資系の企業で働いてみたい
自分のキャリアの中で一度は外資系の企業で働いてみたい。そんなことを考えている人も多いと思います。では実際に日本企業から外資系企業に転職した人はどのような準備をして、転職活動にのぞんだのでしょうか。実際に日本のメーカーからドイツ系のメーカーに転職した人の話を参考にポイントをご紹介します。
転職は在職中に
当然ですが転職は、在職中に行なうのがベターです。次ぎの就職先を見つけるまでにブランクがあるというのは、やはり転職活動に不利にはたらきます。外資系企業への転職は長期戦となる可能性が高いですから、なおさら在職中に転職準備を進めておきたいです。
複数のヘッドハンターなどとコンタクトを取り情報交換しながら、英語版の履歴書と職務経歴書の記載の仕方を確認してもらい、内容をブラッシュアップしましょう。
面接の想定問答をつくる

日本の企業も外資系の企業でも、面接で聞かれることは同じです。ただ母国語ではない英語での面接になるため、ロジカルでシンプルな回答ができるように、あらかじめ想定問答をつくり暗記するようにしましょう。
ネイティブの人にその言い回しで良いのかチェックしてもらったほうが良いでしょう。今はGengoなどのオンライン翻訳サービスがあるので、こういったものも活用して自分の伝えたいことを完璧にまとめておきましょう。
どうしても緊張すると練習時の7割ぐらいの力しか出すことができません。そのつもりで、初めての就職活動の時のような入念な準備をしておくことが大切です。
「コミュニケーションがとれる」英語力を
なにより重要かつ時間が必要となるのが、入社後のための語学習得です。グローバルな場で働くにはコミュニケーションをとるために英語を身につけなければなりません。面接をなんとか乗り切っても、入社後に英語がネックであまり発言ができない事態は避けたいです。前々から効率の良い方法で準備しましょう。
最も効率の良い英語の勉強法としては、シャドーイングがおすすめです。シャドーイングとは、英語を音声だけで聞き、その後に少し遅れて、同じ内容を正確に発音するトレーニング方法です。シャドーイングのメリットは英語の速度に耳がなれること、リズムやアクセントがうまくなるなどのメリットがあります。
スマートフォンなどで音声が再生できる環境があればどこでも練習できます。いかに自分が英語を聞き取れてないのか、うまく口にだすことができないか、自分の英語力を客観視しすることができると思います。
またビジネスの現場で使う言い回しはある程度、定型の方があるのでそれを覚えておくと入ってからが多少楽になります。NHKラジオ「入門ビジネス英語」の講師、柴田真一さんの著書、『一流は、なぜシンプルな英語で話すのか』はビジネス現場で使用するフレーズが多く掲載されているのでオススメです。
「掘り下げられる」面接に負けない
外資系の面接では、質問を掘り下げられる点に特徴があります。転職希望者が面接で聞かれる主な質問を一部ご紹介します。
Tell me about yourself.
面接の始めに必ず自己紹介を求められます。今(もしくは前職)の会社・勤続年数を中心に、「自分が何をやってきたのか」「自分の持っている能力は何なのか」を簡潔に述べるのがベストです。
What are your accomplishments?
企業についてよい点だけを述べます。収益の伸びや成長率、業界での位置づけ、技術力、革新力など、その会社の優れたところをいくつか選んで、まとめておきましょう。
Why do you want to change your job?
理由があるからその企業を選んだわけですから、ここではしっかりと理由を述べましょう。
What do you know about our company?
なぜ転職したいかは、最も重要な質問です。ネガティブなことを言うのではなく、今の仕事を経て新たにやりたいことができたということ、それが今の会社ではなく転職希望先で実現できるため転職したい、という話をするのが一般的です。
Do you have any questions?
必ず聞かれる質問です。「I don’t have any questions.」という回答はマイナスです。ここで相手に対し多くの質問をすることにより、応募職に対する意欲を示すことができます。さらに、自分のキャリアやスキルにマッチしているか判断する機会にもなります。
簡単に入手できる情報について面接の場で質問することは、自分の勉強不足を露呈することになりますので避けましょう。
「外資系ならでは」に適応できる実行力と忍耐力を
外資系企業では結果がすべてです。結果を出せない人間には解雇通告が待っています。有名な話ですが、ある米巨大企業では、上司による部下の相対評価に基づき一人ひとりに明確なランキングがつけられます。
下位10%の人間には「成績不振」のレッテルが貼られ、成績不振矯正プログラムで上手くいかないとクビを切られるという「半強制的な解雇」システムが存在します。
ランキングがつけられなくても、「結果が出せない人物」とみなされれば解雇通告を受けます。「あなたには他に合った職があるでしょう」と言葉優しく通告される場合が多いです。
通告を受けたからと落ち込んでいる時間はありません。多くの企業では即クビというわけではなくその後数ヶ月は在職を認められますが、その期間に転職活動を進めなくてはならないのです。
最後に
外資系企業は破格の給料など好待遇を提示してくれますが、そこで働くには大きなリスクが伴います。一定の覚悟をもって、ステップアップの場に臨む姿勢が大切です。
