転職でコミュニケーション能力を実証するために取るべき資格

目に見えないコミュ力、どう表現する?

転職活動では、その企業の人事に中堅社員、役員にまで老若男女様々な人たちと面接をしなければなりません。そこを突破するのに必要不可欠なのが、コミュニケーション能力です。

経済産業省の調査によると、従業員100名以上の企業の86.5%が「コミュニケーション能力」を求めているという統計もあります。

転職時においては、特に年上の人たちに対して、自分の話がきちんと丁寧に相手に伝わっているかどうか不安になることもしばしばあります。そこで今回は、転職でコミュニケーション能力を実証するために取るべき資格をご紹介します。

自分のコミュニケーション能力に「価値」をつける資格

1. 秘書技能検定

秘書検_Fotor

正しくコミュニケーションを取るためにはまず、常識やマナーをきちんとわきまえていなければなりません。そこで、最初にご紹介するのは秘書検定です。

本来、秘書検定とは細かな心遣いと冷静な判断力を併せ持った秘書としての技能を認定するための資格です。秘書を務めるためのスキルとして多くの一般常識、ビジネスマナーが問われるため、それらを身につけるいい機会になります。

また、秘書というと女性のイメージがありますが、現在では女性上司に男性が補佐をすることもよく見かけます。そうした社会的な流れから、中高年の男性の受験者が増えているそうです。

さらに秘書検定のいいところは、どんな企業で働いていても役に立つところです。余計な固定観念は捨てて、円滑なコミュニケーションのためにまずは一度受験してみてはいかがでしょうか?

2. コミュニケーション検定

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自分の意志を目的や場面に応じた表現でわかりやすく示し、効果的に相手に「伝える」能力を認定する、コミュニケーション検定。コミュニケーションに関する基礎的な知識と、状況に応じて的確な対応を取るための応用的な実践力が試されます。

実践力を測る項目では、電話対応や情報共有の重要性などの基本からクレーム対応や面接など、実際の仕事で起こりうる場面を想定した応用的な内容が出題されます。かなり実践向けの内容になっているので、コミュニケーションをきちんと取る練習として受験しみてもいいかもしれません。

3. 話しことば検定

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話し方ひとつで人に与える印象は大きく変わってきます。この検定では丁寧な話しことばを適切に使うために、語彙や敬語といった言葉の基本から電話や社外の人との会話まで、様々なビジネスシーンを想定した言葉の運用力が試されます。

また、2級以上はスピーキングテストもあり発声や表現、話の構成力も評価されます。座学でルールを頭に入れるだけでなく、知識をきちんとアウトプットできるかどうかも試験として試されるので、資格の取得する頃には丁寧な話しことばを正しく使えるようになっているでしょう

4. 社会人常識マナー検定

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「社会常識」「ビジネスマナー」そして「コミュニケーション」の3つの領域から出題され、実践的な人材の育成を目標としている社会人常識マナー検定。

以前は「社会常識能力検定試験」という名称でしたが2015年に改称し、社会人の方だけでなく就職活動をしている大学生が利用できるようにと試験回数も増加しています。試験回数の多さや受験料の安さから、気軽に受験できるのも人気のヒミツです。

5. プレゼンテーション力検定

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「伝える力」を客観的に評価するための資格である”プレ検”。3級ではプレゼンテーションを行うための準備の仕方や伝達方法のノウハウを、2級では論理的なシナリオの構築や説得力のある伝え方を目指します。そして1級では、コンテンツのヴィジュアル化や聞き手に合わせた臨機応変さが求められます。

プレゼンテーションに関して必要な要素を段階別に習得することができるので、人前で話すことが多い人は一度挑戦してみてもいいかもしれません。また、3級と2級の一次(筆記)試験はWebで受けることもできるので、気軽に挑戦することができます。

6. ホスピタリティ検定

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サービス業でよく使われるホスピタリティという言葉ですが、ホスピタリティが必要なのはサービス業だけではありません。実は、顧客満足(CS)の向上、部下育成やマネジメントなど社内外を問わず多くのシーンでその力が必要とされているのです。

顧客満足やクレーム対応(3級)をはじめとしてハラスメント対策、コンプライアンス対策(2級)など幅広い知識と実践力が問われるため、個人と個人のコミュニケーション能力はもちろん、企業と企業、社会とのつながりといった規模の大きな「コミュニケーション」に対するリテラシーを身につけることができます。

7. ビジネス電話検定

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電話応対はビジネスシーンの基本です。B級(基礎)とA級(応用)では、正しい言葉遣いや丁寧な言い方などの話し方の知識(理論)から、電話実務までを試されます。

またA級合格者以上で受験できる「実践級」では、実際の電話応対に模したロールプレイング形式で審査されます。電話での「感じの良さの向上」を目指しているため、この資格を持っていれば電話でのコミュニケーションはバッチリです。

8. ビジネスメール実務検定

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電話と同じく、メールもビジネスシーンでは必要不可欠なツールです。

ビジネスメールに必要不可欠なルールや言葉遣いなどはもちろん、シチュエーション別の書き方・送り方、さらには「無駄なやり取りを増やさないポイント」「時間短縮の方法」など、メールの効率化も出題範囲とされているので、転職時はもちろん、転職後も使える資格です。

9. ビジネス心理検定

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ここでいう「ビジネス心理」とはメンタルヘルスの意味ではなく、ビジネスの現場で役に立つ心理学のことを指します。

初級では「心の科学」の概念を、中級では「経営心理」「人事心理」「営業心理」「広告心理」の4つの部門からひとつ選択して専門的な実践ノウハウの獲得を目指します。

Career Supli
コミュニケーションと一口に言っても、様々な場面、対象、手段によって適切に伝える手段は異なります。目に見えないコミュニケーション能力だからこそ、資格を取ることで一定の力があることを可視化することができますし、さらにはコミュニケーションが苦手な人でも自信を付き、スムーズに仕事を進められられるようになるのではないでしょうか。
[文・編集] サムライト編集部