留学経験ナシの外資系社員に聞いた、1年で成果を出す最速の英語勉強法は?

転職前1年間の最速英語勉強法とは

年明けに決意した、英語の勉強続いてますか?
オンライン英会話の存在を知った時はこれで英語ができるようになるとワクワクしましたが、継続して学習するのは難しいですね。

今回は、留学経験ナシから外資系企業への転職に成功した川島さん(仮名)に、転職前の1年間で実践した、1番効率の良い英語勉強法を聞いてきましたのでご紹介します。

英語の勉強法のリサーチ

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–まずどこから英語の勉強をスタートしたのでしょうか?

川島:まずは英語の勉強の仕方についての情報を集めました。大きな書店に行くとありとあらゆる英語ノウハウ本があり、見るだけでクラクラしました。そこで留学経験のない人が、短期間で業務に必要な英会話をマスターするという内容を中心に、5、6冊を選んで研究しました。

実際に参考にした書籍は、『30分で英語が話せる 』、『レバレッジ英語勉強法』、『海外経験ゼロでも仕事が忙しくても「英語は1年」でマスターできる』、『村上式シンプル英語勉強法 』、『NHKラジオ 入門ビジネス英語 関谷英里子のビジネスに効く英単語101』など。

これからの本を読んでわかったのは、正しい英会話は1年では絶対に身につかない、しかし、限定されたコミュニケーションを前提とした英語力であれば、なんとかなると思いました。

やること、やらないこと

–具体的にどんな戦略を立てたのでしょうか?

川島:限られた時間を効率的に使うために、やらないこと、やること、を明確にしました。一般的に英語学習に効果があるといわれていることの中でも、次の点はやらないことに決めました。

やらないこと

・文法から学ぶ

・正しい英語を話そうとする

・単語をたくさん覚える

・英語を聞き流す

・普通の英会話スクールに通う

やること

・デジタルマーケティング業界の100語をマスターする

・よく使う言い回し100ワードを徹底して覚える

・自己紹介に関する項目を20項目つくり、丸暗記する

・マーケティングの知識がある人とトピックを絞って会話をする

–けっこう大胆にやらないことを決断しましたね

川島:はい、今回やらないと決めたことはどれも効果がすぐに見えづらく、習得に時間がかかりそうなものはやめました。逆にやると決めたことは、即効性がありそうなものに絞りました。やること、についてもう少し説明していきますね。

デジタルマーケティング業界の100語をマスターする

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–普通はよく使う一般的な単語から覚えますよね?

川島:はい、それでは時間が足りないため、いきなり自分の専門領域であるマーケティング分野の必須単語を100語徹底して暗記しました。すでにネット上で100単語がピックアップされていたので、それをもとに、自分が重要だと思うWordを加え、カスタマイズしました。

複数回繰り返しチェックしてもわからない単語はノートに抜き出し、それでも覚えられないものは単語カードを作成しました。覚える単語すべてが、絶対に必要だと理解しているため、繰り返しの反復練習にも真面目に取り組めました。この業界の最新情報はすべて英語のため、必要に迫られて学習することができました。

わかる専門用語が広がると、多少わからない単語が出てきても文脈でニュースの内容を予想できることが増え、そのネタをtwitterなどでつぶやくと反応があったりして、前進している実感が持てました。

よく使う言い回し100ワードを徹底して覚える

川島:さらに、日常の中で使う言い回しを徹底して反復。これは中学校で習う平易な単語で言えるもの限定。こんなに単純な単語だけで大丈夫だろうかと不安になりましたが、とっさに出てくるのは簡単な言い回しだろうと考え、スラスラ言えるまで練習しました。

また、辞書はなじみの深い『ジーニアス英和辞典』のiPhoneアプリを使用。英単語とともにイラストがあったりして、わかりやすいのでおススメです。

自己紹介に関する20項目をつくり、丸暗記する

–いろいろ覚える必要がある中でなぜ自己紹介に注力を?

川島:グーグルの日本法人の元社長の村上憲郎さんの本に、自己紹介に関するトピックを20項目ぐらいつくって丸暗記すると、これで2時間ぐらいのパーティーであれば乗り切れると書いてあり参考にしました。

実際の業務の中でも、この自己紹介に関連する丸暗記がもっとも役立っているといっても過言ではありません。この丸暗記トークにより、入社後の外国人スタッフとのランチも乗り切れました。

マーケティングの知識がある人とトピックを絞って会話をする

–英会話のレッスンはどんな狙いで行いましたか?

川島:単語と言い回しの丸暗記ができてきたタイミングで、マーケティングの知識のある講師を探し、マンツーマンのレッスンを週2回受けました。業務で使う単語のヒアリングになれるため、話題になっているマーケティング書籍を選んで、講師の方にもその内容を理解してもらい、その内容について会話をしてもらい、専門用語を使った会話になれるように意識しました。

また、自己紹介を見てもらい、言い回しの修正や、追加の質問をお願いすることで、自己紹介の幅を広げるやり取りを繰り返しました。

2ヶ月前から面接対策に専念

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–転職先の選定と対策はどんなことを考えましたか?

川島:上記のような取り組みを行い、業務に関する最低限のコミュニケーションは取れる自信がついたので、本格的に外資系企業のマーケティング職への転職を検討し始めました。外資系といっても業務で使用する英語の割合は、その企業によってさまざまです。

いきなり英語で100%コミュニケーションを取るような環境は現実的ではないと考えました。そこで日本人スタッフと外国人スタッフが半々ぐらいで、時々英語でプレゼンをするぐらいの職場に狙いを定めました。そして面接の2ヶ月前からは、面接での英語の決まり文句や、返答の言い回しを徹底的に練習しました。例えば、

What would you say the biggest mistake you made is?
(今までの最大の失敗は何だと思いますか)

Why do you want to move on?
(どうしてお仕事を変えたいんですか?)

こういった質問に対して、日本語を英語に変換しようとすると、つい「think」を多様してしまうのですが、自信がなさそうにみえるので止めたほうが良いと講師から指摘されました。面接の練習により、自分の言い回しの癖に気づけた点は本番で役立ったと思います。

最後に

–実際に転職してみていかがですか?

川島:運よくドイツ系企業のメーカーに転職することができました。外国人を交えたミーティングがときどきあり、半分ほどしか聞き取れないこともありましたが、日本人がたくさんいたので業務に支障はありませんでした。

ただ、3ヶ月に1度のペースで本社との会議の際は、英語でプレゼンをする必要があります。はじめのうちはプレゼン内容から、想定Q&Aまですべて暗記して何とか乗り切っていました。大変でしたが1年ほどすると、ほぼ普通にこなせるようになりました。

英語対応するためのしっかりとした準備は必須ですが、入社前に完璧にするのは絶対無理です。足りないところは、入社してからでも対応できますので、恐れずにチャレンジすることです。日本人は真面目で優秀な人が多く、言葉の面だけクリアできればどこでも働けるチャンスがあります。

以上、留学経験ナシから外資系企業への転職に成功した川島さんのインタビューでした。ぜひ参考にしてください。

[文・編集] サムライト編集部