来年こそ英語を話せるようになる! 英語上達完全メソッド

英語を話したいと思いながらも、なかなか習得できずにいる人は、多いのではないでしょうか。
筆者自身も「今年こそは英語を話せるようになる!」と決意し、聞き流しリスニングをしてみたり、英会話教室に通ってみたりとチャレンジしてみますが、毎年話せないまま2018年も終わろうとしています・

そこで今回は、どうしたら英語を習得できるのかそのメソッドを森沢洋介氏の『英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法』をもとに紹介したいと思います。

どんなテキストが良いのか、どこの英会話教室がよいのかではなく、英語を学ぶ方法論を知ることによって、英語力は上達します。今回はその“方法論”を紹介します。

基礎なしでは、海外に行っても上達しない!

にすぎない」ということです。
まず英語の勉強に入る前に知っておくべきこととして森沢氏が述べているのは、「英語圏で生活すれば自然と英語が話せるようになる、というのは幻想です。

英語圏の語学学校に通って英語ペラペラになるのは、ある程度の英語スキルを元から持っていることが必要だということです。
実際、語学学校では日本人が数年にわたって在籍していたとしても、他国の学生よりもはるかに英語力が劣っていることが多いと言います。

それは、コミュンケーションの問題として、海外でも日本人同士で固まって話しているからということもありますが、他国の同年代の人よりも、英語の基礎力が劣っている点も原因のひとつなのです。

では、どのくらいの英語力が必要なのでしょうか。

森沢氏によれば、TOEIC800点以上、あるいは600点以上で1対1の対話では相手の言っていることが理解できるくらいのレベルになっていることが大事だと言います。そこまでの英語力があって初めて、海外での語学学校で学ぶことによって効果を得ることができるのです。

ひとつの教材で学んでも効果はない

よくある英語教材の宣伝文句で「これで学べば英語が身に付く!」というのは、そのほとんどが過剰宣伝であることが多いのではないでしょうか。

「ひとつの食品、ひとつの栄養素だけで身体が成長しないように、英語を伸ばすためにはさまざまなトレーニング、教材をバランスよく組み合わせて使っていく必要があります」(24ページ)と森沢氏が述べているように、英語力を伸ばすためには、ひとつだけの教材に頼るのではなく、さまざまな教材を使うことが大切なのです。

またこの本には、そのさまざまなトレーニング法が「英語習得マップ」として一覧化されています。その方法を取り入れ、様々な角度から英語を習得することが大切です。またそのトレーニングを必要な量を実行し、継続することも重要であると言えます。

「英語上達完全マップ」をすすめる理由2つ

内容に入る前に、筆者が思うこの本にある「英語上達完全マップ」が有効であるとする理由を2つお伝えします。

理由1「学習手順がわかりやすく、明確」

「英語を勉強しよう」と思っていても、どこから始めればよいのかわからなかったり、闇雲に始めても的確な方法でないため、効果が全くなかったりします。
結果的に学校英語やTOEICなどの試験英語に傾倒してしまっている人は多いでしょう。

「英語上達完全マップ」は、はっきりと勉強手順が示されています。
その手順に従って学んでいくことで、学校英語やTOEICはもちろん、英語を理解し話す能力も自然と身についてくるのです。
また同じ筆者からこのメソッドに準拠したテキストやアプリも発売されているため、教材探しに悩む必要がないのも大きな利点といえます。

理由2「全てのメソッドが無料で閲覧できる」

「英語上達完全マップ」は書籍としても出ているのですが、もともとはWebに無料掲載されており、その内容を書籍化したものです。現在もWeb版が掲載されているので、書籍を購入せずとも気軽にアクセスに内容を閲覧することができます。

常に身近に自分が学びたい英語力のメソッドを閲覧することができる──この手軽さは他の英語を学ぶ場ではありえないことです。

理由3「低価格でスタートすることができる」

英会話教室に入学した場合、入学金や月々の授業料等で毎月数万円を消費することになります。英語を習得するための投資としてやむを得ないことではありますが、この「英語上達完全マップ」は、メソッドはウェブにて無料公開、あとは必要なテキストを購入するだけで良いという、非常に低価格な英語勉強法でもあります。

テキストも自ら選ぶことができるので、コストダウンも可能。英語を学ぶにはある程度の投資が必要だと考えていた人にとっては、とても嬉しい利点ですね。

自分の英語回路力を知ろう


“英語回路力”とは、英語を言語として瞬時に処理する能力のことです。これは、頭の中で伝えたいことを日本語で考え、それを英語に翻訳するのではなく、日本語に訳さずにスピーディに英文を読む力のことです。

その“英語回路力”が、今の自分にどのくらいあるのかをまずは知ることによって、今後の自分のトレーニング方法がわかってきます。

例えば、森沢氏は大きくわけて2つのタイプにわけることができると言います。

Aさんは、英語がそこそこ得意で偏差値70以上あります。英文を読むことは多少できますが、会話は苦手。この場合は、「大きな知識の枠を持ちながら、それらがほとんど回路化されていない」状態です。

Bさんは、難しい単語などはあまり知らないですが、外国人の友達を作り、彼らとコミュニケーションをとることができます。しかし堅い話題や複雑な内容を理解することはできません。

これは、「知識の枠が小さすぎるものの、それが効率よく回路化されている」状態です。枠を大きくするべきなのか、より回路を効率化していくべきなのかによって、それぞれのトレーニング方法が異なってくる、というわけです。

トレーニングの目安となるのは、「中学英語で英語の初期回路を作る」ことです。難しい単語や文法を使わないで済む中学英語で、まずは回路を充実させます。

中学英語レベルの内容を、リスニングして瞬時に理解することができ、また瞬時に自分が話すことができるというのがここでの目安となります。
まずはその初期回路を充実させましょう。

では、「英語上達完全マップ」とはどのようなものなのでしょうか。

「英語上達完全マップ」って一体何?

英語上達マップとは、森沢氏が提唱した英語学習法のメソッドのことです。

・音声パッケージ
・短文暗唱=瞬間英作文
・文法
・精読
・多読(速読)
・語彙増強=ボキャビルリスニング
・会話

以上の種類にわかれています。
当本ではこれらについての勉強法を詳しく説明し、どういう効果があるのか、どれくらいのペースで学習を進めることが必要なのか、という点まで細かく知ることができます。

これらの内容を通し、英語の学習法を1から学ぶことができるのが英語上達完全マップの特徴です。TOEIC900点程度まで、この勉強法で学ぶことができます。

それぞれの内容の詳細は、下記の通りです。「音読パッケージ」「短文暗唱=瞬間英作文」は、知識を稼働させ実際に英語を使うためのトレーニングです。英文を何度も音読したり、自身で英作文をしたりして、英語回路力を伝えるものです。

ここでは先程述べたように、中学英語レベルのテキストでトレーニングを行います。

「文法」は、従来の文法ではなく、英語を使いこなすための「運用文法」を習得します。大学入試レベルの文法・構文を理解する必要があると言います。
ここまでのトレーニングは繰り返しおこなうことで、身体に染み込ませ習得する必要があります。

ある程度基礎力がついてきたら、今度は回路力ではなく、知識の枠を広げるために、「語彙増強=ボキャビル」を学びます。一般の本や雑誌、新聞などを読むこともトレーニングのひとつとなります。

「リスニング」は、よく行われている、英語の理解を伴わない、聞くだけの方法では意味がないと森沢氏は考え、内容を理解するためのリスニングトレーニングを紹介しています。

そして、これらのトレーニングをしたうえで、「会話」は上達を望めると、森沢氏は述べています。

やる気のある人にこそ届くメソッド

「英語上達完全マップ」は、決して「楽に英語が話せるようになる!」という魔法の方法ではありません。
何度も繰り返し練習し、さまざまな方法を駆使して地道な努力を必要とするものです。
公式ページにも書籍のなかでも、「やる気ある学習者のために」と書いています。

しかし、確実に英語力を身につけることができます。
ぜひ皆さんも一度試してみてください。

参考文献:森沢洋介氏『英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法』
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この著者の本は本当におすすめです!
[文]遠野蒼 [編集] サムライト編集部